エントモっす
北海道の審判、一関さん
シダックス 野村監督
真紅の応援団 迫力満点! |
本日は、平成16年8月31日。
都市対抗全国大会、この日の第三試合シダックス VS 日産自動車九州の試合を観戦。
シダックスは、元プロ野球の名将野村監督が指揮をとる。
野村さんの考え方、意識は非常に参考になる。
社会人の監督に元プロ野球関係者がやることは大きな意義がある。
アマチュアにプロのスキルを注入することもそうだが、人気回復にも一役買う。
社会人野球は、高校野球ほど人気はなく、都市対抗の地方予選ではガラガラ・・・。
レベルが高く、駆け引きもある、そしてスピードがある。面白い野球だ。
そういった野球に接するチャンスがないだけの人達も多いことだろう。
「野村さんでも見に行くかな?」
最初はそういった事から、社会人を観戦しに来ている人達もいることだろう。
「一度見たらとりこになる」
そんな野球が社会人野球。是非、足を運んで欲しい。
シダックスは、上下赤のユニホーム。キューバのナショナルチームみたいだ。
昨年の都市対抗で野村さんが初めて指揮をとり、全国大会で決勝に進出する快挙。
決勝では三菱ふそう川崎に惜敗したが、それでも準優勝はさすが。
あらためて監督の手腕が、勝利を左右するということを確認。
エースは若い野間口投手。
今秋、間違いなくプロの世界に飛び込む逸材。逆指名という最高の評価でプロ入りだ。
今日は、その野間口投手が見たかった。
今まで、アマチュアの投手を何百人も見てきたが、本音を言うと「すごいこの投手!」と
思ったことは、ほとんどない。
140キロ後半を投げる投手を受けたり、実際に見たりしてが、皆何かが欠けていた。
そういった「欠けた部分」があるからアマチュアである。
この試合、野間口投手を3回まで投球を観戦したが、顎が落ちた。
今まで見た中で、ダントツの一番。
今日のMAXは147キロ。アベレージで142ぐらいか。
速い投手は、今大会でもゴロゴロいる。
この野間口投手、投げている球はすごい!しかし、それ以上にすごいものを見た!
彼の「ハート」である!!
彼の投球は気迫みなぎり、鬼神たる表情。鳥肌が立つ。
野村監督に投手としての一番大事なことを教わっているのだろう。
テクニックやスピードを第一に考える指導者や投手は多い。
しかし、その球を操るのは、あくまでも「心」。
投手として一番大切なものを持っていて、尚且つ余りある才能がある。
彼はプロに入って即戦力で活躍することだろう。
怪我なく野球人生をまっとうできるよう願う。
以前、巨人の上原投手がチームから敬遠を言い渡されて泣きながら投げた。
そんな投手、今時少ないのではないか?上原投手とだぶる・・・。
1球1球に自分の魂を込め、自分自身を白球に乗せて投げる野間口投手。
東京まで来たかいがあった!いいものを見た。
アマチュア時代に肉眼で見るのは、多分今日が最後。
シダックスのチームのベンチを凝視した。
耳をすませると「ヤジ」が聞こえる。
ここでは書きこめないヤジばかり。
初めて彼らと対戦するチームは、平常心で野球は出来ないだろう。そんなヤジ。
ここは東京ドーム、都市対抗の全国大会。
この大会を一年の目標に死ぬ思いで練習してくる。
監督・選手全員が必死になって闘う。そういった想いから自然に出るヤジ。
「社会人野球」
名前はアマチュアであるが、ある意味プロ。プロの集団である。
某プロ関係者は、エントモに言った。
「社会人の練習、試合をうちの2軍の選手に見せたい。お前達の野球をしている姿勢を
見せたい・・・」
とまで言う。プロには明日がある。しかし、社会人のトーナメントに明日はない。必死感。
高校生が社会人に入ると「ヤジ」に面食らう。高校では敵に対してのヤジはご法度。
そんな厳しい環境で人は経験し、大きく強く育っていく。
今大会、どこが優勝するのか分からない。
しかし、優勝したチームは、優勝するだけの練習をしてきたに違いない。
そして最高の事前準備、大会中の次戦への準備を重ねた結果だろう。
勝てないチームは、どこかに原因が必ずある。
その原因に気づくチームは強い。ほとんどは気づかないで、失敗を繰り返す・・・。
見応えのある野球、それが社会人野球・・・
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