<本郷小学校 公開授業>
平成18年7月1日

 PTA副会長ということで、子供達のためにやっている。まだPTAになったばかり
なので良く分からない部分も多いが、目指す所は「子供の為」。大人たちの不平不満な
どは、本来の本質から大きく逸脱する。今日は、公開授業ということで足を運び・・・

本郷小学校


<平成18年7月1日>

小学時代にこの校舎で学び、育った。
校舎の中は、改築で当時の面影はさほどないが、懐かしい感じすらする。
この小学校へ出入りするのは、今までは選挙の時だけ。体育館が投票場所。
PTAの要職を担うことにより、校長室や学校に出入りすることになる。

この公開授業、一日開放するということで、防犯面が大きな課題だった。
やる前は、危機管理で危惧する意見が多数。
しかし、発展のない意見には眉間にシワが寄る。
本来の意味が理解しないまま、安全云々の話になる。
その辺が、今後の展開を考えている学校側とのギャップが生じる。
安全面は第一でよい。しかし、マイナス思考で、何もかもやらないのは・・。

朝、学校に到着すると、PTA会長さんがスクールガードの腕章をつけ校舎前に。
抑止力という点で、見ているよという環境を作り出すのは大切。
校舎内に入るには、名札をつけて入らないといけない。
子供の名前を書き、自分の名前も記入。これはとても良いことだ。

さて、授業の時に子供達を観察して回る。
まずは一年生。3組ある教室を全部見て回った。
それぞれの先生に個性があり、子供達にうまく発信している。
感じたのは、字がうまい。黒板に書く字がうまい!
教育者の基本であろう。見本となる字を書かないと、子供達もうまくならない。
各クラス、役割分担で「係」を決めている。

プリント係、ラジカセ係、お花係、電気係、
金魚係、テレビ係、黒板係、お手伝い係・・

教室もそれぞれの個性があって面白い。
低学年の先生は、ボディアクションがうまい。
子供達を引きつけなければ、自己満足の一方通行になる。
いかにして、子供の心を教える側に向けさせるか、先生のテクニックの見せ所!
先生が独自に「絵」を書いてきていて、その形が何に見えるか発言させる。
面白いね!子供の頭は柔軟。大人じゃできない発想をする。
間違いはない。いかにして、想像力を豊かにするのかが大切だ。

ひまわり学級を見てきた。
エチオピアの女性が、子供達に英語を教えている。
ひまわり学級の子供達が英語を学ぶには訳がある。
コミュニケーションがうまくいかない学級の子供達は、日本語では他の生徒に
劣ってしまうのは事実。でも、英語はすごい柔軟に吸収している。すごい!
そこで、自分達が出来るという自信が芽生え、他への相乗効果も生まれる。
また、英語の発音をする時に、大きく口を開けて発音するのも良いとのこと。
違う時間には、生け花のボランティアの方が見えてサポート。
子供の潜在能力の素晴らしさに感銘を受けた。

さて、二年生になり三年生のクラスは、また面白い。
好奇心が旺盛で、図工の時間では自分で積極的に確かめようとしている。
自主性が芽生え、思考も活発になる。たぶん、この時期の教育が非常に重要と
感じた。この好奇心が先行した時に、いかにして導くかが大切。

十人十色で、積極的な子供、消極的な子供、静かに聞き入る子供、様々。
聞く姿勢を観察したが、低学年でも高学年でも同じということに気がついた。
低学年はちょっと聞く行為は難しいかな、と思いきや、そうでもない。
しっかり聞いている子供の割合は多かった。先生たちの教育の賜物だろう。

五年生、六年生になると「個」として確立してくる。
五年生の教室には貼紙が。

「思いやりを持つ」
「目を見て話す」
「見た目も心も整理整頓」
「自分のことに責任を持つ」

自立するために必要なことをしっかり学び始める。
六年生になると、集中力がついてくる。
五年・六年、一年違うだけで大きく違うことに気づく。もう一人前だ。

今日感じたことは、この公開授業、素晴らしいと思った。
防犯面での大変さは当然のごとくついてまわるが、効果は絶大だ。
子供は見られているという感覚で、緊張感が生まれる。
聞くという行為を意識する。親が見ていれば学校についての会話も増える。
学校に無関心、教育に無関心な親が、動き出す瞬間でもあるかもしれない。
一番の効果は、教師側にあると思った。

「普段どおり」

と、いいつつも先生によっては工夫し、いつもより「見られている」という
緊張感があったに違いない。これがミソ。
人間、見られたいという欲求は誰にでもある。
昔、大人に子供が、「わっ!」とかやって驚かすのも視線を向かせたいから。
大人にも潜在的にそういう欲求はある。まじめに取り組んでいる先生なら尚更。
教師のモティベーションが課題といわれている先生たちに対し、大きな刺激に
なると思う。「変化」を好まない教育者は多いが、日々、子供達の為に考え、
「どうすれば伝わるかな」という前向きな考えが、傍観者により生まれる可能性
があると感じた。そういった意味で、一番効果があったは、先生に違いない。

同じ畑の人間では、奇抜な発想は生まれない。
畑違いの人間から、面白い発想が生まれることは多い。
よって、見る側のレベルもあるが、教育のあり方をディスカッションする場が
もっと先生たちとあっても良い。
また、今後、勉強をする意味、目標を掲げることの重要性、
モティベーション教育が必要不可欠になってくると思う。

最後に・・・

廊下を歩くと、今月の標語みたいなことが貼られている。
少ない。もっと廊下一杯に自分の作品などを貼るのではなく、モティベーション
がアップする言葉をたくさん貼れば良い。
人間は無意識でも目から情報が入れば変わってくる。
良い言葉が目からたくさん入れば、「できる」「やれる」の方向に動く。
まずは、テクニックじゃなく、心のあり方を積極的に取り入れるほうが良い。
改善できそうな課題は、廊下にあった・・・
受付などに尽力したPTAの方々に感謝。