春の全道大会が円山で行われた。
久々の円山。駒苫の登場で、円山のバックネット裏は一杯の人。
5月に入ってから「特待問題」で揺れた高校野球。
制度とか解釈とか、洗い出しの問題、解決方法に問題ありだ。
水かけ論になるが、すべての学校が特待を明らかにしていない。
「言葉が違う」「文言が違う」
とか、やっていることが一緒ならばすべて罰するべきだった。
例えば、街をあげてやっている場合もNGだろう。後援会もNG。
罰するならば(罰するべきではないが)もう少しその方法を考える
べきだと思った。まぁ、これくらいにしておこう。
その特待の選手抜きで激戦区苫小牧を勝ち抜いてきた駒苫。
鵡川、室蘭大谷を破って全道大会に出場。
相手は昨年秋に北海道一になり、春の甲子園で戦った旭川南。
両監督の指揮に注目。
試合前に、同じ駒澤大学出身の監督同士、視線を合わせ挨拶。
両チームテキパキとしたシートノック。心地良い。
今大会屈指の左腕と言われている旭川の浅沼投手。
制球を考えるとフォームの修正ポイントが見つかる。
今後のことを考えると、「今から・・」と個人的に思う。
真剣に彼のことを始めて見た。
駒苫2回。
5番我孫子君が右中間に二塁打。中川君も三遊間にヒット。
無死1・3塁。大累君がセンター前。三連打で1点先制。
その後、牽制死などで追加点はなかったが、鮮やかな連打。
浅沼投手を観察すると、左腕が隠れて打者からすると見ずらそうな
投げ方。しかしながら、左肩が上がりすぎで高めに浮きそう。
案の定、高めに抜けた(狙っての高めじゃない)球が多い。
カウントも常に2−3とかになり球数も多い。
トーナメントを考えると、フォーム修正し連投できるようにしたい。
旭川と苫小牧の守備の違いを感じた。
ん?どこなんだろう??注視して見ると・・・
下半身の重心が違うことに気づく。
旭川は、下への重心が少なく上半身が「ふわっと」している。
うまく言い表せないが、体格じゃなく、違うことが伺える。
駒苫、バント失敗も見られた。
無死1・2塁で打者が際どい外の球を見送った。走者飛び出す。
この場合、2走の判断が非常に難しい。
ならば際どい球も打者はゾーンを広げベルト付近の高さはやらないと
走者が困る。次回の課題である。春は失敗をいかにしていくか。
あくまでも夏なので、そういったことを洗い出していくことが大切。
「打った」「投げた」
これは二の次。どういう方向性をチームに課していくか。
課題点に気づいていくかが大切なのだ。
旭川4回。
先頭打者が四球で出塁。バントをして二死2塁。カウント2−3。
スタンドから見て、「まさか走らないよな・・」と思いきや、
四球で二塁走者が三塁へ走る。タイミングは余裕のアウト。
走者が詰まっていると勘違いしたのか走った。
捕手が慌てて三塁に。暴投。同点に追いついた。
捕手としてコメントするなら、ああいった場面は「まさか・・」だよ
な・・と考えることが大切。どちらにしても警戒していれば余裕でア
ウトのタイミング。予測の心が少なかったに違いない。
駒苫の特待抜きの選手が、どこまで監督の意図、チームの教えが出来
ているか、という視点で見た。
カバーリング・・・素晴らしい!ほぼ完璧に行っている。
セカンドプレーをも考えながらカバーに入る。素晴らしい。
5回、高いセンターフライが上がった瞬間にレフト&ライトが走る。
センターの背後のlカバーに回るくらい必死に走る。
これぞ、駒苫の野球。誰が出てもみな同じ動きが出来る。
指導者の指導の賜物。選手の意識の高さだ。
普通なら・・・
レギュラーがいないと勝てない。とか、主力がいないと・・・
が、他チームの現状だろう。その選手が出てもうまい下手ではなく、
チームの方向性をやれるかどうか。これは大切なことである。
「出来る、出来ないは別」
さて、旭川打線。
左投手の変化球がうまく合わせられない。ドアスイングが多い。
どうしても左投手の変化球がかみ合わない。技術的欠陥だ。
悪い箇所は誰にでも分かる。それをどう直すのかが難しい。
直し方は明らかだが、エントモの企業秘密。
駒苫五十嵐捕手(あの五十嵐君の弟ではありません!)の配球を観察
する。あるカウントでのやり方が気になったが、全体的に見るとなか
なかうまくやっていた。
9回1−1の同点。1死から五十嵐君が振り切った打球はスタンドに。
値千金の勝ち越し本塁打。彼は、予選でも本塁打している。
チャンスを活かしている選手のひとりだ。
地道に努力しているからこそ、こういったチャンスで活躍できる。
結局2−1で駒苫が勝利。
点数差以上に力の差を感じた。これで特待が入ったら・・・。
恐るべし駒苫。
浅沼投手もこれから夏に向けて良くなってくるに違いない。
課題点は多いものの、まだ時間も十分にある。
チーム的には打撃に大きな課題が残るような気がした。
「数を振る」これじゃ状況は変わらない。
短時間でも意識を変えて臨まないといけないと感じた。
今日は、駒苫の徹底が印象的だった試合。
チームとしての方向性がしっかり浸透していることが大切!
それに気づかせてくれた。主力抜きで勝ち上がる。凄いです。
また今年の夏も彼らの活躍が期待できそうだ。
野球は人間教育。
この特待で今我慢している選手。チャンスを貰って力を発揮している
選手。すべて勉強だ。
この状況をバネにして夏に向けて頑張って欲しい!
全国にたくさんいることだろう!6月1日を待ちわびてる選手が!!
駒苫 010000001 2 ヒット7、失策1
旭南 000100000 1 ヒット5、失策1
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