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平成18年07月17日  函館有斗高校 vs 札幌新川高校
        

本日の第二試合は、道南地区ナンバーワン右腕のいる函館有斗と、札幌新川高校。
新川は、固い守りから攻撃のリズムを取り、粘り強い試合運びが持ち味。
スタンドには、第三試合目当ての観客が多数入ってきた。駒苫の試合が第三試合。
両チーム、1万人以上の前でプレーするのは初めてだろう。滅多にできない体験だ!

函館先攻の札幌後攻で始まった。
先手を取ったのは、札幌新川。初回、先頭の菅原君がセンター前ヒット。
そしてバントで送ったところ、悪送球で、無死1・2塁のチャンス。しっかり送る。
バントを2連続で見たが、しっかり打球を殺して転がしている。新川いい感じだ。
続く4番進藤君へ、スクイズ!バントの三連荘で1点先制!
欲を言えば、二死3塁からもう1点欲しかった新川。きっちりとした野球をしている。

点が入った後の回は、野球では動きやすいので注意をする必要がある。
しかし・・・函館5番杉村君が死球で出塁。新川にとっては試合の流れを左右する死球。
その走者をしっかり送る函館。両チーム、しっかり送る野球を実行している。

送りバントの重要性は、いつもこのホームページで記載しているが、守備側としては、
楽にやらしては絶対にいけない。バッテリーの考え方(企業秘密)、シフトでの打者への
プレッシャーなど、
失敗させる動きをしているかが大切。
守備的には、両チームまだまだ課題は多そうだ。

その送った走者をタイムリーでかえす函館。早くも同点に追いついた。
2回以降、膠着状態に入る。函館はヒットを重ねるものの、新川の内野陣が好プレー。
数々の痛烈な打球に対して、新川は持ち前の守備力で守り抜く。好ゲームだ。

6回新川の攻撃。
先頭の2番高原君がヒットで出塁。先行したい新川は当然のごとくバントを選択。
しかし、二球失敗し、結局強攻で見逃し三振。大きなチャンスをつぶした。
ここで、バントをした打者の動きに注目。
どのチーム・選手もそうだが、失敗する選手は、バント時の
構えが悪い。
やる前に「失敗しそう」な構えをしている。
ちゃんと、
バットの後ろに頭を入れていない。だから目線とバットが離れて失敗する。
構えた瞬間にある程度予測できるバント。もったいないバント、大きなミスだった。
1死から普通では返す打者である4番が送りバント。手堅く2塁に走者を送る。
ここから1本が出なかった。いい作戦だ。1点勝負。でも打順のめぐり合わせが悪い。

やはりピンチの後にチャンスはくる!

7回函館の攻撃。
2死から一番の萩原君がセンター前にヒット。盗塁をして試合が動いた。
2番が四球で選んで出塁。3番佐藤君が、1・2・3でガツーン!レフトフェンス直撃。
ここで連携のミスが新川に起きる。
1走もホームに入れてしまった。ハッキリいって1走は暴走。
ショートの中継が、ホームに走っているのを分からなかった。
投げれば余裕のアウト。周囲の選手の声の連携、カットマンの予測の甘さが出た。
その後、四番の秋田君にセンターにタイムリー。完全に大きな波に飲まれている。
失敗の後にインターバルを取ったり、一呼吸おく余裕が欲しかった。
結局、この回3点。4−1で函館リード。

8回表、函館の攻撃。先頭四球で送りバントして、1死2塁の時に・・・

「ピカッ!」

すごい雷だ!そして間髪いれずに数秒後、「ゴロゴロゴロ、ドーーーーン!」
近い。すぐ近くに落ちている。連盟は即座に選手をベンチに迎い入れる。
打者が持っている金属バットに、万が一雷が落ちたら大惨事だ。
雨は降っていないけど・・・って思ってたら、「ザッバーーーーー!」
いきなり雨が降ってきた。それもすごい勢いで降ってきた。
みるみるうちに、球場は海みたいに。スタンドも通路が滝みたいになってきた。

7回雨天コールドゲーム

新川の選手にとっては、本当に泥の中でもあと二回を戦いたかったに違いない。
でも、悪天候&雷なのでちょっと無理だった。
三年生は、これで高校野球人生が終わり。最後の幕は雨。悲しい終わりかただ。
でも、新川は胸を張ってほしい。函館に対して、あと1歩まで苦しめた。
そして、鉄壁な守備は、後輩達が受け継いでくれるだろう。
いい試合だった!

さて、この試合を見て、「なおもっと」と考えるならば、
セカンドプレーへのカバーリングをもっとやったほうが良い。
危機管理の話になるが、2つ目のプレーに対してのカバーリングが大切。
ひとつのミスを、ひとつで終わらせれるチームは強い。隙がない。
両チーム、セカンドプレーへのカバーリングが甘かった。今後の課題だ!