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平成18年06月18日  JR北海道 vs 札幌ホーネッツ
        

プロ注目 西崎投手

フィニッシュ!

上村投手(膝に課題?)

少年野球の応援団!

ホーネッツの円陣

桑原選手、元気そう

5回終了時のグランド整備
久々の都市対抗の試合を観戦。
札幌から岩見沢市営球場まで車を約1時間車を走らせ到着。
都市対抗の歌が流れ、現役時代を思い出す。
レベルの高い社会人野球は面白い。人気のなさには驚くが玄人なら楽しめる。

北海道の社会人野球は、10年前なら「5強」といわれレベルが高かった。
NTT北海道・大昭和製紙白老・たくぎん・王子製紙苫小牧・新日鉄室蘭。
どのチームも紙一重で、道内の社会人ファンを楽しませた。
しかし、現在は・・・

すべてのチームが廃部・統合・クラブ化してしまった。
道内の企業チームはJR北海道のみ。寂しい状況になっている。
企業で真っ先に合理化されるのが、スポーツ部や福利厚生の施設等。
どの会社も例外ではなく、強かろうがどうだろうが関係ない。
しかし、全国でいえば、この不況だから・この状況下だから残す企業もある。
社員を元気付け、「¥」以外の効果をしっかり見つめる経営者もいる。
日産自動車のゴーン氏もあれだけ会社内の合理化は進めたが野球部は残した。
昔ならではの、目先の金勘定の経営者は真っ先に潰す。

本日の試合は、その企業チームのJR北海道と、立ち上げから唯一、クラブ
チームとしてうまくいっている札幌ホーネッツとの対戦。

JRの先発は、今年ドラフトの注目を浴びている西崎投手。
九州国際大学から入部し、23歳の若手投手。
140超えのストレートとスライダーが持ち味。スリークォーター投手。

社会人の野球は「ヤジ」が結構汚い。ヤジ将軍もいるのでメンタル的に
強くないと、雰囲気に飲み込まれる。この辺もポイントだ!

初回、札幌は期待の三番宮越君が見逃し三振。
格上との対戦で、消極的アウトは致命的。先が思いやられる。

初回、JRは先頭の三家君が四球。続く2番吉川君も四球。
打者二人で、あっという間にピンチを招く。
追い込んでからの精度。コントロールに難がある上村投手。
バントで送られて、4番中野君に簡単に左中間に2点2塁打。
完璧にアドバンテージはJRに流れる。
ホーネッツにとっては苦しい立ち上がり。
この回、スチール×2、タイムリー2発で3得点。

弱者の戦いを考えると、この時点で勝負は険しくなる・・・。

3回、JRは2本のヒットで無死1・2塁。次打者が送れなかった。
力が均衡していれば致命的になりかねないバント失敗。
全国大会では、こういったミスが勝負を左右しかねない。
次打者、四球。これが痛かった。この日5つ目の四球。
先発の上村投手は、スピードこそさほどないが、落ちる球がある。
しかしながら、追い込んでの精度が低すぎる。
フォーク以外の球でストライクをいかに取れるようにするかが課題。
その後、本日捕手の岡田君に2点タイムリーを食らう。5−0となる。

JR西崎投手を観察すると、ストレートは140ちょい位か。
スライダーが結構キレが良い。シュート・シンカー系が課題か。
プロではストレート・スライダーではちょっと難しい・・・。
落ちる球もしくは、シュート・シンカーが欲しいところだ。
でも、同じ社会人相手ならば北海道では通用するだろう。
0−3からスライダーでカウントを稼いだり、インスラも良く使う。
打者にとっては、全体で攻略しないと得点するのは難しいだろう。

4回札幌の攻撃。
先頭の宮越君が四球で出塁。4番の好打者今野君がエンドラン成功。
無死1・3塁のチャンス。ここで面白い光景が・・・
まず走った今野君にびっくり。JR岡田捕手も意表をつかれただろう。
セカンドに送球し、セカンドは
追いタッチの空タッチ

塁審は「アウトの判定」

人間だから間違いはある。でもひどすぎる。今まで野球を自身でもやって
色々な野球を見てきたが、あのタイミングでアウトとジャッジしたのは初。
スタンドも、苦笑・罵声・・・
見ていた子供すら「お父さん、あれアウトなの?」の言葉が飛び交う。

結局、三振×2で無得点。反撃のチャンスを潰した。

前半のホーネッツの配球で疑問に残るのがあった。
2ストライク追い込み、その後、外スト(ボール)、F(ボール)、
2−2からインハイスト(ボール)、F(ボール)結局、四球。

何で最後に仕留めようとしているのか?F(フォーク)?
それであれば、結果論じゃなく、この配球に疑問が残る。
同じスタンドで、同じ一線で捕手をやっていた同い年の企業チームの元捕手
のMさんも、「・・・」。同じ意見だ。

若い八重樫捕手は、送球時に軸足が弱い。弱い分、力が伝わらない。
バントでの送球・盗塁時の送球、すべて共通するのが軸足のタメ。
配球も含めて、捕手として勉強することは 沢山ありそうだ。
内野ゴロの時のカバーリングが甘い。全力でカバーしていない。
カバーといえば、先発投手も3塁打を打たれた時のカバーもそうだ。

浅い・甘い

カバーリングは、暴投になった時にしっかり取れる位置にいないと
何もならない。「とりあえず・・」のカバーリングは意味がない。
ベースに近づきすぎ(浅い)、その位置までに行くのが遅い(甘い)。

札幌 0000000  0
恵庭 3022102 10(恵庭=JR)

JRは須藤選手がライトに、船越選手がレフトに本塁打。
西崎投手 ⇒ 神田投手 ⇒ 谷崎投手 で完封リレー。

この試合を観戦して、何点か言いたいことがある。
見ていて、都市対抗、って感じがしなかった。変わったのかな野球が。
練習試合でも、他の大会でも何でもない。今日の試合は都市対抗の予選。
見ていて
「軽い」と感じた。
選手にとって都市対抗って「そんなものなの?」って感じ。
うまい下手、勝った負けた、ミス云々の話ではない。

「必死感がない」

伝わらないのだ。負けている時にベンチに帰ってくるのが遅かったり、
ひとつひとつのプレーを全力で目一杯やっているようには見えない。
野球は終わるまで分からない。
必死でやっていなから、喜怒哀楽が出ない。
見ていて面白くない。社会人人気の低下はこの辺だろう。
WBC、高校野球、なぜ人は感動するのか?なぜ皆見るのか?
社会人・大学野球、プロ野球、なぜ人気がないのか?
その辺を考える時期にきているのではないだろうか・・・

最後に、ベンチで背番号2をつけている桑原選手を目撃。
駒苫初優勝の立役者。社会人でも頑張っている様子。
早く木バットになれて、試合での活躍が見たいところだ!!

酷評したホーネッツ。
これからの社会人の背負って立つ存在。
このチームのクラブ経営は今後の社会人の見本となる。
是非、もっと
高い志で頑張ってほしい。

今日は、久々の社会人野球観戦だったが、苦い観戦記となった・・・