春の全道大会準決勝が札幌円山球場にて行われた。
30日の旭川南のゲームより観客が多数来場。
「控えチームでどこまでいくの?」
そういった話題性もある大会。
今日は午後から所用があるので、時間限定の観戦となった。
今日の先発は駒苫は増田投手。左投手である。
日大はサイドハンドの木村投手。
初回駒苫の攻撃。
小鹿君がいきなり切り込む。左中間に二塁打。2、3番にもヒット。
いきなり2点を先制した。この後、背筋の凍るプレーを見るとは・・
無死2塁の状況から、木村君が一塁側に投球を引っ掛けた。
投げた瞬間にワンバンと分かる球。
捕手は捕球した。走者が走っていて三塁に投げてアウト。
無死2塁が1死走者なしに変わる。場内はざわめく。
「なんで走ったの?」
そんな声が聞こえる。
観客は分かっていない。このプレーの凄さを!
飛び出したのではない。走ったのだ。
結果はアウトだがその意味は深い!
詳しくは夏の大会もあるので明記しないが、レベルの高いプレー。
社会人野球で、現役のとき関西のチームにやられた。
ふせぎようのない走塁。これを高校野球で見れるとは。
走塁への意識の高さは日本一だろう。
これが控え軍団が円山の舞台でやっている。当たり前のように。
気づくと背中に冷や汗が流れている。恐るべし駒苫・・・。
電光石火の攻撃で二得点あげた駒苫。
日大打線を見ると、左投手の変化球に手こずっている。
開いて外からバットが出ている選手が多くみえる。かみ合わない。
日大木村投手を観察。
簡単にいえば打者から見やすい投げ方になっている。
折角のサイドなのに少しもったいないと感じる。
前監督の島崎氏なら真っ先にいじっている修正ポイントだろう。
彼はいつ復帰するのだろうか?球界に必要な人材だ。
くだらないお家騒動に巻き込まれて・・。
大人のモラル低下や、長いものに巻かれる、保身・・・
興醒めすることが世の中には多い!話がそれた。試合に戻そう・・・
駒苫増田投手を観察。
制球がイマイチの本日。しかし3回1死1塁で助かる場面が。
1−3のカウントからエンドラン。ボールだったが打者が止まれない。
ばらつきのある投手にエンドランは・・・まぁいいだろう。
「打たなければ四球」
分かっていてもレベルに応じて要求しなければいけない。
ファールで2−3から続けて継続のエンドラン。いかがなものか。
結果云々じゃなく、動き方というものがある。
6回日大2点返して5点差でスチール失敗。
成功しても「?」だろう。結局追いつく勢いを摘む。
駒苫は4回、死球からチャンスをつかみ、満塁一掃もあり5得点。
結局、6回まで観戦し、7−2駒苫リードまで見れた。
細かい課題点は日大に見つかる。
走者がインプレー中に背を向けるとか、無死満塁での内野手守備位置。
守備位置への全力疾走・・・どういう展望でやるかは指導者次第。
夏までどのように詰めていくのか注視していこう。
駒苫の課題。
各打者の技術的なことも見つかる。
バント時の声の出し方、捕手の心の中、短時間で何とかなる。
札日 000002000 2
駒苫 20050000× 7
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駒苫が6月2日の決勝で函館工業に大差で勝利し全道優勝。
控え軍団で北海道一となる。しっかりとした方向性を選手が全員それ
にむかってやっていれば、どんな選手でも結果残せるという証明だ。
「レギュラーがいないと」「控えだから」
こんなチームがほとんどだったに違いない。
層が厚いと新聞では一言で片付けているが、どうかと思う。
それまでチームとして「徹底したからできた」に違いない。
この徹底の二文字。いうのは簡単。しかし遂行するのは難しい。
それを指導者が控え選手に対しても「チームの慣例」としてやって
きたから、いきなりの「特待問題」があっても成果が出せた!
昨年の秋は地区二回戦コールド負けのチーム。
ここからの挑戦、チャレンジが始まった。そこからスタートなのだ!
そこから昨秋の王者「旭川南」を撃破。春の甲子園チームに控え軍団
が勝つ。これって凄いことだ。
「誰にでもチャンス!」「やればできる」
今回の駒苫は証明してくれた。
夏に向け、全部の学校がチャンスがある。
三年生は「あと○日で高校野球も終わる」と焦っているだろう。
「あと○日」 ⇒ 「まだ○日ある!!!」
この考え方で日々積み重ねれば、もっと上積みが期待できる。
今年の高校野球は、春のアクシデントから見る側に楽しみを与えて
くれる!特に三年生は頑張って欲しい!悔いを残さないように・・
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