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平成18年3月29日 早稲田実業高校  vs 関西高校
        
本日は、平成18年3月29日。

今大会は意外に良い投手が多い。
しかし、完璧な好投手ではなく、もうひとつ○○があれば・・という感じ。
気になる投手は、

・ 岐阜城北左腕  尾藤投手
・ 早稲田右腕   斉藤投手
・ 成田右腕    唐川投手
・ 京都外大西右腕 本田投手
・ PL学園右腕  前田投手
・ 八重山右腕   大嶺投手
・ 東海大相模左腕 高山投手
・ 関西右腕    ダース投手

こんなところかな。一番将来有望に見えるのは、大嶺投手。
捕手として組めるなら組みたいのは、尾藤投手、斉藤投手かな・・・。
今日の一戦は、上記の中の2名が対決するということで楽しみに観戦。
早稲田はこの試合二試合目の観戦。今日の斉藤投手を見ると、北海道との1回戦での投球
は、完璧に中盤から「抜いていた」ということが分かった(苦笑)

関西高校は岡山代表だが、社会人時代岡山大会に出場していた時に、練習にグランドを
お借りしたことがある「関西」。懐かしい学校名のひとつです。
ダース投手は、夏の大会で苦汁をなめた投手でリベンジに燃えている投手だろう。

序盤の戦いは割愛し、終盤、面白い展開になった。
関西が9回、4−7で3点のビハインド。
ここからミラクルが始まる。斉藤投手が乱れる。最終回の魔力にかかっている。
無死満塁。なんという巡り会わせか4番安井君とガチンコ勝負になった。
0−2から安井君は、明らかなボールを振ってしまう。
積極性が素晴らしく、ボールは振ったものの、相手バッテリーにプレッシャーをかける!
通常の打者であれば、間違いなく「四球」が一番先に頭に浮かび
「待ちの姿勢」になる。
しかし、安井君は全くその雰囲気がない。ギラギラした目つきで獲物を狙っている。
1−3からの外のストレートを
渾身のスイング!センター右中間を大きくやぶった。

・・・

すんげ〜。

同点。走者一掃のタイムリー3塁打。あそこで
結果を考えず動いた安井君は大物。
その後、無死満塁を斉藤投手が凌ぐ。羅漢仁王の舞。Pゴロ併殺&三振で切り抜ける。
土壇場で関西が追いつき7−7で延長に入る。
ここまでの試合、結構両チーム細かいミスを連発していた。良くある春のミス。
しかし、この点差に落ちつくということは、実力が均衡しているということか。
終盤、あんなに試合は動いていたのに、延長になり、試合は膠着状態に。
先頭打者が出塁しても、打者は
金縛りにかかったようにバントをミスする。
目に見えない「プレッシャー」が選手を支配しているようだ。

延長14回、関西は、1死2塁のサヨナラチャンス。

ここで、ダース打者がレフトに強烈なライナー。
早実のレフトはミラクル・スペシャルキャッチ!!!
サーカスばりの捕球。でもその瞬間目を疑った・・・。
2Rが飛び出している。抜けてからでも余裕でホームまで来れたはず。飛び出している。
結局、レフトが二塁に転送し、ダブルプレー。大きな
基本的な判断ミス
こういった
細かいミスが多かった試合。

ダース投手は、中盤からリリーフにて登板したが、投げ方に課題が残った。
ちょっと肩肘を壊しそうな投げ方。開いて強引に腕を振っている。危ない。
疲労が溜まりそうな投げ方。打者からみれば見やすい投げ方のような気がする。

結局、延長15回投げきって7−7の同点で再試合。
斉藤投手は231球投げての引き分け完投。お疲れ様。
社会人時代にこういった試合を経験したことがある。
エースが投げていて、延長の15回ぐらいまで投手戦。
お互い、エースが200球以上投げて意地と意地のぶつかり合い。
この「再試合」というのは、選手の気持ちを微妙に揺らす。
あと「○回」とか、「引き分けたらまたやるのか」など気持ちの動きがある。
結局うちのチームは負けてしまったが、素晴らしい経験をした。

この試合の配球を見て、
「省エネ配球」が少ないように見えた。
トーナメントは「球数」が大きな鍵となる。
ここをトータル的に意識する人は少ない。
枚数が少ないチームは強く意識しなくてはいけない。
その手法は企業秘密。

明日の第四試合に再試合が行われる。
斉藤投手は連投するのか、ダース投手は?
乱打戦になるのか、救世主が現われるのか?楽しみだ。
このゲームの大きな鍵となるのは「選手のメンタル」これに尽きる。
試合が終わってから、明日の試合開始までにどう選手のメンタルを操るか。
良い方向に誘導できた監督のチームが勝利するに違いない。
どんな展開になっても楽しめそうだ。

選手は今晩、どのような気持ちで床につくのだろうか・・・