150キロ田中投手
最高の舞台でプレー!
二年連続の快挙
三年生最後の校歌
アルプスに感謝
風が強かった・・・
林主将
優勝監督インタビュー
林&辻コンビのインタビュー
表彰式!良くやった!!
エントモも「V」
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本日は、平成17年8月20日。
朝、起きて「とうとうここまで来てしまった」と深呼吸。
昨日の興奮冷めよらぬまま朝を迎えた。しかし昨日の試合ミラクルでもなんでもない。
当然の結果といえばそれまで。
監督以下、選手の意識など試合前に決着がついていたといっても過言ではない。
チームをしっかり把握し適正な評価をしていたマスコミは少ない。
怪物君がいて確かに素晴らしいチームの大阪桐蔭。
勝負になれば話は別。駒苫は自信を持って臨んだこの試合。
様々な要素が絡み合うゲームとなった!
大阪桐蔭は、エース150キロ腕の辻内投手。確実にドラフト一位で消えるであろう逸材。
左腕投手であそこまで速い投手は、10年に一度の選手だろう。
昨年の横浜高校の涌井投手を思い出す。戦前、圧倒的有利と思われた横浜高校。
「昨年はどういった闘い方をしたかな・・・」
と考える。昨年の優勝以来、様々な人に出会いそして色々な考え方を蓄積してきた。
昨年以上の事前準備が出来ていたと確信する。
人の心を読んだり、相手がどういったことを考えるのか、選手は今どういった気持ちなのか
など、人の立場になって考えることは、野球に限ったことではない。
大歓声の中でプレーすることの喜びや感謝を胸に両チームがプレーするに違いない。
改めて、王者大阪桐蔭を破っての決勝戦!価値ある決勝。
初回、カーブから入る松橋投手。
この試合の意味を理解し、自分の自己満足速球に頼らない意気込みを感じる。
先頭をセンターフライに取ったは良いものの、二番林君にレフトに運ばれる。
そして1番警戒すべき、3番の寺本君にエンドランセンターの本間君が三塁に暴投。
投げなくて良い場面で、送球の失策。夏の大会初めての失策。先制を許す。
その裏、1番林君が変化球の入り球をライトに目の覚めるようなヒット。
五十嵐君が送って、いつもの形を初回から作る。
3番の辻君がショートに緩い打球。すぐに追いつく。大きな1点。
二回以降、松橋投手はストライクの入らない変化球を上手く使いながら、
ノラリクラリ抑える。いかに先頭打者を出さないで大量点を阻止するかがポイント。
三回駒苫は、小山君がヒットで出塁するもののバント失敗でダブルプレー。
いつもの精彩を欠く。
小山君は、昨日膝に打球を当てており、満身創痍の出場。走る動作がぎこちない。
四回、駒苫は当たっている辻君がセンター前にヒット。
続く、4番の本間君が投手に当たりの強いバント、な、なんとまたダブルプレー。
チャンスをものに出来ない。改めてバントの大切さと難しさを痛感。流れが悪い。
五回表、2−1と追い込んだ先頭に死球。一連の流れが呼び起こしている事実。
送らせなかったが、次打者にワイルドピッチ。流れが京都に傾いている。
左打者にレフトに打たれた。しかしランナーは帰ってこない。ここで香田監督動く。
昨日の立役者、田中投手にスイッチ。よく我慢した香田監督。
二死満塁とし、4番西下君。一塁ゴロに打ち取る。流れを止めた田中投手!
五回裏、1死から青地君がヒット、小山君が今度は確実に送る。
そして田中君。サードにバウンドの高い打球。だめだったか・・・。と思った瞬間・・・
ぼ、暴投!京都痛いミスで2点目献上。痛すぎる失策。
林君の打席で敬遠。球場全体がブーイングに近い悲鳴。京都にしてみれば当然の策。
五回終了、2−1で駒苫リード。次の一点がどちらに入るのかが大きな分岐点。
六回表、先頭の五十川君が右中間にフェンス直撃の二塁打。
中継が素晴らしく、二塁にランナーを止めれた。
次打者の昨日のキーマン上田君をストレートの四球、送って1死2・3塁。
そこで田中投手連続三振!!!
最後の球は、2−0からシュート回転で入ったストレートを見逃す。
二球目までに動かなかった打者が圧倒的に不利。打席を一旦外すなどの工夫が欲しかった。
六回裏、ピンチの後にチャンスあり。1死から当たっていない本間君に死球。
エンドランで2進、鷲谷がつないで、青地君がライトにお手本のヒット
。3−1と駒苫がリード。
ピンチの後は良くある四死球。京都は細心の注意が必要だった。
追加点が奪えない駒苫。
7回表、先頭打者にレフトに二塁打。
その後1死でセカンドゴロで林君暴投。はじめて見た!
甲子園の決勝は一筋縄ではいかない。続く五十川君にライト戦二塁打。
同点に追いつかれる。
後半に試合が動いてきた。まさに死闘。
7回裏、駒苫先頭の田中君に四球。駒苫に風が吹く。
続く林君はセフティ気味にバントして内野安打!汚名返上。
気持ちのこっもったヘッドスライディング!!
五十嵐君が絶妙なバント、いつもの駒苫に戻ってきた!
ここで今大会の決める人、辻君登場。右方向のゴロの間に生還。4−3駒苫リード。
2死1・3塁で岡山君が詰まって内野安打。5点目が入る。
しっかり振り切っているからおこる打球。
こうなると駒苫ペース。ここまでのまずい試合運びが吹っ飛ぶ。
同点に追いつかれた後、自分たちがミスした後に、自力で取り返す強さ。素晴らしい。
8回裏、林君の最後の打席、空振り三振!
最初から行きたかったが、田中投手を休めせるために監督から待てのジェスチャー。
ここらへんが駒苫の強さ。最後まで緻密でチームプレーに徹した野球。
林君は、何かを期待させてくれた選手。敬礼。
最終回、京都の攻撃、田中投手は力を振り絞り、渾身の投球。鬼の形相で投げる。
先頭をフォークで三振、最後は150キロのストレートで3三振で締めくくる。
優勝の瞬間、感動で涙が頬をつたう。
閉会式。
監督が勝利監督インタビュー、林主将、辻君がインタビュー。
改めて北海道の野球を変えてくれた香田監督に感謝。
彼なくしては、この偉業は達成されなかった!!
偉業を達成した実感は北海道に帰ってからこみ上げてくるに違いない。
5万人の観衆の中で話す、そんな機会は死ぬまでに経験できない人がほとんど。
エントモが講演で2、3百の人前で話すなんてたかが知れている。
「うらやましい」と感じた瞬間でもあった。
試行錯誤して臨んだこの大会。
春負けてから、様々な葛藤が駒苫にあったに違いない。
初めての環境、初めての挫折。
そして失敗があったからこそ、大きな成果が生まれた!
二連覇、北海道のチームが二連覇。誰が想像しただろう。
この記録はたぶん、生きているうちには破られないだろう。
その記録に携われたことに感謝し、今大会の観戦記のペンを置く。
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