駒苫先発 松橋投手
神戸先発 大西投手
戦況を見守る駒苫ベンチ
駒苫応援団
いつも見る場所の視線から
駒苫 隊長白岩選手
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本日は、平成17年3月29日。
甲子園にて、駒大苫小牧VS神戸国際大学付高校を観戦。
いいですね高校野球。
球場にいると時間を忘れさせてくれる。そんな場所が甲子園。
さぁ、駒大苫小牧の2回戦!連日の新聞の報道、そしてテレビ期待は高まる。
『連覇』
誰もが口にする言葉。しかし、高校野球は3年生が抜ければ違うチームに変身。
チームのコンセプトは変わらなくても、チーム自体のカラーは変わる。
昨年の夏、駒大苫小牧は圧倒的な打力を鼓舞して全国を制覇した。
しかし、それは昨年の話。
チームとしては、そのイメージを払拭しなければいけない。
それを一番理解していたのは監督だったに違いない。
前の試合では、神戸国際は持っている力を出しきれないまま終盤へ。
そして終盤に一気に逆転した。相手の隙をついてだ。
昨年の秋の大会では、近畿地区でNO1の成績を収めた。
大西投手はスピードこそないものの、大崩しない投手。
打てそうで打てない。そんな投手か。
意外に、見た目より打席に立つと『速く見える』投手はいる。
そうなる原因は、色々な要素があると思う。
見た目では、ゆっくりとしたフォームから「ピュ」と繰り出す投げ方。
そして、腕の出所が見づらい投手。腕の振りが速い投手。
技術的には、遅い球をしっかり腕を振っている投手。
緩急の使い方、組み立てが上手い投手。そして近めの球の使い方、云々。
駒苫にとっては手強い左腕。
一方、駒苫先発はエースナンバー松橋投手。
昨年は右腕からしなるように147`を計測。
東北高校ダルビッシュ、横浜高校涌井投手と並ぶ好投手と言われた。
今回は、2回戦からの登場となった。
昨年より、投げるバランスがちょっと不安定か・・。
神戸初回、松橋投手は2アウト後、3・4番に連続四球。ボール先行が目立つ。
何とか切り抜けたような印象。
駒沢初回、同じような展開になる。先頭の林君が死球、その後同じように、
2死1・2塁のシュチレーション。しかし、大西君も踏ん張る。互角。
神戸3回、試合は動く。ボールが先行する松橋投手に襲いかかる。
ここで大きな転機を迎えた。
1死1塁で、3番井内君にバントの指令。
神戸としては、好投手松橋投手から先制点が欲しい展開。
その井内君に対し、0−3。ストライクが入らない。そして結果四球。
この四球が大きく試合を左右した。
カウントを悪くして自分を追いこんでいく展開。
ひとつの四球、というより自分を追いこんでしまった四球だった。
その後、バッテリーミスで1死2・3塁。
4番の正木君に0−2からタイムリーを打たれた。
余裕がなかった。バッテリーミスが起きた時点で、満塁を視野に入れての投球に
意識を切りかえるべきだった。次は、結果代打で選手は変わったが、前試合で
神戸打線の5番に座る選手は骨折し、違う選手がその打順に入っていた。
『冷静』
ちょっと、この場面ではいつもの冷静さがなかったようにスタンドから見て取れた。
神戸4回、松橋投手から吉岡投手にスイッチ。
いきなり神戸打線は襲いかかる。初球カーブをヒットされた。
何となく「打ってこないだろう」のカーブ。いきなり自分の思惑が裏切られた。
そして、1死1・3塁で投ゴロ。1−6−3のダブルプレーのはずが、慌てる。
そしてひとつしかアウトを取れなかった。
ランナーを残してその後タイムリー。合計、ここまで4点献上した。
神戸、大西投手。駒苫打線を翻弄している。
死球が多い。4回までに4死球。
駒苫としては、もらったランナーを得点に1回でも結び付けたかっただろう。
大西君の攻める投球に、なかなか思うようにいかない打撃陣。
見方投手のボールの多さが、自分達の打撃リズムが乗れない・・。
スタンドから見ると、そんなふうにも見えた。「リズム」大切である。
9回まで、駒苫ノーヒット。12三振。
最終回、駒苫らしさを見た。
先頭の辻君がレフト前ヒット。
(このレフト前っていうのが、本日の駒苫を象徴・・・残念)
その後、2死までいってから、大西君のショートバウンドを好走塁で進塁。
相当、練習したようにみれたスタートのタイミング。
しかし、追撃もここまで。0−4で駒苫は敗戦。
12三振、1本のヒットだったが、仕留めれる球はあった。
1発で結果を出せず、ファールになっていた。
夏への大きな課題。
本日の駒苫の収穫は、1回戦でも好投した田中投手。
本日も、6回から登板してヒット「0」の好リリーフ。
しかも、立ち上がりの6回の好投。そして先頭打者への打ち取り方は大きく評価。
夏への大きな自信となったことだろう。
今大会、捕手小山君も大きな成長をした。敗戦の中にも収穫はあった。
そして、強化ポイントが浮き彫りになったのは、今後の大きな指針になる。
今大会は、愛工大名電と神村学園の決勝となった。
結果、愛工大名電、古豪の優勝となった。
今大会を通じて思ったことは、投手のスタミナが最終的に勝ちあがる為には必要。
そして、いかに消耗しないで勝っていくか・・・。
神村学園のエースは素晴らしかった。
球速も143`は計時されていたが、球速ではなく「インコース」の使い方が良い。
スタミナ、球数を温存出来る配球。見ていて意図が感じられた。
スピード重視ではなく、いかにつけるかが大きなポイント。
名電の斉賀投手も同じである。
インコースをつく投球術。そしてカットボール。多彩だ。
両投手ともに、『絶対打たせない』という気迫が感じられた。
好投手が多かった春の甲子園。
この甲子園に夏、また舞い戻ってくるチームは少ないだろう。
春出場して、夏またくることの難しさは、どの監督でも言うことだ。
来づらい原因は、なんとなく分かる。
大会で、進化した駒苫。夏はパワーアップしてくることだろう。
今大会をバネにして。駒苫の夏へのシナリオは始まっている。
しかし、道内の他のチームも黙っていまい。
打倒駒苫で必死になって練習していると思う。
『切磋琢磨』
レベルアップしていくには、お互いが競い合って進化していく。
また、夏も面白い試合が見たい!そして感動したい。
そう思い、甲子園を後にした。
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