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平成19年05月30日 駒大苫小牧高校 vs 旭川南高校
        

円山の遊歩道

円山球場

春の全道大会が円山で行われた。
久々の円山。駒苫の登場で、円山のバックネット裏は一杯の人。
5月に入ってから「特待問題」で揺れた高校野球。
制度とか解釈とか、洗い出しの問題、解決方法に問題ありだ。
水かけ論になるが、すべての学校が特待を明らかにしていない。

「言葉が違う」「文言が違う」

とか、やっていることが一緒ならばすべて罰するべきだった。
例えば、街をあげてやっている場合もNGだろう。後援会もNG。
罰するならば(罰するべきではないが)もう少しその方法を考える
べきだと思った。まぁ、これくらいにしておこう。

その
特待の選手抜きで激戦区苫小牧を勝ち抜いてきた駒苫。
鵡川、室蘭大谷を破って全道大会に出場。
相手は昨年秋に北海道一になり、春の甲子園で戦った旭川南。
両監督の指揮に注目。

試合前に、同じ駒澤大学出身の監督同士、視線を合わせ挨拶。
両チームテキパキとしたシートノック。心地良い。
今大会屈指の左腕と言われている旭川の浅沼投手。
制球を考えるとフォームの修正ポイントが見つかる。
今後のことを考えると、「今から・・」と個人的に思う。
真剣に彼のことを始めて見た。

駒苫2回。
5番我孫子君が右中間に二塁打。中川君も三遊間にヒット。
無死1・3塁。大累君がセンター前。三連打で1点先制。
その後、牽制死などで追加点はなかったが、鮮やかな連打。

浅沼投手を観察すると、左腕が隠れて打者からすると
見ずらそう
投げ方。しかしながら、左肩が上がりすぎで
高めに浮きそう
案の定、高めに抜けた(狙っての高めじゃない)球が多い。
カウントも常に2−3とかになり
球数も多い。
トーナメントを考えると、フォーム修正し連投できるようにしたい。

旭川と苫小牧の守備の違いを感じた。
ん?どこなんだろう??注視して見ると・・・
下半身の重心が違うことに気づく。
旭川は、下への重心が少なく上半身が「ふわっと」している。
うまく言い表せないが、体格じゃなく、違うことが伺える。

駒苫、バント失敗も見られた。
無死1・2塁で打者が際どい外の球を見送った。走者飛び出す。
この場合、2走の判断が非常に難しい。
ならば際どい球も打者はゾーンを広げベルト付近の高さはやらないと
走者が困る。次回の課題である。春は失敗をいかにしていくか。
あくまでも夏なので、そういったことを洗い出していくことが大切。

「打った」「投げた」

これは二の次。
どういう方向性をチームに課していくか
課題点に気づいていくかが大切なのだ。

旭川4回。
先頭打者が四球で出塁。バントをして二死2塁。カウント2−3。
スタンドから見て、「まさか走らないよな・・」と思いきや、
四球で二塁走者が三塁へ走る。タイミングは余裕のアウト。
走者が詰まっていると勘違いしたのか走った。
捕手が慌てて三塁に。暴投。同点に追いついた。
捕手としてコメントするなら、ああいった場面は「まさか・・」だよ
な・・と考えることが大切。どちらにしても警戒していれば余裕でア
ウトのタイミング。
予測の心が少なかったに違いない。

駒苫の特待抜きの選手が、どこまで監督の意図、チームの教えが出来
ているか、という視点で見た。
カバーリング・・・素晴らしい!ほぼ完璧に行っている。
セカンドプレーをも考えながらカバーに入る。素晴らしい。
5回、高いセンターフライが上がった瞬間にレフト&ライトが走る。
センターの背後のlカバーに回るくらい必死に走る。
これぞ、駒苫の野球。誰が出てもみな同じ動きが出来る。
指導者の指導の賜物。選手の意識の高さだ。

普通なら・・・

レギュラーがいないと勝てない。とか、主力がいないと・・・
が、他チームの現状だろう。その選手が出てもうまい下手ではなく、
チームの方向性をやれるかどうか。これは大切なことである。

「出来る、出来ないは別」

さて、旭川打線。
左投手の変化球がうまく合わせられない。
ドアスイングが多い。
どうしても左投手の変化球がかみ合わない。技術的欠陥だ。
悪い箇所は誰にでも分かる。それをどう直すのかが難しい。
直し方は明らかだが、エントモの企業秘密。

駒苫五十嵐捕手(あの五十嵐君の弟ではありません!)の配球を観察
する。
あるカウントでのやり方が気になったが、全体的に見るとなか
なかうまくやっていた。

9回1−1の同点。1死から五十嵐君が振り切った打球はスタンドに。
値千金の勝ち越し本塁打。彼は、予選でも本塁打している。
チャンスを活かしている選手のひとりだ。
地道に努力しているからこそ、こういったチャンスで活躍できる。

結局2−1で駒苫が勝利。
点数差以上に力の差を感じた。これで特待が入ったら・・・。
恐るべし駒苫。

浅沼投手もこれから夏に向けて良くなってくるに違いない。
課題点は多いものの、まだ時間も十分にある。
チーム的には打撃に大きな課題が残るような気がした。
「数を振る」これじゃ状況は変わらない。
短時間でも意識を変えて臨まないといけないと感じた。

今日は、
駒苫の徹底が印象的だった試合。
チームとしての方向性がしっかり浸透していることが大切!
それに気づかせてくれた。主力抜きで勝ち上がる。凄いです。
また今年の夏も彼らの活躍が期待できそうだ。

野球は人間教育。

この特待で今我慢している選手。チャンスを貰って力を発揮している
選手。すべて勉強だ。
この状況をバネにして夏に向けて頑張って欲しい!
全国にたくさんいることだろう!6月1日を待ちわびてる選手が!!


駒苫 010000001 2 ヒット7、失策1
旭南 000100000 1 ヒット5、失策1