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平成19年09月16日 北海道東海大学旭川 vs 旭川大学
        
今日も愛別で野球観戦。
この北海道大学連盟の試合の仕方は面白い。
毎週土日に試合をする。と、いうことは、優れた投手が数名いれば勝てる。
土曜日にエースが登場してガチンコ勝負。そして翌日は二番手投手の戦い。
こんな図式である。

星取り表で考えると、旭川大学の優勝は昨日で絶望的。
東海が落とすと非常に展開がまずくなる。落とせない試合。
こういう展開こそ、選手の気持ちが揺れて、あり得ない事が起こるものだ。

先発は飯岡投手。130中盤のストレートと大きく曲がる変化球が武器。
二回につかまった。先頭の4番打者に二塁打。
一点もやらないといった空気が立ち込める。これがマイナスに作用する。
序盤なので、いかにして目の前の打者に攻め切れるか。これが切り抜ける考え方。

「点を取られたくない」

この気持ちが足かせになった。連続犠牲フライで2失点。連打を食らう。
細川投手にスイッチ。しかし長打を二連打されて、なんと一挙5失点。
焦ることはない。相手投手は、「点が取れそうな感じ」。

点差を意識しないで、目先のことに集中すれば追いつける!

そう確信するも選手が本当に焦らずにそう思えるか。これに尽きる。
三回反撃開始。満塁で犠牲フライで1点。しかし、追加点が取れない。
四回追撃。1死からヒット。そして8番田副君がレフトにちょっきり本塁打。

ん?

走者を見ると、1塁走者が戻っている。えっ?打者走者は打球を見ながら必死に走る。
なんと、一塁ベース付近で追い抜かしてしまった。痛恨の幻の本塁打。1点追加だけ。
1塁走者が悪い。タッチアップできる走力もない、レフトは92Mの狭い球場。
上記状況を勘案して、間違いなく2塁ベース上でのハーフが当たり前の走塁。
あり得ないプレーが起こる。初めて見た光景。

2−5。ここからが素晴らしかった。
その後三連打で二点を追加する。普通、意気消沈するところ、そこから2点!
4−5まで来る。

中盤も追加点を取るが、相手のミスが重なる。サードゴロを失策。数回あった。
しかし、ここでマズイのは「引っ張っていること」引っ張れる球をあえて引っ張らない!
これは投手攻略、チームへの貢献を考えると必要なことである。まだまだである。

7回、2点本塁打などで3得点。逆転する。
ここで、エース登場。8回から大魔神投入。
連投の疲れか、球が上ずる。初球145キロ。
9回、連続三振で2死ランナーなし。カウント2−1。
駒苫もそうだったが、最後の打者ほど難しいものはない。
しかし、スタンドから見ていると、三振狙いの配球で、力みも凄い。

「マズイ」

投手は格好よく終わりたいのは分かる。でもそういった心の揺れがマイナスに転じる。
○○すれば、簡単に終わるのに・・・結局彼は四球を出した。同点の走者だ。
次打者高めに上ずった球をショートの後ろにポテンヒット。同じことの繰り返し。

「マズイ」

こういったシーンは何度も見ているし、自身でも経験がある。
案の定、一番三井君にセンターを越えられた。劇的な2死からの逆転。7−8となる。

ここから、東海はどう反撃するのか。
先頭打者が積極的に打って行った。サード強襲ヒット。素晴らしい。バントで送る。
二死になり、状況は二死三塁。今日幻の本塁打の田副君が四球。
逆転の走者も出してしまう。打順は9番。

追い込まれた。カウント2ストライク。

ここで・・・

ど真ん中変化球。
右中間に打ち返し、走者2者生還。逆転サヨナラで東海大が勝利。ミラクルだ。
相手投手も油断、そして決めにいって甘くなり痛打。
野球の難しさを同じ試合で二度見れるとは珍しい。

こういった接戦をものにすることに大きな意義がある。
エースが打たれた時に、どうひっくり返すか。
エースは「ありがとう!今後は抑える!助かった!!」チームが結束する。

来週の試合二連勝でプレーオフのシナリオだ!


今日一番心に残ったのは、昨日も感じたが、旭川大学のファーストである。
素晴らしい「声」を出している。凄い!あれだけ出し続ける選手もいない。
見本となる選手だ。

良いところはマネをする!

対戦相手からも学ばなくてはいけない!!



旭大 050001002  8  
東海 001300302× 9