<今時の子供>
 
最近、夕方に公園で野球をしている子供を見かけない。
景気が低迷し、少子化が進み子供の数も減っている。しかし、原因はこれだけではない。
あるテレビ番組では、最近の「子供の体」について警告するものも多い。
特に、運動が不足して、骨盤が変化してきているとの話があった。
地下鉄などで、地べたに座っている高校生をよく見かけるが、肉体的に立っていられないこともあるようだ。
昔の子供は、学校帰ってきて外で遊んでいた。
今ですら公園以外で遊ぶようなところは、なかなかないが、昔は探険するようなところはよくあった。
今の子供達は、帰ってきて公園には行かず、家でテレビゲームなどしている。

子供が、ゲームでなくてもテレビ(マンガ)を見させておくと、静かになるので何かと意識的に見させる。
子供は黙ってテレビに集中する。親は楽だ。
テレビは、黙っていても情報はどんどん入ってくる。
しかし、
一方的情報を目から受信する行為は、言葉の退行を招いたりするらしい。
また、
受動的なことが当たり前になってしまい、自分から何か発信しにくくなる。
ゆくゆくは、自分でものを考えられなくなり、自分から意見するようなこともなくなる傾向があるらしい。
普段、よかれと思って行なっていることが、本人にはマイナスになっているかもしれない。

小さい頃の教育、小さい頃の経験はその子の性格や行動を決定ずけるものになる。
最近、若年層の犯罪が多くみられるが、共通しているのは子供への無関心。
放っておくより、
コミュニケーションが大切ではなかろうか。

子供の体について考えると、
スピード俊敏性は12歳前後までに確立するらしい。
年齢に適応したトレーニングをしていかなければ行けない。
この時期にパワートレーニングすること自体、無理なことであるが、
この動きを逆に意識してやっている指導者・子供は少ない。
意識しなくても、普段の生活で十分補える。それは、

「外で遊ぶ」

ことだ。野球でなくても、色々なことをすることによって、子供は外で走り回る。
鬼ごっこなら、直線だけでなく左右へスピードを変化させながら器用に走る。
ラダーなどの器具を使用して行なうのも良いが、その遊びで十分だろう。
運動神経を高める一番大切な時期・期間を、家の中でゲームで過ごすのはいかがなものだろう。
親は子供が欲しがると何でも買ってしまう。
しかし、家に遊ぶ物がなければ、外に子供は遊び道具を求めて飛び出す。
ここまで極端には出来ないと思うが、
出来ないと思っているうちには、絶対出来ない
大人が子供に、そういった方向にサポートしていくことが大切だ。

外で遊んでいる子供達を見ると、目を細めてしまう。
何か微笑ましい光景。
年配の老人も、その子供達を見て元気を注入してもらう。
今の子供達、果たしてその老人達の年齢まで生きることが出来るのだろうか?
外に出ないで体は弱くなり、お菓子ばかり食べて偏った栄養。
今の成人病の大きな原因を、子供達は無意識にしている。怖いことだ・・・。

そうならない為にも、大人は子供達に正しい道を示してあげよう。
近所のおじさんが、よその子供を叱る・・・。エントモもそんな大人になりたい!