<エルムファイターズ・エントモJr日記2006年版
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平成18年10月21日22日(土日)
まだやっているのね少年野球。札幌は10℃程度。寒い寒い。
短時間の中で時間を作って少年野球を見に行った二日間。

土曜日。北都公園で試合は行われた。
相手投手は、剛速球投手。
早速、Jrにチャンスがまわる。1死1塁。
初球見送り。かなり構え遅れをしている。ちょっと無理かなと思うタイミング。
しかし、2球目・・・

「カキーン」

ライトオーバーの打球。はじめて見た。外野越えの打球。
でも、二塁ベース手前で走るスピードが落ちる。野手のもたついた間にサードへ。
結果は三塁打。でも走塁に問題があった。最初から狙う意識が少ない。
ノンストップでの三塁打でなくてはいけない打球だった。
自分の視界で見える範囲は、一塁を回った時に「自分で」判断しいかないといけない。
よく、コーチャを見ないといけないといわれるが、見える範囲は自分が判断するのが鉄則。
その手法がまだ理解していない様子。

日曜日。南郷丘公園で試合は行われた。
相手投手は、昨日以上の豪腕。
Jrの最初の打席は四球。盗塁で2進。次打者がバント。
投手がもたつくと打者走がセーフ。ふとJrに目をやると、三本間にうろちょろしている。
挟まれて、万事休す。絶好の無死1・3塁が、一瞬のうちに1死2塁となる。
凡ミス。投手が投げると思い込んでいるプレー。
コーチャ云々ではなく、自分の目で見て感じて動かないといけない。
このプレーから徐々にチームのリズムは変わってくる。

収穫は、三打席目。
カウント0−2から打ちにいった!ファールになったが、紙一重。
積極性がこの年齢には大切。結果を恐れずに向かっていくことは大切なこと。
1−2になり死球。これが前の球、動かないで見逃すと次の球は楽に投げれる。
手を出すということで、微妙な投手の心理が変わってくる。
「待て」はその時だけじゃなく、次の球の打者心理、投手心理に影響してくる。
劣勢の投手が息を吹き返す。有利だと思っていた打者が不安になる・・・。

試合は、7回にエルムが1点追加し、3−1で最終回。
ここで、前半のちょっとしたリズムが最終回に影響してくる。
ヒットが続き、惜しい打球が捕球できないとかが続く。
2死までこぎつける。しかし1点差。

少年野球は、流されるようにいくと「やっぱり」というように展開はマイナスに。
最後の回は難しい。しかも最後のアウトはもっと難しい。
野手が集まるとか。投手に声をかけるとか、インターバルは重要。
Jrが守っているセカンド後方に飛球。捕れない。
追い方が悪かった。ベストに直線にいけば捕れたかも。
でも、右打者の切れる打球が頭に入っていない。その分、追い方にロスが生じる。

混乱し慌てていると、選手個々のポジショニングも微妙にずれている。
打球が飛びはじめて気づくことも多い。
捕手、野手、含めて全員が冷静に見渡さないといけない。

2死2・3塁からレフトにサヨナラヒット。
最後のチャンスは中継プレー。しっかりやればアウトに出来た。
しかし、子供達の心の中で「打たれたら終わりだ・・」の気持ちが強かったのだろう。
ゲームセットまで分からないのが野球。
最後は気の抜けたプレーになった。残念。

試合後、選手は泣いていた。
勝っていたと思っていたのだろう。だから逆転負けに涙がでる。
野球って「勝った」と思った瞬間に負けへの道が開かれる。
今日はきっとエルムにとって、選手にとっていい勉強をしたに違いない。

終盤ピンチになり、流されるようにプレーしているのを見て「やられるな」と思った。
なぜならば、自分が何回も経験している負け方だから。
野球って途中負のプレーがあれば、打順のめぐり合わせや様々な要素が重なって
終盤にピンチが必ず来る。これが野球。中盤の展開で終盤の用心度のも変わる。

泣くのはいい。でもそこから何を感じ取り、次にどう繋げるかが大切。
悔しくて泣くだけではただの涙で終わる。また同じ繰り返しが待っている。
子供達には、今日の教訓を生かして欲しいね。