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平成18年07月19日  駒大苫小牧高校 vs 夕張高校
        

よろしこ!

監督の言葉に耳を傾ける

送りバント

久々の快音(田中君)

スタンディング三塁打

試合中ブルペンで調整

MAX145キロ

聞き慣れた校歌

ありがとうございます

切りかえて次戦へ・・
雨天でじらされたこのカード。初日の予定だったが二日順延した。
現役時代に「順延」はあったが、嫌なもの。
選手のコンディショニングが難しい。体と心のメンテナンスが必須。
駒苫は、地区予選を無難に勝ち上がり、全道大会の初戦を迎える。
どの大会もそうだが、初戦というのは大きな意味がある。
良く聞くのが、「勝てばいい」と言われる。
でも初戦に関しては、優勝を意識するならば勝ち方が大切なのだ。
ミスが多ければ不安に繋がるし、勢いをつける勝ち方が求められる。
駒苫は、春、全道を制し、公式戦勝利記録も伸ばしている。
駒苫に土を付けられるのか?全道を制し、全国で三連覇をするのか?

夕張高校は、数年前、監督の畑さんと知り合い、グランドに行った
ことがある。少ない子供達を、育て上げる熱意は素晴らしい。
今大会も、14名での大会参加。3試合を勝ち抜いての全道進出だ。

朝、自宅を出発し、円山球場に着いたのが7時半。
もう400名程度の観客が列を作っている。
会場の8時には、約600名は並んでいた。プロ野球並みである。
駒苫は、豪腕田中投手が先発。駒苫後攻で試合が始まった。

初回夕張、一番の藤城君が初球ヒッティング。サードファールフライ。
1・2・3のタイミングで振り出す。快速投手なので仕方がない。
登板間隔が開いたので、立ち上がりが難しくなる。
しかし、田中投手は、無難にアウトを重ねる。
今日は豪腕というより、丁寧に投げている印象。これでいい。

初回駒苫、一番の岡川君が痛烈なセンター前ヒット。
2番三木君が手堅く送る。早くも駒苫リズムになる。
強者がしっかり野球をすると死角が無くなる。
2死になり4番の本間君が、ライトにタイムリー。あっさり先制。
本間君の、右方向のタイムリーというのが素晴らしい。
引っ張らずに、しっかり球を呼び込んで逆方向に打ち返す。
お手本のような打撃。6番三谷君も内野安打で2点目。

3回駒苫、3番中澤君が出塁し、4番本間君。
本間君を観察すると、タイミングの取り方を変えている。
う〜ん、ちょっと投手がかわいそう。何でも対応できる打ち方。

「ガッツーーーーーン」

円山球場のセンターバックスクリーン右にぶち込んだ。
2ラン本塁打。ちょっと手が付けられない。
地区大会無安打の田中君も、左中間に三塁打。良く走った(笑)
三谷君が四球で、鷲谷君が、右中間に三塁打。止まらない駒苫。
打者一巡して、本間君がセンター前、三打席連続打点。
4番の仕事を全うしている。結局、この回7点。

田中投手を観察。
内外に投げ分け、変化球のコンビネーション・割合も申し分ない。
ストレートは145キロ止まりだったが、丁寧な投球。
しかし、田中投手本人はしっくりきていない様子。
イニング間にブルペンに走り、調整している。
この辺が、この投手のすごいところ。
自分の投げ方を分かっているので、調整が出来る。
高校生で、調整能力のある投手は、ほとんどいない。
調子良い時は、いいけど、だめな時は建て直しがきかない。
自分を知らないと出来ない芸当だ。

本人の感覚は「なおもっと」であろうが、登板間隔や諸事情を勘案
しても、◎だと思う。次戦の投球は間違いなく良くなるだろう。
スライダーを見ると、夕張の選手はちょっとかわいそう。
あんなスライダー、社会人の選手でも打てない。

結局、5回コールドの10−0、田中投手はヒット1本の内容。
夕張高校は、全国の王者相手に全力でぶつかった。
高校に入ってから野球を始めた選手もいた中、大健闘だ。
彼らのグランドを駆け抜ける様子は、感動すら覚えた。一生懸命だ!

駒苫は良いスタートを切った。上々の初戦。
初戦ということを考えれば、ベストだったに違いない。
香田監督も手ごたえがあったと思う。
バントでミスはあったものの、後続の選手がカバーしている。
選手の動きを見ていると「油断」を感じさせない。
しっかりとした全力疾走、そして全力プレー。だから強い。
また今年も、1戦1戦、進化していくに違いない。