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平成17年5月15日    札幌北高校 VS 北広島高校

本日は、平成17年5月15日。

円山球場。仕事の合間をぬり球場へと足を運んだ。
北と北広島の対決。
北広島高校が、9回までに6−1で勝っていた。
試合終盤から雨が降ってきて、ちょっと可愛そうな天気になってきた。
スタンドにいる誰しもが「このまま終わる」と思ったに違いない。
選手も同様だ。ゴールが見えた瞬間に、それまでの緊張感はなぜかとける。

「野球は終わるまで分からない!」


という言葉は忘れ去ってしまう。面白いものだ・・・。
北高校は、9回先頭打者が出塁。
四球、ヒット、四球などで無死満塁。
ワイルドピッチ、押出し、押出し、押出し・・・連続
見ていれない状態に陥った。
外野手の背番号をつけていた投手が投げていたが、交代しエースナンバーが登板。
ストライクが入らない。
ショートバウンドを投げて、次の球を高めに投げる。
明かにストライクを取ろうとしている投げ方。小手先で調整している。
開くのが早くなり、リリースポイントもバラバラ、開いているので指先にかかりづらい。
気持ちだけ先行し、自分のフォームを見失っている。
四球、押出し、ワイルドピッチ・・・。

結局1死も取れずに連続10失点。この回13失点。9回にだ。
結果はしょうがない。
じゃ、
原因は何だろうか?
技術的には8回まで1失点で完璧に抑えていたのだ・・。

メンタル的な要素が大きいと思う。
たぶん、この日まで一生懸命に抑える為に練習してきたことだろう。
それだけで十分だったのか?
打たれて失点なら良い。自分のしたいことが出来なくて負けるのが一番辛い。
技術練習にだけ大きく比重をおくこと自体に、どうやら原因はありそうだ。
(心の部分をしていないと断言出来ないが、こうなること自体に問題がある)
切り抜ける考え方もある。
その考え方を知らなければ、そのピンチの現状にだけ意識が集中し、このような結末になる。
「気持ちを強く、攻めれ攻めれ、打たれていいぞ」ではダメ。
どうやら、こういった「心」の勉強をすることが大切なのでは?

試合後に試合を振り返り、反省するだろう。
その時に、しっかり原因を見つめそして前進しないと、また
同じことが繰り返される
試合は大切だが、その後が一番大切である。ここに気づくか気づかないか?
その反省会のやり方もある。
熱血スポーツ塾の指導者コースの野球授業にて、この手法を約40分かけて話した。
聞かれた指導者の方は、「なるほど」と思ったに違いない。
選手の心に大きな傷が出来ないように、指導する人は、そういった危機管理も必要。

「まさか、そうはならないだろう?」

ではなく、
「ならないために」「なってしまったら」の手法を身につけるべきだ。

今回、北広島高校は苦い経験をした。
しかし、逆に言えば
『大きく飛躍出来るチャンス』でもある。
どうか、この経験をバネにして欲しい。