夏の大会を札幌麻生球場にて観戦。
夏の大会は、3年生にとっては最後の試合。
後悔して涙を流すか、負けても胸を張って満足感に浸れるか。
それは、今までの二年半の自分の行動によって変わってくる。
適当に過ごした選手。真剣に取り組んだ選手。
自分にしか分からない感覚。
公立高校同士の戦いとなった。
新川高校は近年力をつけてきている。指導者のたまものだ!
どんな野球をするのか楽しみにして足を運んだ。
先攻は開成。
初回、珍しいシーンがあった。
1死2塁でショートゴロが飛んだ。走者は判断ミスで飛び出す。
戻ろうとした瞬間に足を痛める。そしてうずくまる。
ショートは・・・
目の前の倒れている走者にタッチせずに一塁に送球。
しかも悪送球になってしまった!いきなり1死2・3塁のピンチ。
投手は立ち上がりが大切。そこでミスからのスタート。苦しい。
しかし次打者を浅いフライに打ち取り2死。切り抜けれるか?!
開成の投手飯岡君が打撃で走者をかえす。センター前ヒット。
2死まできてたので守備側は痛恨。打者はよく打った。
2点タイムリーだったが、打者走者が2塁でタッチアウト。
こういったプレーは痛い。チャンスは繋げていかないといけない。
ギャンブル的走塁。少し暴走気味の走塁。
さぁ、気を取り直して新川の攻撃。
ん?開成の飯岡投手。えっ?かなりの好投手。
左から繰り降ろすキレを感じる球。角度もいい。
三年前の駒苫の鈴木投手を思い出す。
すべてセットで投球。制球難が予測された。力投派だ。
ストレートの角度がいい。スピードは130以上はでてる。
変化球は?変化球は苦手なようだ。
しかし余りあるストレート。
2回新川の攻撃。
ヒットで走者を出し四球でつなぐ。
2死2塁で牽制をしまくる。リズムがおかしくなるくらい牽制。
コンビネーションでの牽制なら分かるが、そうじゃない牽制。
あくまでも走者は抑えて、打者に集中する場面。
走者を刺すなら一回目の牽制。それを逃せば「抑える」のが目的。
案の定カウントを悪くするバッテリー。2死満塁までいく。
結局失点はしなかったが、あまり良くないリズム。もったいない。
初回開成の走者が負傷。その負傷した選手は捕手だった。
びっこを引きながら守備につく。痛々しい。
2打席目は立っているだけ。プロの投手が打席に入ってるみたい。
打っても走れない。どうしようもない。監督は変えない。
チーム事情があるのだろう。
4回開成の攻撃。
連続長打で優勢に試合を進める。スクイズなどで加点し5−0。
予想外の一方的展開となる。
その裏新川の攻撃。
連続四球でチャンスを広げ、9番打者がタイムリー。
カバーリングを注視すると甘い。ベースをあけたりする。
開成は守備の細かいところに課題がある。
「こんなもんでいいか」「こんな感じでしょ」
その積み重ねが大惨事となる。
ま、いいか・・の積み重ねは恐い。
開成飯岡投手、三振も多いが四球も多い。
途中、さすがにびっこの捕手が交代した。下級生の捕手だろう。
最初はコンビネーションが悪かったが徐々に良くなる。
最終回6−2で迎える。新川は最後の攻撃。
代打の背番号13の選手が登場。初球いきなり右中間にヒット!!
初球に渾身のスイング。三年生だろうか?努力が報われた瞬間。
その後連続三振で二死。ここから新川は粘りを見せる。
連続ヒットで2点かえす。そして四球、内野安打。
タイムはかけるが流れは圧倒的に新川。
ここまで14三振を取っている飯岡投手に襲い掛かる。
あと○人・・・
最終回が完投している投手にとっては一番の関門。
普通にできないのが最終回。心の揺れが展開に反映する。
二死満塁。相手打者は4番打者。新川は絶好のチャンス。
6−4なのでヒットで同点、長打でサヨナラ。
この時のシフトは難しい。同点よしなら定位置。
前に来て抜ければサヨナラ。リスクは大きい。
しかも4番。前にはきづらい状況である。
カウント2−2。粘る、粘る。4球連続ファール。
左対左の対決。真後ろから観戦。次の1球・・・。
審判の手が上がる。ストライク見逃し三振。
きわどかった・・・ボールぎみ。打者は呆然。
そこに投げた投手を褒める。15個目の三振で試合終了。
今日の教訓。
フライは全力疾走するべき。
何が起こるか分からないから!(開成)
脳が描いたシナリオがマイナスなら、その方向にいくのが野球。
雰囲気や状況に左右されない考えかた&ルーティンは必要だ!
一方的だと思った試合が僅差に。新川の怒涛の反撃が印象的だった!
いつかは負ける!
負けると人は飛躍する。野球を辞める選手も3年生ではいるだろう。
でも、この高校野球の経験を次のステップで活かして欲しい!
両チーム、ナイスゲーム!
開成 210200100 6
新川 000101002 4
|