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平成18年06月01日  札幌日大高校 vs 函館有斗高校
        

プロ注目黒滝投手

おりゃ〜

なんとか勝利・・・
春の全道大会2回戦、札幌円山球場にて観戦。
今年になって監督が交代した札幌日大と函館の対決。
若い有望な監督が辞任。
内情は良く分からないが理解出来ない部分が多くある。
どうも、
目先ばかり考え判断する人が多い。将来を見ているのか?
札幌のレベルがまた停滞するだろう・・そう思わせる人事。

試合は、札幌日大先攻で始まった。
函館の投手は、1回戦でも投球したエース吉田投手。
スピードこそないが、内外に投げ分ける制球と気合で抑えるタイプ。
初回、2死まで簡単に取ったものの、連続安打と四球で二死満塁。

「6番打者」

結構鍵になる。試合中盤ではその重要性が認識できないが、初回だけ
じつは大きな意味を持つ。自分の現役時代も6番打者が多かった。
初回のみ、
2死満塁で回ってくる可能性がある。
初回に投手がアップアップしている状況で、6番が打つのか凡退する
のかで、試合は大きく左右する。よって意外に6番打者は重要。
メンタル的に秀でているもの、勝負強いものが適任。
カウント、0−2。
真ん中見逃し1−2、真ん中見逃し2−2、そしてセカンドゴロ。
相手が崩れるのを待っている様子。それじゃ試合は動かない。
真ん中二つ見逃せば相手は非常に楽になる。消極的だった!
札幌日大は結局凡退し、6番打者の認識を改めて考えさせられた。

札幌の先発は、間取君。打者としては知っていたが投手として登板
は初めて。阿部投手というなかなかな左腕がいるが見れないのが残念。
予測の域を脱しないが、普段あまり投球練習をしてないように思った。
フォームの安定性、ストレートの引っかかりを見るとそんな気がした。

函館の打者は、ほとんどの打者がオープンに構える。
オープンに構える弊害が出ていた。構え遅れが目立つ。

3回札幌、1死から3・4・5が連続ヒット。2点先制。
函館は打者の特徴の把握が出来ていないように感じた。
相手打者を研究していれば、もしくは観察してその日に把握できてれば
考えられない配球。その球を打たれていた。
う〜ん、見方が分からないのかな・・・。もったいない2点だった。

4回函館、先頭打者がヒットで出塁し3番佐藤君が送りバント。
形が出来たところで4番左の秋田君がタイムリー。1点差に詰め寄る。
間取君は崩れそうで崩れない。6回ショートの失策でピンチを招く。
しかし強攻でスチール失敗。
その後、走者をおいて中軸。カウント1−3から高めの直球空振り。
2−3から高めの直球空振り・・・。
ストレートを思い切って振るのは良いことだが、「条件をつけて」待た
なければ相手の流れになってしまう。打ちたいのは分かるが・・・。

吉田投手の配球を観察するとなかなか面白い。
左打者に対し追い込んで外に変化球で外す。緩急と枠をうまく使う。
札幌打線をのらりくらり抑える好投。試合は緊迫してきた。

札幌の打者を観察したが、各打者に多くの課題が見つかる。
ちょっと、好投手じゃ手も足もでないだろうな。技術的問題がある。
コントロールの良い投手なら・・・って感じに見えた。
ここでは明言しないが、夏までに矯正しないとちょっと厳しいかな。

9回札幌、二死満塁でセカンドライナー。
ほぼ正面だったが、野手がガッチリ取ろうとしてハンブル。
い、痛い失策。しかし、その後2死1・2Rで札幌走者は、3盗狙って
飛び出してアウト。狙う必要があるのか?ちょっと考えられない。
流れを相手にやりかねない。野球をしっかり考えないといけない。
100%でも行ってはいけない場面もある。打者は中軸だった。
3得点とって5−1となる。

しかし、やはり流れは動いた。最終回函館は札幌に襲い掛かる。
後半、札幌はエース黒滝投手を投入。
明日以降のことを考えれば、良く分からない継投だった。
4つ勝つ(優勝する考え方)のか、その試合だけ見るのか。
大きな違いが出る。

その黒滝投手がつかまる。
先頭の足の速い萩原君に2塁打。その後、ワイルドピッチ。
四球を挟み、三番佐藤君が右中間に三塁打。2点返す。
なおも、4番秋田君が犠牲フライ。3点目。
二死としたが、ストレートの四球。一発で逆転。
しかし最後の打者を投ゴロに抑える・・。ゲームセット5−4札幌。

終盤、函館もサインミスのように思えたプレーも。
1死1Rからバントじゃなく(下位打線)スチールで刺されたり。
ちょっと「?」のプレーもあった。

以前、この観戦記で野球は将棋に似ていると言ったことがある。
2塁へのスコアリングポジションに走者を置くということは大切。
自分の経験上、僅差であればあるほどプレッシャーがかかる。
投手も、投げる時にそのプレッシャーを感じれば指先に表れる。
だから、ひとつアウト上げても、それなりの効果はあるということ。
相手にプレッシャーをかけ続ければ勝機は見い出せる。

今日の試合は、試合の進め方、そして流れの勉強になった。
今日気になった選手は、札幌の中屋君。
一塁までの到達タイムが
3.91。速いね〜


函館は夏までにもっと良いチームになりそう。
バッテリーがしっかりしているし、打撃を磨けば面白い存在に。

明日の札幌の相手は駒苫。
黒滝投手を短いイニングでも使ってしまったことが大きな不安材料。
しかも、打たれてしまっての連投になる。
野球はメンタル(心)のスポーツ。心の動きが結果に大きく左右する。