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平成17年7月02日    東海第四高校 VS 尚志学園高校


本日は、平成17年7月2日。

本日2試合目の観戦となる。日差しも徐々に強くなってきて、逃げ場のない球場で辛いところ。
しかし、選手がいるグランドはスタンドよりもっと暑く、大変だと思う。

両チームとも、春地区予選敗退をしており、春は持っている力を十分に発揮出来なかった。
尚志は北海学園札幌(旧名称は、札幌商業)を撃破して決勝に駒を進めた。
数年前に柴田投手を要し甲子園を目指したが、あと1歩で栄冠を逃したチーム。
東海は、昨年夏、駒大苫小牧を苦しめた実力校。
大脇監督は、NTT北海道の野球部出身でエントモとも一緒にプレーをしている。
どんなチームか楽しみで、心弾ませての観戦となった。

試合前のノックが面白かった。
東海は、シートノックではなく
想定ノックみたいな感じで実戦を意識した内容。
そして、ファールグランドで
「四股ふみ」などしていた。意図は十分理解出来る。

試合は、東海はエース田中投手が登板。
ステップの足がクロスしていて、右打者はちょっと打ちづらく、恐怖感を煽る投げ方である。
一方、尚志はアンダースローの斎藤君が登板。
最近は、ロッテのアンダースローの投手が大活躍しており、見た感じ打ちづらそうだ!

東海は1・2回に先頭打者がヒットして出塁するものの、次打者の送りバントが二度失敗。
送れずに流れを持ってこれない。
こういった
僅差のチーム力同士の対戦は、とかくバントが勝利を左右することが多い

その2回失敗した東海へ尚志が襲いかかる。
2回裏、2死からタイムリーで尚志が先制した。
その場面、大脇監督を注視していたが、外野の守備位置を8番打者なので前進させていた。
右投手で、変化球で三遊間に飛びやすいと事前にエントモは思っていたが、そのレフトが、
ホームで刺せなかった。危機管理は出来ていたが、選手が
「刺せる位置」まで来てなかった。
野手の観察力、捕手の洞察力が合致すれば、この1点は防げた。
変化球を選択し投げたバッテリー。
右対右なので、変化球を引っ掛けたら三遊間に一番ゴロがいくことが多い
捕手が野手に「意識」を促すことが大切であったと認識。
野手も同様に、バッテリーのサインの意図を理解し、そしてどういったことになるか。
そこを
「イメージする」ことが大切である。
レベルが高いようだが「頭の中の話」。高校生でも十分出来るはずだ。

3回表、東海は2死1・2Rのチャンスを作る。
「カキーーーーーン」
センター前と思いきや、投手のグラブに収まる。ミラクルプレーだ。

前半は、尚志がペースを掴む。
4回、尚志の小野君が三塁打で1死3R。9番打者が投手前にスクイズ。タッチアウト。
5回、尚志は、1死1・2Rから三遊間にヒット。しかしホームでタッチアウト。
追加点ならず。
セカンドランナーのシャッフルを見ていたが、
スタートの1歩目が悪かった
2塁からのスタートは、それほど関係ないように思えるが、そこでのロスは大きい。
ホームでは、数歩違うことになる。意外に2塁からホームへの走塁はスタートが大切。
そういった感覚で普段から練習しないと、大切な試合では出来ない。

東海は、ピンチを切りぬけた次の攻撃に、流れを持ってこなくてはいけない。
他力本願で、持っていては女神は降りてこない。

7回ようやく東海に決定的なチャンス。
先頭打者が、左中間に二塁打。
その後、尚志の捕手が腰高で、
バントの構えにバットと目線が重なり、パスボール。
防げるミスだ。
捕手なら誰もが経験するだろうが、構え方が鍵だ
0死3R。誰しもが1点入ると思っただろう。
経験上、次の打者が決めないと得点する確率はグッと下がる。
有利と思った瞬間に悲劇はくる
3連続ショートゴロ。無得点。

8回の東海の攻撃、先頭がヒットで出塁も強攻でチャンスを潰す。
9回の東海の攻撃、先頭が2塁打で出塁も強攻でチャンスを潰す。
良い当たりだったが、結果送れなかった。

野球とは相手があるもの。
相手が嫌がることをし続けると勝機は見えてくる。
いつか取れるといった感覚が、試合中に選手に蔓延したら終わりだ。
クリーンアップには打たせたい。しかし、あくまでも3・4・5番目に打つだけだ。
将棋に例えると、しっかり駒を前進させることによって、歩で王を取れることもある。
素晴らしい駒があっても、野球という陣地取り(ホームをとる)のゲームでは、
大きなプレーでしか一気にとることは出来ない。

勉強させられた試合だ。
良い当たりを連発していたのは、確かに東海だった。
細かいプレーが素晴らしかったのも東海だった。
しかし、結果は尚志学園の完封勝利だった。

野球って分からないもの。
バントって難しい。打つよりも難しい。そこの練習をいかに多くするか。
僅差の力だと、益々大切になる。

バントって大切だね・・・