<富良野軟式野球連盟 講習会>
平成18年2月26日

 旭川野球塾での塾生の方からのお話で、ふらの市内の中学・高校生に対し講習会が
実現した。富良野は、以前、「ふらの体育塾」でお世話になった。野球選手のみのお
仕事でこの地に帰ってくるとは思わなかった。今日も熱血に動き回る・・・
<平成18年2月26日>

 札幌を列車で出発し一路富良野へ。3日連続の講演会。しかし、その3開催とも内容は違う。
金曜日は、道路関係のお仕事につかれている方々への講演会。土曜日は、就職支援団体主催の講
演会。今回は、野球少年への講習会となる。列車の中で会の流れをイメージしつつ、様々な工夫
の確認に時間を費やした。不安なのは、小学生・中学生合わせて「235名」参加するとのこと
。「数の脅威」が一番の難関であるに違いない。技術練習に関しては、部分的動作の「コツ」に
テーマを当てて組み立てた。

235名のウォームアップの陣頭に立ってもらったのが、この春全国大会にいくことになってい
る「富良野東中学」の主将。大きな声で234名をひっぱいている姿はたいしたものだ。良い経
験になったに違いない。1時間半後に技術講座から、座学へとうつる。体育館に座ってエントモ
の小学・中学時代の話や、野球に必要なことを話した。ここで、少し驚きがあった。小学低学年
も含めてたくさんの若年層がいたにも関わらず、飽きずにじっと聞いてくれている。この富良野
の子供達「聞く姿勢」はトップクラスだ。

「人の話を聞ける人は成功する」

そのとおり。この富良野から素晴らしい選手が輩出される予感。講習終了後に、あるお母さんか
ら質問があった。「この子にやる気を出させたいのですが・・・」その子は目の前にいる。その
子供と話をした。

エントモ 「プロ野球選手になりたい?」
少年   「なりたいなぁ!」
エントモ 「誰が好き?」
少年   「くせもの元木選手」
エントモ 「そっか。元木選手みたくなりたい?」
少年   「うん!」
エントモ 「じゃ、元木選手みたくなるためには、どんなことをすればいいかな?」
少年   「う〜ん(考える)、まず素振り!」
エントモ 「どのくらいやれば近づけるかな?」
少年   「そうだね。大体、100本かな。」
エントモ 「毎日?」
少年   「毎日だよ」
エントモ 「何時からやる?」
少年   「夜ご飯食べてからする」
エントモ 「今日言った素振りのやり方でやってごらん」

そのお母さんは、隣で聞いていて何らかの気づきはあったように思う。ようは、やらせるから自
分で考えて自分で決めることが重要だと。やる気は、人がやらせても本当のやる気は「×」。自
分で価値あることと認めた時に努力し、一所懸命に頑張る。だから、決めさせる。コーチングの
手法が生きた瞬間。子供には、「気づかせる」ことに専念すると親の役割が見えて、そしてそれ
に対するストレスも少なくなる。

無事に講習会が終了し、何とか235名の少年にアドバイスできた。自分への自信がついた。人
数が沢山いてもなんとかなる!テーマを決めて実施すれば、障害は克服できることを学んだ。

夜、有志の方々で懇親会。74歳のお若い指導者の方も参加。必ず、年配の方がいれば聞く。「
今の若い者に対して思うところはありますか?」って。よく、「昔は、・・」ということを今の
人たちは煙たがるが、昔の話にヒントは多く隠されている。また伝える者としては、昔の良いこ
とを後世に伝える「義務」もある。本日も勉強になった。感謝感激である。

また、雪が融けたら富良野に来たいものだ!菊田さん、ありがとうございました!