先発岩田投手
エントモ好みの桑原選手
駒沢選手の円陣
岩田 VS 村田
MAX141キロ 鈴木投手
初の甲子園校歌
アルプス席へのご挨拶!
この日のヒーロー糸屋捕手
宿舎の ホテルくれべ
ホテルへ香田監督凱旋! |
本日は、平成16年8月12日。
神戸のホテルを早朝出発し、八時半からの甲子園大会を観戦。
前日から神戸で試合をしている、日本ハムのヒルマン監督も応援に駆けつける。
南北海道では春から公式戦負けなしの、駒大苫小牧。相手は、九州の佐世保実業。
佐世保は、軟投派の当間投手の打たせてとる投球術に期待。
打線は、結構レベル高く、巨人の村田善の弟が核弾頭の1番に座っている。
事前に、佐世保の予選ビデオを拝借したが、タイミングのとり方はレベル高く思えた。
背後に社会人野球の匂いがする・・・。誰かコーチングしている人がいるのか・・・。
駒大は、当然主戦の岩田投手。あがった様子もなく、自然体での投球に見えた。
駒大選手全員に言える事は、自分がどう試合で動くべきか具体的に頭に入っている。
事前準備の大切さを理解し、実践し、試合当日不安なく望めた事だろう。
この時点で、駒沢は圧倒的有利に立っている。
1回裏、駒沢は、1番の沢井君がファーストストライク(0−2から)、9フライ。続く2番桑原君も初球打ち。
この時点で、エントモは拳を握り締める。迷いの無いスイング。上出来だ。
相手当間投手は、簡単に2アウトとったと喜んでいたことだと思う。
しかし、相手バッテリーはここで気づくべきだった。
この後の配球を見ると、相手の事前準備の甘さを露呈する。
駒沢は完璧に研究し、相手はさほど研究もしていない。勝負は見えた。
2回裏、4番原田君が初球ライトに2塁打。分かっていないバッテリー。糸屋君バントし、1死3塁。
主将の佐々木孝介君が、スクイズ失敗し、チャンスを潰す。
こういったチャンスを逃すと、その裏は怖い。
案の定、3回表、佐世保は1番好打者の村田君が、バックスクリーンに叩きこむ。佐世保が先制!
2死からの本塁打で、流れは一気に佐世保に。
3回裏、この試合の転機が訪れる。
先頭、林君がセカンドゴロで、猛然とヘッドスライディング!嫌な流れをこの動きで絶ち切った!!
この後、色々なプレーが飛び出すが、この林君の動きが、女神を呼びこんだように感じた。
2死から、9番五十嵐君が、狙いすまして遅い変化球をセンターオーバーの2塁打。
そして、1番澤井君は、ファーストストライクを鋭く叩き、レフトスタンドに放りこむ、2ランだ。逆転!
うーん、分かっていない。まだ気づかないの相手バッテリー・・・。
しかも澤井君の前の打席が、バッテリーには頭の中に入っていない様子。
2番桑原君が、すかさずセフティ。ファールになったが効果抜群。粘って死球までもらった。
こういった、相手が嫌がる攻撃は、後々効いてくる。
4回表、駒沢は守備で乱れる。
先頭を四球で出塁させ、捕手糸屋君がスルー。2進させ、バントシフトでセカンド林君はチョンボ。
しかし、この回最少失点の1点で抑える。岩田投手のすごいところは、見方の守備で乱れない。
普通の投手は、見方の失策などでリズムを崩し、失点を重ねる。しかし、彼にはそれが無い。
4回裏、先頭の糸屋君は初球を2塁打。次打者のまずいバントで3塁刺殺されるが、ここからが圧巻。
林の左方向のヒットと、相手牽制ミスで、2・3塁にし岩田君の内野ゴロの間に1点。3−2駒沢。
3塁へのバント失敗で、普通は得点出来ないパターンだが、見方選手のミスを他の選手がカバー。
強い。
5回裏、先頭桑原君が、初球7前ヒット。バッテリー考えましょう。気づきましょう。
その後、得点を重ね駒沢有利に試合は進む。
7回表、佐世保は焦ったのか、1死2塁からセンターへの飛球でランナー飛び出し、ゲッツー。
こうなると、駒沢打線は黙っていない。
事前準備がしっかり出来ているからこそ、いつものバッティングに集中できる。
怒涛の攻撃。
この日、7得点したが、実際にはもっと取れた。10点は固かった。
佐世保だから勝てたが、その3点で泣く展開の試合もある。2回戦以降の課題。
9回表、最後の佐世保の攻撃。
やはり、甲子園初勝利は簡単にくれない。
神様は苦しめとの思し召し・・・。
9回まで粘って投球してきた岩田が、突如乱れる。
乱れた原因は、エントモには手に取るように分かった。
NTT時代でも、こういったことが終盤よくあった。
先頭打者を2−2と追いこみ、今までにない力みで球が上ずる。「!!!」三振取りにいった1球。
この1球で今まで保ってきたバランスを一気に崩す。
決めよう(三振取ろう)と思った1球で、ガラッと変わるものか?!
答えは、「変わる」 である。
2−3になって、また戻そうと思っても、修正はつかない。当然四球。
次打者も、四球で無死1・2塁。9回というイニング、ゴール地点が見えると悪魔が囁く。
格好よく終わろうよ・・・
そして、その囁きに耳を傾けた投手は崩れていく。何回も経験した。
ここで、香田監督はストッパー鈴木君を迷わず送り出す。
エントモは、中盤からバックネット裏のスカウトが集結するポジションで観戦。
仲良くしていただいている某スカウトと観戦していた。
鈴木君の初球は、確か135キロ。おっ、腕が振れている。
ブルペンを眺めていたが、腕は振れているが制球が不安定だった。
変わりっぱな四球で、無死満塁とする。満塁本塁打で同点となる。
一瞬の気の緩み、勝てると思って入った9回がこういう展開になりやすい。
そこからが鈴木投手のひとり舞台。
141キロを計測し、スカウト連中をうならせる。
「鈴木君の身長は?」、「なんだあの腕の振りは!!」・・・などのあちらこちらの声。
140台を連発し、結局無死満塁から、三者三振の離れ業!ゲームセット。
覚えてる方はいるだろうか?
駒沢は、昨年、8−0で途中まで勝っている試合を雨天で再試合。
そして、再試合では負けてしまった。その時に、鈴木投手はロングリリーフし無失点。
彼は、この試合を終えて、甲子園でいまだにヒットを打たれていない。
失点していないではなく、ヒットを打たれていない。
通算合計登板イニングは不明だが、(7・8回かな?)大したものだ。
意外にもこの勝利が初勝利の香田監督。
もう何勝もしているイメージがある。こういったチームを作った手腕はさすが。
チームスタッフとして日々努力されていた、茶木コーチ、茂木コーチ、両人にもおめでとうと言いたい。
今年の春に、前年負けて悔しさ一杯の中、エントモの講演を聞いてくれた。
そして、ちょっとしたスパイスを受け入れてくれた環境。
ここでは明記出来ないが、事前準備の大切さを理解してもらい、実践出来た選手。
あらゆる要素が絡み合っての勝利。
その勝利に微力ながらお手伝い出来たことがうれしい。
このエントモの活動が報われる瞬間だ!
今日だけは言わせて欲しい。
北海道 万歳!
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