平成18年3月21日 キューバ vs 王ジャパン
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本日は、平成18年3月21日。
謎の最強軍団と、王ジャパンがWBCにて世界一を決める。
満を持して松坂が登板する。二年前のアテネオリンピックで先発し8回まで無失点。
キューバとしては「リベンジ」を意識しているに違いない。
キューバ野球は細かい。戦力分析や戦略、そして試合内での細かい野球。
癖などはもちろんのこと、「どんなことをしてでも勝つ」という執念は世界一だ。
月収2000円程度のキューバ選手。メジャーに入れば、即10億の選手も多いことだろう。
キューバは約150年前から野球を初め、今は「国技」としての位置づけ。
今大会の参加報奨金は、カトリーナ被災の方々に贈るとのこと。素晴らしい!
試合前、各テレビで放送していたのは、アンダースローがほとんどいないとのこと。
ロッテの渡辺投手は、結構なポイントになりそう。面白い継投になりそうだ・・・。
前の韓国戦、イチローは0−3からスチール。投手の心理を考えたスチール。すごいね。
また、イチローのスライディングにも注目。あのスピードの落ちない滑り方はマネすべし。
初回、日本の攻撃。じゃんけん負けたのかな、先攻か・・・。
でも、相手力量上位の時には、先攻の冥利もある。先制パンチだ!
先頭の川崎が凡打するものの、西岡が6H、すかさずスチールする。1死2塁。
イチローは再三セフティの構え。結局、四球。1死1・2塁で4番松中。
2−3からエンドランとなり、ショート右に先っぽで拾ったゴロ。これが内野安打。
西岡は2塁でチョロチョロと投手にプレッシャーをかけていた。
なかなかコントロールが定まらない先発のロメロ。結局、1死満塁で降板。
初球多村にインコースの厳しい球。ボールから入る余裕。
しかしカウント1−2とし、4球目になんと、死球!1−0先制。
6番里崎、三球三振。痛恨。死球の後の読みが悪かった。
インコースには突っ込めない投手心理。外めの球に100%張っても良かった初球。
見逃して、フォーク2連発を空振り。チャンスは初球だった。
それにしても、二番手投手、フォークが切れている。次打者小笠原に対しても多投。
小笠原も集中している。際どい低めの変化球に手を出さない。四球。押し出し。
国際ゾーンで取られそうな外のストレート。自信持って見送り、四球。
ロッテ今江、2−1からのカットボールをセンター前ヒット2点タイムリー!
2−1までSRをうまく空振りを取っていただけに、カット系で高めに浮いたのは「×」
今の今江なら、外に切れる曲がりものがベストだったような気がする・・・。
4−0日本初回に、最高の奇襲。絶好の展開。
キューバの初回、松坂は甘いスライダー系の球を被弾。先頭打者本塁打。痛恨。
立ち上がり球が高い。思うところに制球できていない。不安な立ち上がりだ・・・。
4回キューバの攻撃。先頭打者に松坂は足元を痛烈に抜かれる。
しかし、ショート川崎がベースよりに守っていて飛びつく。
打球が上がったところを好捕!完璧なタイミングで完璧にグラブを出した。
大きいプレーが出た。ノラリくらり投げている松坂を助ける。
それにしてもキューバ、平凡なフライがいっても、走者は全力疾走を怠らない。
さすが、基本に忠実なお手本の国。学ぶものは多い。
5回中盤先頭のイチローがレフト線に2塁打。すごいです!
守備で川崎がリズム・流れを持ってきての5回、先頭見事です!
続く4番松中が、初球進塁打狙いの超引っ張り。それがライト前ヒットになる。
無死1・3塁。ここで左横投手が交代。右腕ペドロソに交代。
多村の打球、サードに痛烈な打球。イチローは迷わずホームに突っ込む。
サードはホームに投げようと一瞬躊躇した。内野安打。ついている!5−1日本。
イチローの判断はすごい。1歩目のスタートが尋常じゃない。
無死1・2塁で里崎が送る。1死2・3塁と絶好の展開。
小笠原レフトに犠牲フライ。6点目ゲット。予想外の大量リード。
5回、王監督は思い切って不安定だった松坂を変える。
ロッテのアンダースロー渡辺投手が登板。いきなり三振二つの立ち上がり。
6回日本攻撃、川崎の完璧なセフティバントにサードエンリケが走りながら投げる。
身体能力の高さ、アウトにする執念を感じる。す、すごい。
その裏、守備でリズムを整えたキューバの反撃開始。
川崎のイージーエラーでチャンスをもらい、1点献上。
1死2・3塁で、ウルティアが変化球を引き付けてセンターにヒット。3点目。
1死1・3塁で、セカンド痛烈なゴロ、西岡のナイスプレー。ゲッツー。
それにしても、渡辺投手の球にキューバ打線は完璧に芯を食ってきた。
緩急は、ストレートを意識してこそ生きる手法。ちょっと変化球に頼りすぎか。
ボールでも速い球は使うべき。球数を考えずに配球してほしいところ。
7回キューバの攻撃。守備が足を引っ張る。またもや川崎の失策。
捕る前にファーストに顔が向いていた。おいおい・・・。
その直後、またもや川崎に痛烈な打球。お手玉、しかしゲッツーに取れた。
2死後、ファーストゴロの連携が乱れる。投手渡辺のカバーミス。どうした日本?
終盤になって世界一が見えてきた時に起こる「メンタル的」な焦り。
キューバももらったチャンスをものにできない。ここで一発でれば流れは変わる。
でも、渡辺が踏ん張る投球。
中盤以降、キューバの左腕、背番号16パルマが踏ん張る。
切れのよいストレート、カーブを操る。日本は手も足も出ない・・・。
スピードもあるが、クロス気味にくるストレート。右肩の使い方など素晴らしい。
8回、キューバは先頭打者が投手の頭を越えるゴロで内野安打。
ここで王監督、渡辺投手を諦める。ロッテの左腕藤田投手にリレー。
ひとりは抑えるものの、右打者に続投。首を傾げる。ワンポイントじゃないの?
続く、右打者にレフトにツーラン本塁打。大塚だろ普通・・・。
ここで大塚。遅い。打たれてからの継投はまずい。
日本の展開なら良いが、相手の投手が完璧に抑えているのでキューバのリズム。
キューバは初回3人の投手を費やした。ピンチがくれば簡単に投手を諦める。
枚数がいるので使ったほうがよい。大塚VS一発打線。面白い。
ウルティアを投ゴロ、カットボールと伸びのある速球で押す。
ヤンキースのリベラを思い起こさせる投球。獅子奮迅の舞。
9回日本の攻撃、先頭の金城が相手失策で出塁(記録はヒット)。
川崎が送りバントするも2封。サードの突っ込みが良かった。
川崎もサードのフィールディングを考えて一塁方向へのバントを選択して欲しかった。
そのほうが、「石橋を叩いて渡る」だった・・・。
続く、西岡。早めにバントの構えをして投手を三塁方向に1歩下ろし4方向にバント。
1死1・2塁でイチロー。やっぱりメジャーです。1・2塁間を真っ二つ。
タイムリーヒット。川崎はちょっと危ないスライディング。
球審が良く見ていた。例の審判が球審なら違うジャッジだったかな(笑)
大きない1点。とてつもなく大きな1点となった。
代打福留がレフト前タイムリー、2走のイチローが帰りこの回3点目。
イチローの走塁を見ると、ベース回りでスピードが落ちない。
通常のランナーならアウトだろう。加速するイチロー、進化し続けるイチロー。
9回大塚は、先頭打者を2塁打。次打者が執念のセフティバント。諦めていない。
キューバの諦めない姿勢。個々人が自分の仕事をやり遂げようとする姿。すごい!
内野安打でタイムリー、6点目。頭が下がる。
9回、2死になって、4点差で王監督がマウンドに走る。
最後の打者はキューバ最強の打者、グリエル。低めに変化球で三振。
日本の野球の歴史に金字塔を立てた瞬間。世界一だ!王監督の胴上げ。
世界の王が、またもや世界の王に返り咲いた。
国と国との戦い。国の威信をかけた戦い。
選手のエキサイティングなプレーに感動した。野球って素晴らしいね!!
最後に一言。
岩村、多村よ。日本人なら髪を黒く染めよ。見苦しいの一言。
そこが今回残念だった・・・。
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