平成17年3月29日 第77回選抜大会 常総学院 VS 市和歌山商
気合の入る一瞬!
和歌山 田島投手
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本日は、平成17年3月29日。
甲子園にて、常総学院VS市和歌山商を観戦。
仕事の合間をぬって、甲子園までバスを使って移動。
試合展開を語る前に、ちょっと一言。
春の甲子園は、大会前に有力校と評価されていた高校がバタバタ敗退していく。
原因は何だろう?選手の勘違い、報道側の勘違いに原因はある・・・。
マスコミ陣が、そのチームをうわべだけで評価していることが多々ある。
例えば、その判断材料として、本当のチーム力ではなく、「球が速い投手がいるから」
「予選の得点が多い」「盗塁が多い」・・・などなど。
おかしい判断をしていることが往々にしてある。
数値だけで判断、はたしてそうだろうか?
「球が速い」 ⇒ 得点されない 、は素人的考え方だ。
球が速いことは確かに大きな武器。しかし、武器のひとつに過ぎない。
キレがある。コントロールがある。この2点で、その精度の高さによっては、速球のみの
投手を超えてしまう。球の速さは大きくクローズアップされがちだが、捕手としての見解
を述べれば、投手が思っているほど大きくはない。
軟投派でも、その武器が複数あれば、十分『アウト』は取れる。
エントモが思うに、素晴らしい投手、良い投手の条件は、ズバリ、
「アウトの取れる投手」
である。しかし、見た目派手なことを周囲は求めるし、本人も求めてしまう。
マスコミの一言、記事などが思わぬ勘違いに繋がってしまう。悪気がないのは分かるが。
チームスタッフは、根拠を持って正しい道に選手を戻してやらないといけない。
「盗塁が多い」 ⇒ 機動力に優れている 、そうだろうか?
相手対戦チームによっても変わってくるし、その数値だけでは計れないものはある。
機動力がある、ということは、チームが「走塁」に対してどのような意識があるかを判断
しなければいけない。それは一試合見れば一目瞭然。
判断材料は数値でなく、「意識」を読み取らなければいけないと個人的に思う。
この文面を見て、「そんなの常識」と思う野球人は沢山いることだろう。
しかし、分かっていない人達のほうが圧倒的にいるのも事実・・・。
さて、試合に移ろう。
常総学院と言えば、近年、監督業を引退した「名将木内さん」がいた野球の名門。
甲子園では必ず、旋風を起こし、見てて元気がもらえる高校だ。
ブラウン管から見る木内監督の笑顔に共感を覚えた視聴者は多かったはず。
監督は変わったが、その常総の「元気」は今も変わらず、スタンドから見て取れた。
木内監督は、常総のスタンドでの観戦。
常総の投手は、右腕の伊勢投手。和歌山は、左腕の田島投手。
共に130`には届かないものの、丁寧に投げている印象。
和歌山の初回の攻撃。
2四球でつかんだチャンスを4番伊藤君がタイムリー。
常総の伊勢君は、「なんとか立ち上がりを無難に・・」と思ったことだろう。
その「無難に」が積極的姿勢を弱くしてしまい、2四球に現われた気がした。
「立ち上がり」
この、言葉はバッテリーにとっては永遠のテーマだろう。
ここでは、詳しく述べずにいつか紹介しよう。
中盤の攻撃で目立ったのは、この試合に限らないが一塁方向のセフティバント。
完璧な成功でなくても、相手の失策を誘う効果的な作戦。
常総スタンドの「まつけんサンバ」の応援歌にのせて、8番古谷君が2ラン。
1点差まで忍び寄る。
しかし、常総マジックはここまで。6−5で和歌山の勝利となった。
この試合、元ロッテのコンディショニング担当の立花氏も目撃。
甲子園とは、色々な人達が集う場所でもある。
球場内をキョロキョロ見渡すのも面白い。
高校野球。ひとつのプレーで大きな流れが変わる。
心の中の「強さ」が大きな鍵・・。再度認識させられた!
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