苦しんだ春から何ヶ月が経っただろう。様々な思いがよぎる中での大会。
周囲の「確実」のプレッシャーから解き放たれ、甲子園切符をゲット。
野球に絶対はない。どんなチームでも、負けることもある。
8月3日の抽選会で、二回戦をゲットし、今日が甲子園始めての戦い。
大会5日目の試合となった。過去2年、二回戦からの戦い。
よって、調整に関しては問題ない。
相手は、山口代表の南陽工業。
粘り強いカラーが持ち味で、左右の投手が控えている。
打者も、一番熊野君が引っ張り、右打者に好打者が揃うチーム。
初回のポイントになる熊野君を三振に取る。
配球に関しても申し分ない立ち上がり。
三者凡退に打ち取るが、体重の乗りがいつもと違う・・・。
初回駒苫は、いつもの電光石火の攻撃を披露。
一番の岡川君が、サードのミスを早速誘う。
道予選では、失敗していた送りバントをしっかり決める三木君。
こうなると、駒苫の得点能力がアップ。中澤君がタイムリー。
三人で先制する。甲子園での初戦での初回。意外に大切な回だ。
二回、南陽の攻撃。
先頭の4番立野君にカウント2−3から、インコースに渾身の直球。
148キロ。これがこの日の最速。
しかし、球半分コースを外れる。この日初めての四球。
このページで、投げ方をどうこう書くつもりは無い。
昨年の良いときのフォームから程遠いのは事実。
その中でも、粘り強い投球が出来るのは、能力の高い証拠。
二回・三回と駒苫が得点を重ねる。
3回を終了し、4−0駒苫リード。誰しもが楽勝と感じただろう。
しかし、ここは甲子園。甘くない。
ここから、南陽工業の反撃が始まる。
四球を絡めて、駒苫バッテリーのミスを誘い、二死から1点。
そして5回にも、犠飛で4−2と詰め寄る。
三振も多いが、四球も多い荒れている田中投手。
七回試合が動いた、怪我で交代していた山口選手が田中君から長打。
1点差に詰め寄る。緊迫したゲームになってきた。
その裏、駒苫も反撃!
守備で奮闘していた小林捕手が、ヒット。送って形を作って1点。
中澤君がこの日二回目のタイムリー。頼りになる男だ。
終盤、8・9回で田中投手も息を吹き返す。
145キロを計測。不本意な投球だが、何とか抑えきった。
5−3で駒苫が甲子園初勝利。ベスト16に駒を進めた。
マスコミは、勝手に駒苫像を作り、勝手に優勝候補としている。
作り上げたチーム像。やっている側へのプラス効果はない。
辛勝だの、どうしただの、評価は様々。
しかし、思い出して欲しい。
いくら強いチームでも、下馬評の高いチームでも甲子園で勝つことは
難しい。これは北海道のチームに限らずに、どこも一緒だ。
ハッキリ言って、甲子園での勝負は「五分」。
その中で、様々な要素で勝敗は決まってくる。
絶対はないのだ。甲子園で勝つことの難しさを再確認。
あの憧れの舞台で、最高のパフォーマンスをすることの難しさ。
他人のシナリオは関係ない。自分達が思い描くシナリオに徹せれるか。
過去2年、試合毎に修正し進化してきた駒苫。
このスタイルに変わりは無い。チャレンジャーということも一緒。
人が作り上げた偶像を追わずに、自分達の野球に徹すること。
強豪高校が次々と敗退している今大会。
どこのチームも五分。戦い方、メンタリティーが勝敗を左右。
次の駒苫の戦い方に注目だ!
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