闘将 札幌日大島崎監督
2番手登板した日大黒滝投手
日大司令塔 斎藤捕手
4番1年生の間取選手
(えりも出身) |
本日は、平成16年8月8日。
札幌日大高校のグランドで、札幌日大高校 VS 足寄高校 を観戦。
球場に入ってびっくり!今は会社もなくなり、廃部になった社会人チームの拓銀の球場にそっくり。
球場に入る道、球場の雰囲気、そしてスタンド付近の光景・・。当時が思い出される。
足寄といえば、北海道で道東に位置し、歌手の「松山千春」の生まれ故郷。
北見市・帯広市・釧路市の3都市を線で結ぶと三角形になるが、その三角形の真ん中位に足寄はある。
札幌日大の監督は、以前NTTでバッテリーを組んだ事もある「島崎監督」。
数年前、監督として甲子園で指揮をとるも、学校の都合でコーチに。今夏監督に復帰した。
彼が投手の頃は、140以上のストレートを投げ、キレのあるスライダーが武器。
1番の彼の武器は「闘志」。打者に向かっていく気持ちは、特に印象深かった。
現役引退後、彼はトレーニング関係の勉強に勉強を重ね、色々な引出しを持っている。
彼は、エントモと同じラジオに春先出演した。以下参考に!
http://www.ath-kita.jp/talk/052.html
試合の方は、足寄は左腕投手、札幌は右腕・朝野投手。
両投手ともスピードはないものの、自滅するタイプでもない。
軽快に打たせて取るピッチングで中盤まで 「0」 が並ぶ。
4回、札幌は中軸の甲選手が、エンドラン時にフライを上げてしまう。
ゴロを打とうとして、上体が突っ込み逆にフライを上げやすい打ち方になっていた。
甲君に限らず、高校生がゴロを打ちたい時に、こういった打ち方になり易い。
その後、別のエンドラン時に 「当てただけ」 の打ち方が見受けられ、課題が浮上。
エンドランの鉄則は、右投手・左投手、捕手のコースの構えによって飛びやすい傾向を考え、
ショート・セカンドどちらが入るのかを決める。打者はそこを考え、打つ方向をイメージする。
入りやすい野手方向に強いゴロを打つ・・・
難しいが、そういった意識で取り組むと、ワンランクアップの野球が出来る。
札幌は、走者2塁で適時打が出るものの、ランナーが帰れない。
2死なら、完璧に帰ってこなければならず、「走塁・判断」 に課題が残った。
走者は、ワンヒットで絶対ホームインするという強い気持ちが必要である。
シャッフルの仕方などの技術的なこともあるが、気持ちの上でもそうった考え方を持つことは大切。
この時期は新チームになって間もないので、練習試合で課題が出ることは歓迎。
選手は 思い切ってプレー し、失敗し次に繋げていけば良い。
中途半端な 無難なプレー をしていては向上していかない。
試合に戻ろう。
足寄は、札幌の積極的な走塁を捕手たけこし君が封じる。3刺殺、見事である。
6回、5番一年生三澤君の犠牲フライを皮切りに、斉藤君・佐藤君と続き加点。
終盤、追加点し守り抜いてきた足寄が力尽きる展開。
この試合、打者で目立っていたのは、4番左の間取君。1年生ながら打撃は光っていた。
捕手の配球を観察していたが、札幌の捕手斉藤君は、中々インコースの使い方が良かった。
札幌の島崎監督は、エントモに限りなく近い感覚なので、選手に対し指導していることが予測できる。
140キロオーバーの投手がいれば、そんな配球に気を使わなくても力勝負で高校なら抑えられる。
しかし、どのチームもそんな選手はゴロゴロいない。
そこで、組み立ての重要性、抑える為の 「工夫」 が必要になってくる。
9回、1年生捕手辻井君が守備に。7回から間取君が登板していたが、面白い配球。
ここでは、先のある選手なので、パターンは明記しないが中々イケテル配球。
この日は午前中だけの試合で、午後から札幌日大・足寄の合同練習となった。
両監督に指導の機会を与えられ、色々なことを短時間の中で伝授した。
練習試合では、ダブルヘッダー当たり前の風潮があるが、こういったことも大切である。
足寄は、色々な意味で刺激になったと思う。こういった交流が、北海道のレベルアップに繋がると感じた。
札幌日大の練習はハードで厳しい。
しかし、本気で頂点を目指すのであれば、その位の意気込み・行動は不可欠。
島崎監督の情熱、そしてそれに答えようとする選手たち。良い練習を見た。
試合では登板しなかったが、阿部君・佐野君・木村君・高岸君など1年生に好素材。面白い。
特記すべきは、ブルペンでの捕手の声!
高校生はとかくブルペンで捕手が静か・・・。しかし社会人出身の島崎監督。NTTのブルペンにそっくり。
ついつい微笑んでしまった。捕手が投手に対しアドバイスし、叱咤激励する。1球1球である。
元気のあるブルペンは気持ちが良い。他の学校もマネをして欲しいところだ。
最後に、
ある選手の親御さんが、自分の息子の練習風景をビデオで撮影していた。
その方いわく、「試合は撮らない、練習のみ」。
練習を撮る理由は、
「これだけ高校の時に厳しい練習をしていたら、社会に出てどんなことがあっても耐えられるはず。
試合では打った投げたの記録でしかないが、子供が社会に出たときの何かの励みになるように、
練習を撮影している。大人になって、こんな練習していたってことを誇って欲しい・・・。」
何か考えさせられるものがあった。野球をしているのだけれど、それ以外の勉強も今まさにしている。
そういった目で子供を預けている親もいる。甲子園にいければそりゃこしたことないが、それだけでもない。
このホームページを見てる現役選手は多いことだろう。
今一度、周囲に対して 「感謝する気持ち」 を持ってプレーして欲しい!
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