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平成18年06月03日  札幌国際情報高校 vs 旭川実業高校
        

実業の試合前

駒苫がスタンドで観戦

宮崎君

国際のベンチ
春の高校野球全道大会、あと残すところ今日を含めて2日。
土曜日に開催された本日は、1万人以上のお客さんが入っている。
甲子園ではベスト8、ベスト4が一番面白いと言われている。
本日は準決勝の戦いなので、札幌、北海道の方々は期待しての来場。

札幌国際といえば、有倉監督が就任。元プロ選手ということで話題。
近年になり、野球に力を入れている学校。学校創立は平成7年。

旭川実業は、北照・北海を撃破し準決勝に駒を進めた。
なんといっても今年のチームは破壊力のある打線が売りもの。
しかしながら引っ張る打撃は、もろ刃の剣。

札幌先攻、旭川後攻で試合開始。
この日、第一試合で勝利した駒苫がレフトスタンドで全員観戦。
内野席は一杯だったので、彼らすらも座れない。かわいそう。

札幌はエースナンバーの宮崎君が登板。
球速は130程度だが、遅いカーブを投げる。
初回旭川の3番岩佐君が、外の甘いストレートを円山球場の右中間に一発。
ん?高校生の右打者で右中間の深いところに一発?
あまり意識してみていなかったが、岩佐君の打席を分析・・・。
構え方は自然で、グリップの納めどころが素晴らしい。
タイミングの取り方は・・おっと、玄人好みの打者。なかなかレベル高い。

2回札幌の攻撃。
この日先発の旭川天野投手から、先頭打者が四球で出塁。
その後しっかり送って2死からタイムリー。同点に追いつく。

3回旭川の攻撃。
先頭の天野君が甘いストレートをレフトに本塁打。
なるほど、打ち方を観察するとツボが見えてきた。
その後、2本の本塁打で動揺した札幌に襲い掛かり、この回2得点。

気になるプレーが4回表に・・・。
3−1旭川リードで迎えた4回。2死2Rの場面でライト前ヒット。
ちょっと当たり的に戻れない打球だったので、2Rは三塁でストップ。
すると旭川の外野手が大遠投。走っていないのにである。
ノーバウンドで大暴投。しかも
投手のカバーリングの位置が悪い。

「投げないだろう」

という先入観で、カバーリングを疎かにする。
本当に強いチームは、そういった細かいプレーをする。
インプレー中は、自分の出来うる行動をしっかりとる。
それがチーム力に繋がる。夏に向けて細かいプレーの振り返りが必要。
その後、外野飛球で追い方が悪く、クルクル回っているうちに頭越え。
2点返して、3−3の同点に追いつく。

春だなぁ・・・

というプレーの連続。こういった課題をしっかり見つめ直すのも春。
5回裏、旭川の攻撃。
投手失策、バント失策、サードゴロFCで、無死満塁の好機をつかむ。
自分達で招いたミスでピンチを迎える札幌。
ここでズルズルいってしまう。
4番三浦君が初球を簡単に犠牲フライを打ち上げる。1点。
このプレーで2R走者も三進。次打者天野君も犠牲フライ。1点。
連続犠牲フライという珍しい光景。投手の低めへの意識が少ない。
2死1・3Rで盗塁時に暴投・・・。この回4点。
投手も10番尾崎君に交代。

この回の失点は、自らの失策から始まったピンチの切り替えが出来ていな
かったように感じた。追いついて、ここからって時の失策の数々。
格上チームと対戦する時には、ミスが致命的になる。
また、強いチームほど相手のミスを見逃さない。

旭川は必勝パターンの控えの北山投手が登板。
しなやかな体から速球とたての変化を投げ込む。
まだ二年生ということなので、将来が期待できる投手だ。
その北山投手。7回に三振・三振・三振(振り逃げ)・三振。
1回に4三振の珍記録。
コントロールに不安はあるものの
腕の振りは素晴らしい。

8回に旭川が2点追加し、9−3と大きくリード。
9回表札幌の攻撃。札幌代表の維持を見せる。
ショート失策からヒットを重ねる。旭川の中継も乱れる。
この回3点を取り、9−6で旭川が勝った。

試合内容を見ると、大きなミスが多発。両チームで7失策。
ちょっと目を覆うシーンもあった。
スリーバント失敗、振り逃げ、イージーミス、牽制死、暴投・・・
ちょっと大味な試合だった。春はミスが多いが、これほどとは。

ミスの内容はさておき。原因を考えると・・・

・ 事前に予測していない
・ 初歩的技術不足


この2点に要約される。
初歩的技術不足は練習の反復動作でなんとかなる。
しかし、予測の部分は、それが大切だと個人が思わないとNG。
チームで取り組んでも、本人の頭の中の話なので意外に難しい。
練習やりかたで、練習でも培える部分だが指導者スキルの問題もある。

さぁ、夏の予選まであと数日。
どういう仕上げ、
どういうコンディション作りをしていくのかが楽しみ!