観戦日記トップへ戻る
平成16年7月21日 @ 北海学園札幌高校 vs 北海道栄高校



栄 応援団

札幌 音羽投手

木興投手の独特なセット

いい胸のハリです

フィニッシュ

札幌 嶋田投手
本日は、平成16年7月21日。
札幌円山球場にて、高校野球南北海道全道大会、北海学園札幌高校 VS 道栄高校を観戦。
土日ほどではないが、平日なのにお客さんの入りが良い。北海道人は野球好きだ!
今日の観戦メインは、もちろんプロ注目の「木興投手」である。
噂には聞いていたが、噂に尾ひれがついて、エントモの頭の中はすごい事になっていた。
彼を開会式で初めて見たが、きゃしゃな感じがした。もっとガッチリ怪物君かと思っていた。
彼は、Tシャツを着て観戦していたが背中に「全国NO1左腕」と書かれていた。
誰かに書かれた「願掛け」のサインだと思うが、相当自分に自信があるとみた。
一方、札幌は右腕音羽投手。左の写真を見ると分かりやすいが、体重移動時に上半身(頭)が
先行してしまう。「突っ込み」と言われるフォームで、良いことがあまりないフォーム。
腕が振りきれず、頭から離れてしまうので、貯めた力が半減する。勿体無い。
試合は、3回、5番木興君からの3連打で早くも4−0とする。
札幌は、外野がトンネルするなど元気が無い。
札幌の打者は、木興君のボールのスライダーを振ってしまう。
ストレートを100%狙っていて、変化球が来ても「止めれない」ような感じである。
1・2・3のリズムで振りだし、投手の間合いで振ってしまう札幌打撃陣。
率直に見た感想・・・
・・・ん?、球筋、スピード、配球共にイマイチ。配球は特にイマニ。
スピードは初回に139を計測したらしいが、常時130前半だろうと推測できる。
木興君を何回も見てる、某野球関係者は、「こんなに悪い木興ははじめて見た」、とのこと。
全道大会初戦にベストコンディションで望めないのは、「?」がつく。
また関係者に普段の配球を聞くと、「??」。
ここで記載するのは、大会期間中なので止めておくが、よくある高校生の配球。割引だ。
普段は四球を出さないらしいが、この日は見てるだけでも4個はあったと思う。
自分の思うところに制球出来ていない。イライラする。投げ急ぐ。突っ込む。制球難。
の、悪循環。悪い時にいかに自分で微調整していくか。今後年齢を重ねると分かってくるだろう。
しかし、良い点もあった。自分でクイックなど考えて投げている様子が随所に見られた。
野球が大好きで、研究熱心という印象を受けた。素質は十分!
木興君が、打席に入った時、目を疑った!な、なんと「右打者」なのだ!!唖然。
死球当ったら、利き腕である。周囲は、なぜ中学の時に左打者にしなかったのか?
DHの無い、上の野球に行けば狙われる可能性大である。当たり前のど真ん中。
札幌は二番手に嶋田君が登板。
彼は、ランナーがいなくてもクイック・スーパークイックなどを織り交ぜて工夫している。
元巨人の左腕宮本投手、現巨人左腕中継ぎの前田投手が良くやるテクニック。
高校生で、このテクニックを実戦で使っているのは初めて見た。
個人的に言わせてもらえば、効果絶大。講演でもこの話しは紹介する。
ドロンカーブなどを織り交ぜ、緩急に関しても合格。ストレートにスピードは無いが打ちずらそう。
2年生なので、今後配球も含めて勉強すると面白い投手になると感じた。
試合は、最後まで木興投手は波に乗れないまま5−1で試合終了。
道栄高校は、北海道の白老という町にある。
白老には、昔、大昭和製紙白老(社会人チーム)があり、全国的にも有名であった。
近年、チームはなくなってクラブ化したものの、当時はNTTも大昭和にやられっぱなし。
大昭和のユニホームは、「オレンジ」、が基調になっている。
道栄と一緒のカラーである。偶然であるとは思うが、白老らしいと一人で微笑む。
道栄は、この日第一試合で勝利し、勢いのある札幌地区の、「大麻高校」。
※ (大麻高校 ⇒ おおあさ)、と、読みます。
プロ注目の木興君の高校野球幕引きは、どのようになるのだろうか?
甲子園に出場して、そこで敗退するのか?それとも思わぬ伏兵に足を取られるのか。
野球に絶対は無い。今週末で決着がつく。どのチームが南北海道の頂点に立つのか???


平成16年7月21日 A 駒大苫小牧高校 vs 立命館慶祥高校



円山のホームラン風

安定感抜群 岩田投手

主将でショート 佐々木孝介君

2年生セカンド 林君

司令塔 糸屋捕手

いつ登板するのか?鈴木投手
本日は、平成16年7月21日。
札幌円山球場にて、高校野球南北海道全道大会、駒大苫小牧高校 VS 立命館高校 を観戦。
風向きを見ると、ホームラン風。社会人の都市対抗でも円山を使うが、この風は厄介だ。
必然的に外野は深くなり、そして内野との距離も生まれる。ポテンヒットも多くなる。
金属だと、芯を食えばスコンスコンいく。
スタンドには、一回戦で立命に負けた小樽北照ナインが観戦していた。もう次大会に向けて、
2年生チームは始動している。印象深いシーンだ。
立命は、優勝候補にも上げられていた北照に勝利し、粘りある野球が特徴。
先制したのは2回表、立命だった。先頭4番神戸君の9前ヒットで始まり、2死から植村君の、
タイムリーで1−0、一回戦の勢いがまだ残っている。
初回の駒沢で、本日1番に指名された桑原君が、初球から積極的なバッティング。
この時点で、ある程度展開は予想できた。
序盤、原田君の敵失出塁から、バントで送り、岩田君・糸屋君のタイムリーであっさり逆転。
中盤、原田君の2点タイムリー、岩田君のタイムリー、糸屋君の犠飛で点差を広げる。
こうなると駒沢は手がつけれない。立命の勢いもここまで・・・。
結局、7回 9−2 でコールドで終戦。
途中で球場を後にし、終盤は観戦出来なかった。無念。
初回の守備で、二遊間の林・佐々木コンビが、当然のように外野にサインプレーで球種の伝達。
社会人野球では、当たり前の光景だが高校生では少ない。
打ってから反応するのでは遅い。事前の、「予測」、が重要だ!
その重要性を理解し、浸透しているのは当然だが、すごい。
スタンドで観戦する時に、そういった点も見て取ると、指導者のスタイルが分かる。
「まだまだ、うちのチームはそこまでいっていませんよ・・」
という声もたまに聞く。しかし、そうであろうか?
球の遅い選手に140キロ投げなさいと言っているのではない。
どのチーム、誰にも出来る事だ。是非、その意味合いを選手に説き、実践して欲しい。
今日は、立命は原田君の時に、レフトはラインよりにシフトを引いていた。
しかし、一人だけが動いてのシフト。逆効果である!
外野はひとり動いたら、他の2名も守備位置の調整は必至だ。
捕手は特にそういったところまで気を配らないと、打ち取ったと思っても、そこに野手がいない。
何やってんだ!となる。自分が悪いだけなのだが・・・。
優勝候補と言われている苫小牧が2つ勝った。連続コールドだ。
一戦目より二戦目の方が、内容が良くなってきている。死角無し。
ブルペンを見ると、鈴木君も良く腕が振れていて、130後半のスピードはある様子。
春先活躍していた右腕松橋投手も、故障から夏に間に合ったらしい。
10番吉岡君も投げたくてしょうがないだろう。駒が揃っている。
冬にエントモが講演した時に、彼らは貪欲に質問してきた。
あの日は質問だけで約1時間は使っただろう。非常に印象的な彼らとの出会いであった。
技術と精神、考え方がマッチした時大きな力を発揮する。
今まさにそんな感じであろう苫小牧。
どのチームが彼らを打ち破るのか?