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平成16年6月12日 奈井江商業高校 vs 篠路高校


   
本日は、平成16年6月12日。札幌の篠路高校グランドにて、奈井江商業高校 VS 篠路高校を観戦した。
野球の前に、札幌では「よさこいソーラン祭」が開催されており、札幌各地で333チームが普段の練習の
成果を競い合い、楽しく踊っている。自宅近所(徒歩2分)の商店街でも、開催されており、小雨のぱらつくコンデションでも、元気良く踊っていた。(なぜか沿道では、カッパが2匹いた ⇒ 写真参考)老人から子供まで、様々な年代が出場していて、踊っている本人達が楽しんでいるのが良く分かる。
普段の練習の成果を沿道の人達に見てもらう・・・、野球も普段の成果を試合で出す。共通する点が多く、「人の為に・・」ではなく、「自分たちがまず楽しむ・・」という感覚も野球では大切か。

さて試合に戻ろう。
奈井江は、熱血小笠原監督がいる知る人ぞ知る今年の有力校である。尾山投手はじめ、サイドスロー投手、上手投げ水谷君など好投手がそろっている。試合は、尾山投手が先発し、こぎみ良い投球で凡打の山を築く。2回1アウト3塁の場面で、浅いレフトライナーで中継ミスから1失点。もったいない。監督が、「野手の動きが・・」と心配していたが、試合での「予測」が出来ていない場面が多かった。自分がどういった動きをするか事前に頭に浮かばなければ、とっさに体は中々動かない。よって、「頭を使う」「考える」ことは、非常に重要になってくる。普段の練習では、良い動きをするけど、試合では中々思った動きの出来ない選手は、どこに来るか分からない試合では、そういった部分が欠けているに違いない。


尾山 = 堀田 バッテリーの課題は、ずばり配球だ。尾山投手は、外に投げていればある程度結果もついてくるだろう。しかし、外に投げてばかりだと投げるフォームに支障をきたす。今日は特にそれがはっきり出ていた。序盤ではインコースに良いクロス気味のストレートを投げ込んでいたが中盤からインコースはシュート回転し、修正が効かなくなった。外を意識しすぎると、中盤からインコースはシュート回転し、修正が効かなくなった。外を意識しすぎると、どうしても右肩(尾山君は左投手)の入りが甘くなる。思いきって打者の近くに投げて腕を振りきる行為をしないから、次第に腕の振りも鈍くなり、球自体の「キレ」も悪くなる。高校生だと試合途中に修正は難しい。左投手は特に、右打者の内側に思いきって「投げ込む」意識を持たなければ、ただの打ちやすい投手になる。変化球も外から入る変化球が多かったが、本来では右打者の膝元に決めるのが本筋だろう。変化球でストライクを取る意識ではなく、空振りを取る意識で彼の場合十分である!折角の持ち味の腕の振りなどの特徴を、自分たちで殺してはいけない。彼はもっとスピードも出るはずだ。今時点で、結果を求めこじんまりするのは勿体無い。もっと思いきった攻撃型投手になってほしい。

試合は、1−2で奈井江の苦い敗戦となった。相手投手は左だったが、もっと打者陣は、逆方向に打つ姿勢がなくては、遅い左投手の術中にはまる。長距離ヒッターがいるわけではないので、全員がそういった繋ぎの野球に徹すれば得点も増えるはず。全道にいける投手陣、全道で勝ちぬける投手陣は要している。後は、その投手陣を1点でも多くとって助ける事だ。どうか、この夏は小笠原監督を全道につれていって欲しい。