油断した!駒苫人気をなめていた・・・
本日は春の全道大会準決勝の試合。
札幌では近年力をつけてきた日大と、王者駒苫との一戦。
最近駒苫絡みの試合の時には札幌円山球場へは車に乗っていかない。
駐車場へ停めるにはかなり早く着かなくてはいけない。
しかも帰りは大渋滞になるからだ・・・。
地下鉄に乗り円山公園駅に降りると、すごい人が降りる。
えっ?これ全員円山球場へ行くの???
はい、ほとんど全員が球場へと向かいました。
一時間前現地到着したが、もう、人だかりの山・山・山。
ベストポジションには座れなかったが、バックネット裏を確保。
次回、夏の大会が思いやられる、そんな一幕だった。
今日の駒苫先発は、菊池投手。
駒苫では田中投手に続く、2番手・3番手の投手だ。まだ二年生。
札幌日大の先発は、エース黒滝投手。
前の試合で投げているのが不安材料。
この試合のポイントは、弱者である日大が強者駒苫にどう臨むか。
弱者の戦いのポイントを押さえ、確実に遂行できるかがカギ。
初回早速試合は動く。
1番三谷君が倒れた後、2番三木君がセンターに飛球。
定位置より若干後ろめの飛球。センターは余裕で落下点に入る。
ん?んんんんん?お、落とした。
考えられない落球で、黒滝投手いきなりピンチ。
前の試合で三木君は、小飛球で走らずアウトになったチョンボあり。
しかし、今回は平凡なフライで持ち前の俊足を発揮し三塁まで進塁。
普通の打者なら、二塁どまりであろう飛球に対し、全力で走った。
前回のミスを経験とし、活かし、結果を残すとはさすがである。
これぞ、駒苫野球。
強いチームは、相手のミスを見逃さない。
好投手黒滝君から三番岡川君が右中間に二塁打。先制。
4番本間君たたみかける。ライトにヒットで2点目。
5番田中君が右中間・・・打者9人の猛攻。5点先制。
速球投手から右方向につなぐ姿勢、6本の逆方向打球で攻略。
プロも注目の黒滝投手をいとも簡単に攻略した。
ここで大きな課題は、日大捕手。プランが見えない。
立ち上がり、打たれて動揺しきちんと配球できていなかった。
黒滝投手も「自分で配球」しなければいけない。
ボールを使う余裕、特徴を掴む洞察力・・・課題は多い。
この回、三点リードの駒苫が1死満塁で菊池君に対し2−1から
スクイズ警戒で外した。「・・・」よく分からないウエスト。
2−2として「もうボールが投げれない状況」に自分達を追い込む。
案の定、2−2のカウントから甘い球を2点タイムリー。
2回裏の攻撃、日大は4番の今大会当たっている三沢君がヒット。
1死1・3塁のチャンス。しかし菊池投手のピンチでの配球がうまい。
連打を食らわないように、初球の入り方など工夫する。
3回裏の日大、足の速い中屋君がヒット。先頭を2連続出した菊池君。
この辺の先頭打者への心構えが課題か。その後、しっかり抑える。
黒滝投手が2回以降立ち直ってきたかに思えたその時、ミスを出す。
二死からショート間取君失策。その内容が悪い。
待って、固まって、トンネル失策。
弱者が強者に対し、先にミスを重ねる展開。
捕手もストレートをスルー・・・1点追加。6−0駒苫。
積極的ミスなのか、消極的ミスなのか内容で試合は大きく動く。
駒苫は見逃さない。イニング間の捕手のセカンド送球で肩が弱いと見るや
積極的に走ってくる。日大はディフェンスで後手に回る。
5回、場内1万5千人の観客を凍りつかせるシーンが・・・。
黒滝君の抜けたストレートを、田中君の右手を直撃。死球だ。
右手の手首付近に当たる。
球審のジャッジは、バットに当たってから当たったとの判断。
っていうか、あの当たるポジションでバットには当たりません。
しっかり、打者のアンダーシャツをまくってしっかり確認するべき。
本人も「思いっきり死球です」とのこと。
即、選手交代しアイシング。試合後病院へ・・・。
昨年の夏か、その前か、大阪地区にてPL前田投手が大阪桐蔭から死球。
そこから好投手前田君が打たれ、甲子園切符の逃したのがよぎる。
アクシデントなのでしょうがないが、ひやりとした瞬間だった。
6回駒苫、先頭の菊池君がショートにゴロ。
同じような消極的野手のミス。失策で出塁。メンタルでも後手だ。
しっかり送って、一番の三谷君がレフトに特大2ラン。
三番の岡川君がレフトに特大ソロ。本塁打2発で3得点。
サードもミスを重ね、レフトもヒットの打球を緩慢に処理し打者走者を
二塁にまで進塁させる。投手も黒滝投手からこの辺でスイッチ。
左腕石井君が登板し、その後追加点を取られ、7回コールド。
10−1駒苫勝利。(日大4失策・駒苫0失策)
記録上に表れない失策を数えると、4個以上・・・。
日大は、春の大会なので結果はどうでもよい。
勝てれば良いが、負けても収穫のある試合をしたかった。
黒滝君は、初回で交代しても良かった。他の投手を経験させるべき。
ひっぱって何も良い収穫はなかった。
他の野手、積極的に攻める気持ち、全力疾走、全力プレーを怠る。
昨年まではしっかりしていたように見えたが、別チームに見えた。
技術以前にしっかり他の方面を修正しないと夏は厳しい。
良い選手はいるのだから、「方向性」をしっかりすることだ。
前の試合での黒滝君の登板が、微妙に立ち上がりに左右した。と思う。
駒苫は、前の試合での修正ポイントをしっかりこの全道の場でできた。
同じミスを繰り返さない、相手ミスにつけ込む・・・。
まだまだ、選手個々人の課題は多くあるけど、伸びしろはある。
香田監督の試合中の指示を観察していたが、大きなジェスチャーで
細かい指示をしているように見えた。大会でも成長させようという配慮。
春、甲子園で経験できなかった分、この大会で選手が大胆に試行錯誤。
失敗も、積極的ミスが目立つ。夏への大きな原動力になる失敗。
この試合を見て、今夏の展望が見えてきた。そんな試合だった。
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