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平成16年5月12日 北海道尚志学園高校 vs 札幌啓成高校


本日は、平成16年5月12日。札幌円山球場にて、春の高校野球札幌地区大会、道尚志学園VS啓成を観戦。
やはり、札幌ドームより円山球場が良い。札幌ドームは非常に見づらく、野球観戦は天気が良い日は、外が一番。

道尚志学園は昨年、柴田投手がいて甲子園にもっとも近いチームだったが、春の連投などが影響したのか、最後の夏は勝つことが出来なかった。どこに主眼を置くかはチームの指導者次第ではある。しかし、「コンディショニング」という言葉の重要性を、改めて実感させてもらった昨年であった。

さて、その春の大会で、「勝つ」ことが最大の目標ではなく、「夏までの課題」を浮き彫りにしてくれる事を願う指導者も多いことだと思う。同感である。
試合観戦をする時に、ボール回しを見ると、そのチームの状態が手にとって分かる。
両チーム共に、まだまだ夏に向けて課題は多いとみた。特記する試合内容が、さほどないので割愛。

滞在は短時間であったが、気になったことは、「スタンド」。

試合が終わったチームの選手や、次試合のチームの選手がスタンドにちらほらいた。その選手のユニホームの着方が気になった。試合が終わったとはいえ、ユニホームを着ているときは「公人」である。学校名の入ったユニホームを着ているのであるから、グランド外もしっかりと振舞わなければいけないと個人的に思う。だらしない格好で試合を観戦しているのを見ると、その学校(野球部)の指導スタンスが見え隠れする。野球をしていくうえで、技術の向上は大切だが、それ以外のことにも(礼儀・態度)自覚を促したい。近年、地下鉄のホームで座り込んでる若者を結構見かけるが、そういった人間にはなって欲しくない。

「常識」

この言葉は、今の若い人達には通用しないかもしれないが、ある程度の常識を若いうちに身につけなければ将来、自分の子供に対しても常識を語ることは出来ないだろう。すると、そういった人間が、たくさん日本で蔓延ることに成りかねない。少々おおげさか・・・。

選手に苦言を呈したが、スタンドにいる観客にも一言。結構、常連らしきいい歳の野球好きの大人がたくさん観戦している。「ヤジ」を飛ばすのが楽しみで来てる人もいることだろう。しかし、ヤジにも暗黙のルールが存在すると思う。高校生は一生懸命にひたむきにプレーしている。高校生といえば、まだ子供である。その子供達に、「何やってんだ」、「馬鹿じゃないのか?」、「変われ変われ」、など平気でヤジる大人がいる。地区予選だとお客さんもそんなにいないので、確実に選手の耳には入ってることだろう。大人は、「今の若いものは・・・」と、ことあるごとに苦言を呈する。しかし、その大人が変わらない限り、子供たちも正しい方向にいくのであろうか?

お金を払って見てるのだから、何を言ってもいいじゃないか?という感覚の人達もいるだろう。しかし、高校野球はプロではない。人間育成の一環として取り組んでいるのだ。そういった趣旨を本当に理解出来ていればそういった罵声は出ないはず。罵声でストレス解消したいのなら、家でプロ野球を見てヤジれば良い。野球を楽しむ方法はたくさんあるはずだ!

「マナー」

この言葉が、この日つくづく考えさせられた一日であった。