北海道の秋の陣も今日で最後。
高校野球秋の大会は、駒苫が不在の中、乱戦模様でスタート。
力量上位と思われた北海高校が初戦で散る波乱。
新チームでも主力が残っていた北海道栄も敗退。どこが勝ってもおかしくない。
決勝に残ったのは、駒大岩見沢と、旭川南。
旭川南は、以前、学校に足を運んだことがある。
小池監督が体調不良で体にムチ打って頑張っていたのを思い出す。
「子供達のため」という姿勢に感銘を受けたのを覚えている。
この大会、一試合も見れなかったが、今日テレビ観戦ということで実現。
初回、両チームの投手を見ると、「おっ、いいね」と感じた。
旭川南の投手は、左腕で「見づらそう」な投げ方。腕が遅れてくる。
打者にとっては速く見えているに違いない。しかもカーブは大きい。好投手だ。
立ち上がりを見ていると、高めに球が浮いている。
ここをしっかり岩見沢は対応できていなかった。
高目をブンブン振って、相手投手を楽にしていた。
目線を下げて、組織的に攻略すれば結果は違ったような気がする。
岩見沢の投手は、背番号11。
ストレートのキレとスライダーが武器の投手。
この投手も球が高い出だし。「危ないな・・・」と思いながら見ていた。
三回試合が動く。ワンチャンスを岩見沢がものにする。
ストレートが多かった序盤、そのストレートを、1・2・3で打ち返された。
岩見沢が1点先制。
その直後、旭川は、2死から足を絡めた。1・3塁から重盗。
岩見沢の捕手が、ストライクの判定にこだわり自分のキャッチングに意識が集中。
その間に、DSを敢行した走者に対し、セカンドに投げてしまった。重盗成功。
あのタイミングで投げたらノーチャンス。
打者は4番だったので、スチールされても、くさいところついて5番勝負でもOK。
事前の頭の整理が出来ていなかったのだろう。一発勝負、予測・予想は大切だ。
重盗が成功し同点で、2死2塁。バッテリーに余裕がない。
4番打者にまともにいって痛打。タイムリーを浴びる。2−1旭川逆転成功。
4回、岩見沢は先頭打者が出塁。大チャンス。
そこで、走者はエンドランか何かでスタート。打者は空振り。
すると、走者は諦めて2塁に滑らない。スタンディングでアウト。
滑れば色々なことが起きるのに、諦める走者。見て愕然とした。考えられないプレー。
結局得点ならず。このプレーが旭川を勢いづける。
4回、旭川は先頭打者がセンターオーバーの二塁打。大チャンス。
バントの場面だが、ファールで失敗し、2ストライクに追い込まれる。
小池監督は、下手なバントより進塁打を選ぶ。
ここで、投手はエース白崎投手。ここで目を疑う・・・。
守る立場からすれば、セカンド方向への打球は、最悪。
配球を観察していたが、考えられない配球をする。
遅い球をインコースに投げるバッテリー。目を疑った。
打者がファールを重ねて事なきを得ていた。それでも、インコースに変化球を要求。
カーブを行くなら外が定石。左打者にとっては外から回ってくるカーブを9方向に
打つのは至難の業。近めはイージーだ。その球を選択している。おいおい・・。
粘って最後に選択した球。
インコース真っ直ぐ。
はい、簡単に一塁ゴロ。進塁打。ベンチは大喜び。
1死三塁で、内野ゴロの間に1点。防げた失点だ。もったいない。
この序盤の1点が岩見沢の焦りに繋がる。
ボールを振り出す打線。途中から効果的に旭川投手も変化球を使い出してきた。
岩見沢としたら2点差しかないのに、限りなく遠く感じる2点だっただろう。
結局、3−1で旭川南が勝利。
両チームの投手は好投手。しかし、持ち球の使い方に大きな課題が残る。
白崎投手、いいねカーブが。あのカーブは伸ばして欲しい。大きな武器だ。
打線は、両チームとも課題は山積みだ。
打ち方や待ち方、まだ秋なので来春までスキルアップが必要だろう。
優勝監督インタビューで、小池監督は、
「明日からまたすぐ練習です」
場内の笑いを誘っていた。選手も苦笑い。
旭川南高校おめでとう!念願の甲子園だったに違いない。
小池監督も体調不良を押しながら、子供達のために頑張っている。
やはり素晴らしい指導者の下で、苦労が報われる光景はいいものだ。
心からおめでとうと言いたい。
岩見沢は、惜しくも敗戦。でも、この悔しさをバネに頑張って欲しい。
人は失敗から、敗戦から大きく変わっていく。だから今がチャンスだ!
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