固定配置三年目と中堅科試験の受験

郵便・貯金・保険
3事業の取扱いも、日々行うものであればそつなくこなせるようになりました。

郵便訓練
貯金訓練
保険訓練

への参加も過去に終了してるし、窓口には、なじみのお客様もできました。

しかし、私の勤めるエリアの状況は刻一刻と変化していきます。この地域は、ものすごい速さで整備されつつあります。私が固定配置になってからだけでも、すごくおしゃれなショッピングモール(?)が開業し、今まで閑散としていたエリアが突如若者であふれ返るようなおしゃれなスポットになってしまいました。

そしてまた同時期に、超高層ビルが2つ、地下鉄の入り口も局の目の前に完成しました。仕事量は、どっと増えました。でも、このご時世に人員はなかなか増えません。

そして、ベテランの先輩の代わりに決まった今年4月採用の新人さんは、どんなにがんばっても独り立ちするまでには時間がかかるのです。郵便の窓口業務は複雑ですし、貯金保険の窓口もやり方を覚えるまでは、つきっきりで教えなくてはなりません。新人さんが入るとことで、実際には人手が2人分とられてしまうのです。中で働く人にとってこれはたいへん大きな問題です。ましてや、ベテランの先輩がしていた仕事量は、私たちの1.5倍。非常に痛手が大きいのです。

当然、今までいた職員の一人あたりの仕事量が増えました。そして、今まで頼っていた先輩がいないわけですから、わからないことがあれば自分で法令集を開き解決するしかありません。窓口が閉まっても、一日の引き受け分を整理するのに毎日、19時20時はあたりまえ。21時を超えることも・・・。

でも、超勤は10時間しかついてない。そんな状況が続きます。そして、来年になれば、局長代理も定年です。ベテランの局長代理のあとにたとえどんな人が来たとしても今より状況がよくなるとは考えにくい・・・。精神的にまいってました。

「ここから抜け出したい」

でも、特定局では抜けるすべがないのです。やめるしか・・・。

新しいところに異動するには、
@ 他局の局長に気に入られて無理やり引き抜いてもらう
A 局長に嫌われて局を出される
B 各種選抜試験に受かる
この3つの選択肢しかありません。@もAも具体的建設的ではありません。

そして、7月
郵政公報にて各種選抜試験の日程等が発表されました。




幸いにも、私のいた局の局長は、試験は自分のためにどんどん受けなさいと言ってくれる人で、妨害されることもなく、すんなりと申し込みができました。聞くところによると、局長が願書を握りつぶしてしまう局もあるのだとか。

実際、同室の友人も自分でアンテナをはって情報をキャッチし、願書を取り寄せ、申し込みをしたそうです。その前の年は、教えてもらえず受験の機会を逃したとか。また、郵政公報に載っているけど、公報自体を見せてもらえない局とかも結構あるようです。私の局は、受けさせてもらえないとか、教えてくれないといったこともなく、逆に他の職員さんに明日までが締め切りだから隣の写真屋で写しておいでというくらいの環境でした。ある意味恵まれていたのかな。

「受けさせてもらえない」
なぜこういう事態が起こるのかというと、特定局は、非常に人数の少ないところが多いので、個人の力量により仕事の処理に大きな違いが生じてくるからです。

極端な例ですが、たとえば、同じ8人局でも

「ベテランが5人の局」と

「新人が5人の局」

では、明らかに処理にかかるスピードや正確さが違います。ベテランさんは、やはり、保険等のセールスも新人にくらべて上手だし、商品知識も豊富ですから、営業成績に差が出てきます。その当時も今もとても、営業営業ってうるさいんですよ。保険なんか、目標推進率を超えないと理事が臨局して指導していくし、指導官も邪魔しにくるし。(暇な局出身の指導官のたわごとなんか聞いたって、忙しさの度合いがまったく違うんだからそんなセールスの仕方はできません。もっと身のある指導をしてほしいよ。心の叫び)


また、特定局の局長は、そのまま、その局で定年までを過ごす方がほとんどで、それ以上の役職につくことはありません。(まあ、連絡会理事とか部会長とかはあるにしてもね)普通局管理者のように、部下の受験によって自分の勤務評定をされることをあまり気にしないのです。だって変わんないんですもの。局員変わって、成績が落ちるぐらいなら、そのまま、試験なんか受けて出ていかれるより自分のところにおいておきたいと思うのが普通なんですよ。その気持ちは、よくわかりますがね。若い才能の目をつぶしてしまうことの方が多いように思います。


繰り返しますが、私の局では、そういったことはなかったので、すんなり受験させてもらえましたけど。でも、多くの特定局でそんなことがまかり通っているということに疑問を感じえませんね。

話を戻しますね。

中堅科試験
企画科試験(一般コース)
研究科試験

この3つの試験を申し込みました。7月末のことでした。

で、申し込みはしたものの何をして良いのかさっぱりわからない。試験問題の参考書さえあるって事を知らなかった私。

先輩が『研修所にいる友達に頼んで買ってきてもらうように頼む?』といってくれました。局長からも『問題集、こういうのが出ているから買って勉強した方がいい』と、ありがたい(?)アドバイスをいただきました。

局長に問題集を購入したい旨伝えたところ、
『じゃあ、これとこれとこれと・・・』
全ての問題集を買う羽目になりそうだったので、

私は慌てて
『これとこの問題集の2冊だけでいいです!!』
と断りました。

各種選抜試験には、それぞれの試験対策のための問題集が発行されています。これが結構高くて、1冊1500円ぐらいするんです。

『中堅科の数学』
『中堅科問題集』
(だったかな?)

この2冊を購入しました。送料含めて3500円ぐらい払った記憶があります。受かったことがわかった時点で後輩にあげてしまったので今となっては、あまり覚えていないですが・・・。(ネットでも、googleで『中堅科』と入れると問題集を扱っているサイトへアクセスできます。)

で、購入はしました。7月の段階で私の手元に参考書は届きました。しかし、勉強は特にしないで毎日が過ぎていきます。でも、結構な金額出して参考書を買ったのに開かないのもどうかな〜と。自費で買ってるんだしね。(^^;)で、休みの日、お布団でごろごろしながら数学の問題集だけ、最初のページから順番に解いてみたりなんかしています。

この時期の土日、私、趣味や遊びで結構忙しくしておりました。(-_-;)
梨もぎ
花火大会
オペラ『金閣寺』の鑑賞
お茶のお稽古
着付けのお稽古

などに行っておりました。単なる趣味じゃんなんていわないで。(-_-;)特に着付けは、準師範の試験があって大変な時期でした。

本格的に机に向かって勉強してみたのは、中堅科試験の前日の土曜日丸一日。しかも、数学だけしかやってませんでした。局長に言われたことでもあるんですが、試験に受かるポイントは『数学』にあります。これが、かなりウエイトが高いと思います。実際に試験を受けてみて、すごーく感じました。



平成○年9月の第二週の日曜日
研究科試験

同年9月第四週の日曜日
中堅科試験

同年10月第一週の日曜日
企画科試験(一般コース)

と受けたわけです。試験の難しさは
中堅→企画→研究
の順に感じました。

どの試験の論文テーマも、その年は同じだった気がします。(今となっては記憶もあやふや・・・)それぞれの試験で制限文字数が違ったのでひとつのねたを膨らまして書いたことを思い出します。その年、中堅の数学は『因数分解』と『ルート』が多く出題されてました。とにかく、数学の公式や基礎がでてきたから、事前にチェックしてたところとばっちりぶつかってかなりいけるんじゃないかな。そんな手ごたえはありました。


1月5日、年明け早々、中堅科試験一次を通過したことおよび、二次試験の日程について、局長より教えていただいきました
他のはだめだったみたいです。まさか、うかっているとはおもわなかった。

『どうしよう・・・。』

そういう思いがまず脳裏を駆け巡ったものです。確かに、試験を申し込んだとき、真剣に退職か異動を考えていた。でも、今の時点ではそうじゃない。仕事も日常業務が滞りなく回るようになったし、受かりたくない・・・。これがそのときの正直な気持ち。


二次試験までに、上司は郵政局に内申書を送るそうです。日ごろの勤務態度だとかそのほかいろんなことが書かれているそうです。自分の内申書にはいったいどんなことが書かれているんだろうね。見てみたいなと思います。。。相性の悪い上司でも、内申書に悪いことを書く人はあまりいないと思います。(きぼうてきかんそく?)

あえて言うなら、郵政論文の提出とか、提案への参画、チャレンジ目標の達成度合い、日ごろの勤務へ向かう姿勢、営業努力。。。そういったものを書いて出すのではないかと思われます。数字なら、ごまかせないしね〜。でも、上司の胸先三寸で合格不合格が決まってしまうのだとしたら悲しいですね。


平成○年1月25日
中堅科試験二次面接が行われました

平成○年3月16日、局長より『中堅科試験最終合格』ということを聞いた。

それから、約4ヶ月ものすごく不安で情緒不安定だった。だって、自分が受かったことで、本当に受かりたいと思ってた人が落ちてしまったのかもしれない。そんなの、選抜試験なんだから当たり前。そういう人もいた。

これから自分が進んでいく道のその先が見えなくて、見当もつかなくて、不安で不安でどうしょうもなくて、でも、時は確実に過ぎていって、研修所に入所する日は刻々と近づいてくる。まわりも私が7月から『研修所に入る』ってことで動いてる。出発式(年度の終わりにやる集まり)では、『中堅科受かるなんてすごいじゃないか』って言われ、まるですごい人のように扱ってくれる。

自分も、自身が合格するまでは、この試験に受かる人は、すごい人たちばっかりだと、そう思っていた。(自分がこの訓練に行くことが決まった今はそうは思わないけれど。)

だから、過去に先輩がこの試験に受かって、訓練に入ったときには、すごいな〜って単純に思ったもんだったな。私の周りには、中堅科訓練に関する情報というものが、あまりにも乏しかったのだ。情報が乏しいというのは、不安なものである。聞きたいこと、知りたいことは、ほんの些細なことなのに、聞けない、聞くところがわからない。

不安がものすごく大きくて

4ヶ月も果たして無事に過ごせるのか

どんなことをするのか

見当もつかない。

特定局では、中堅科出てきましたなんて人はほとんどいない。たまたま、自分の新規採用のときの同期が過去にこの訓練を受けてたこともあり、いろいろ教えてもらったけれど。でも、それだけでは不安はおさまらなかった。

この年、訓練に入るということもあり、その前に夏休みを消化した。6月のはじめに夏休みをとり香港へ出かけたのだった。家に戻ってみると『至急開披』と書かれた封筒が届いていた。自局の局長からだった。あわてて、中身をあけ、自局に連絡。研修所からの指示書が届いていて至急とりに来るようにってことであった。

そう、事前課題と希望調書が届いていたのだ。びっくりした。何事かと思った。

そのころ、私は、1週間のうち、少なくとも1日は有給休暇でもって休んでいた。(月末とかは取れなかったけど。)局長が、研修中には休みが取れないからと、配慮してくれたものだった。でも、有給休暇今までほとんどとってこなかったから、あまりまくってて、とても消化などできなかったけれど。


そんなこんなで、時は確実に過ぎていきもう、入所まで数日になってきてしまいました。