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平成16年9月18日  札幌大学 vs 北海学園大学


元NTT北海道 高谷コーチ

札大の気合の入った応援!

学園大 小林監督

学園のエース 佐藤投手

2年生千葉捕手 駒苫出身

札大エース 谷崎投手

優勝の瞬間

歓喜の渦

小林監督の胴上げ!!

小林監督 万感の表情・・・

本日は、平成16年9月18日。

札幌円山球場にて、札幌学生野球・秋季リーグ戦を観戦。
札幌大学 VS 北海学園大学。北海学園は今日札大に勝てば、リーグ優勝が決まる。大一番。
一方、春の覇者札大は、今日勝っても、北海学園大学の勝敗次第ということで、厳しい状況。
札大は、右サイドの主戦谷崎投手。4年生で最後の年になるが、初めて投げている所を見る。
学園は、小林征志さんが監督をやられており、もう60歳を越える熱血監督だ。
現在も同じであると思うが、よくNTTが都市対抗前の合宿に、学園の選手を派遣して頂き、
色々な面で繋がりがある。小林監督も、元NTTということで快く送り出してくれていた。
エントモがNTTで現役の時、何年も連続して全国大会に出場していて、NTTの全盛期時代で
あったが、こういったお手伝いしてくれた方々に、今あらためて感謝である。
今年の春から、NTTで一緒にやっていた主砲高谷君(エントモと同い年)が、コーチとして参入。
学園出身者とあって、これから社会人の経験を伝えて行くことだろう。頭が下がる。
試合前、小林監督に一言かける機会があった。
決定戦ということであったが、表情は柔らかい。エース佐藤君に絶大なる信頼感があるのだろう。

シートノックから拝見していたが、前の試合とは打って変わって、レベルが高い。
ピリピリとした動き。一芸に秀でている選手が大学では多い。
肩の強い選手、速球を投げる投手、ツボを持っている打者・・・
社会人より当然荒いが、レベルは明かに高校生以上。

初回、学園の佐藤投手は2連続三振の立ち上がり。
札大の谷崎投手は、2番好打者度会君に、7H、その後初球スチールされる。
無得点に終わったが、渡会君の存在が光る。
事前に、彼が好選手という情報は聞いていた。
札大バッテリーは、十分足を警戒していたであろう。しかし、その初球に成功。
中盤4回、札大はワンチャンスをものにする。右中間へ2点タイムリー。2−0先制。
学園打線は、谷崎投手のSRに対し、右打者は開いてしまう。
これは、狙い球・打席での工夫が足りない。
130中盤のSTに変化球・・・。攻略難易度からすると、さほど高くないはず。
札大バッテリーの配球に注目した。
右打者に追い込んで、外高めに外す。そして外に変化球。
その変化球が甘くなると痛打される。
最終的に、変化球で勝負するなら、その伏線として投げる球は、

「甘くなっても打たれないような見せ球」

を選択することが大切。
この配球がほとんど出来ていない札大。
球の勢いだけで通用するのは、今だけ。強いチームにはそうはいかない。
当って砕けた時にほとんど選手は気づく。それじゃ遅い。

さて、チーム名鑑を片手に観戦していたが、久々に母校の選手がいた。
学園9番打者の「山口君」。
足が速い。学園打線の中で、いい味出している。
終盤、このままで行きそうな雰囲気を、学園4番矢野君が振り払う。
7回裏、初球ストレートをレフトに叩き込む!2−1。
この後、追い詰めるも詰め切れない学園打線。

勝とうと必死さが伝わってくる学園。
勝っているが、動きに固さが残る札大。


終盤、野球の神様は見逃さなかった。
8回裏、2死からファーストゴロを待って捕球しようとして後逸。
ここから札大の悪夢が始まった。
四球、ヒットで繋がれ2死満塁。
詰まったショートゴロで万事休すと思いきや、送球で暴投。逆転!2−3。
相手のミスから眠っていた学園打線は襲いかかる。
6番佐藤君(駒大苫小牧高出身)がタイムリー、7番千葉君が(駒大苫小牧高出身)がタイムリー。
駒苫OBの2連続タイムリーで2−5とする。
この回、札大は
消極的なプレーがミスに繋がった。
簡単なゴロほどチャージして捕らないと、こういったことが起きる。
心の中で、「守り」に入った瞬間に、女神は他チームのベンチへ移動する。
このまま、終戦。
谷崎投手の失点後ベンチに向かう姿が印象的。
ミスした選手に、自分から歩み寄れるようになれば、彼も一皮剥けるだろう。

学園が優勝。秋の大会は、4年生が最後ということで、一番完成度の高いチームとなる。
その大会で学園が優勝したということは事実。
小林監督やコーチの努力が報われた瞬間だ。晴れ晴れとした小林監督の顔が印象的。
この後、東北の大学と、北海道でトーナメントが繰り広げられ、神宮への代表が決まる。
東北福祉大や、八戸工大など強豪大学が来ると思うが、一丸となって勝ち進んで欲しい。

1試合目のゲームを観戦した直後は、「?」が頭の中を駆け巡ったが、
この決定戦を見て、白熱し、面白く観戦できた。大学野球も面白い。
閑古鳥が鳴いている球場ではあったが、是非足を運んで見る価値はある。
本日、プロ野球がスト突入の為、球場には近鉄のユニホームを来た人達が数名いた。
関西地区から応援にかけつけた人達が、流れてきたのだろう。

最後に一言!

高谷!よかったね!!