春の高校野球北海道地区予選。
室蘭で行われている予選、この試合が2試合目。
室蘭大谷高校 VS 苫小牧中央高校との対戦。
室蘭大谷は、昔からこの地区の古豪。現在は影を大きく潜めている。
苫小牧中央は近年力をつけてきていて、良い投手など輩出している。
共に左腕が背番号1.左腕対決になった。
室蘭の投手は、ちょっと横気味に投げる変則型。
両投手120前後のスピードだが、変化球を使って打者の打ち気をそらす。
苫小牧は3回ワンチャンスで先制。室蘭は苫小牧の中林投手を打ちあぐねる。
室蘭に5回、チャンス到来。
1死から死球と四球で1死1・2R。レフト前ヒットでホームへ・・・。
本塁でタッチアウト。外野の守備位置の浅いことを確認していない。
しかし、その後、2死2・3Rから4番打者がレフトにタイムリー。
逆転に成功。なおも2死1・3Rになり、1Rが盗塁。
な、なんと、捕手が三塁へ送球。三塁走者は出ているわけでもない。
その送球が大暴投。投げなくて良い場面。3点目を献上。
室蘭6回。1死満塁のチャンスをつかむ。鮮やかなセフティバント成功。
室蘭の押せ押せムード一色になってきた。
このチャンスでサードゴロでホームでアウト。
打者が、「右方向でなんとか走者をかえす」 この感覚が足りない。
打つのは問題ないが、ただ思い切りオンリーに見えた。残念。
結局無失点に終わる。
7回に苫小牧は、1点返し3−2の接戦となって最終回を迎えた。
来ました最終回マジック。
継投でなんとか凌いできている室蘭。
あっという間に無死満塁。
どうもこの最終回。勝てると選手が思った瞬間に、女神の機嫌を損ねる。
無死満塁で微妙な内野後方のフライ。インフィールドっぽい打球。
結局宣告されずに、その野手が落とした。同点。なおも無死満塁。
ボール、ボール、ボール・・・0−3となる。
頑張ってストライクひとつ取ったけど、1−3でボールで押し出し。
3−4で苫小牧中央のサヨナラ勝ち。
とる時にしっかり走者を進めたり、返せなかった室蘭。
展開的に一方的になってもおかしくない中盤だった。
いつでも取れる感覚が、終盤までいってしまってピンチになり・・。
両チーム実力的には同じくらい。心の中の動きが点数に現われただけか。
それにしても最終回ってよく波乱が起きる。
「疲れ」もあると思うが、やっぱり精神的部分が大きい。
いくら技術練習をしてもこの「心」をいじらないと失敗の繰り返しが起きる。
練習で厳しいことをすれば心が鍛えられると思っている指導者が未だにいる。
ちがう、ちがう。まずは、選手心理をしっかり把握することだ。
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