振り返ってみると。


もう、すでに異動保障もきれてしまい、気がつくと『中堅科訓練』をおえてからかなりの年月がたってしまっている。

・・・・あの時、あの空間で、とんでもない時間を過ごしたな。密度濃すぎ。

今なら、いっておいてよかったと、素直に思える。いったことによる偏見とかも、相変わらずあるけれど、数年たった今は、やっと、私という一個人として、純粋に私の実力をみんなが見てくれているように思うから。


研修中は、いろんな課題を与えられて、いっぱい勉強しても、いつも落ちこぼれ。
劣等感にさいなまれたよ。ものすごく。

みんなが、よくできるのに、自分はいつも補習コース。自分で立候補したけど学級委員なんて、貧乏くじもいいとこ。
こんなことしてる暇ないのに。みんなの倍以上勉強しないと、私は覚えられないのだから。
なのに、時間は余りにも短くて。

ミニ試験の結果一覧表がいつも後ろの黒板に張り出されて。
・・・・いつも、下から数えたほうが早かったもの。

自分が自分を許せなかった。だって、こんな落ちこぼれのランクに甘んじるなんて。いつも一番でいないとってわけじゃないけれど、でも、そんなあからさまに落ちこぼれ扱いされることなんて、私の人生の中で初めてのことだったからね。

みんなどんな勉強の仕方してたんだろう?気になって仕方が無かった。
だって、みんな勉強してるそぶりあんまりないんだもの。

頭の中は、疑問でいっぱい。頭いい人の集団の中に、間違って入ってしまったっていうような疎外感。私ってば、ここに来るべき人間じゃなかったんだろうな。。。。。そういう思いでいっぱい。なのに、気持ちはいつも楽なほうへ楽なほうへ傾いていく。勉強しなきゃいけないのに。たくさんたくさん勉強しなきゃいけないのに。

期間中は、いつもそんな思いに悩まされていた。4ヶ月間は、とても長くて、そして短かった。いろんな試験がノルマとして課されて、最終的には、全てクリアできたことは、ラッキーだったけど。

研修後期には、なりふりかまわず勉強したよ。ほんとに。たっくさん。土日も無いようなとこだしね。研修中は。24時間が訓練だったから。起きる時間から、寝る時間まで決められていて、大人なのに門限あって、勤務時間なんて24時間なんだもの。四六時中監視、規律、中堅科訓練生としての自覚をもて。

そんなことばっかり言われて、ばからしぃ〜とか思いながら、いろんなことをやってきた。


『何事も経験。いつも基本に忠実にいろ。怠けないで。頑張ればできるよ。自分ができるって思わないと、誰が応援してくれるの?今の自分は、迷路にはまってるかもしれないけれど、迷路を必死で抜け出せば、開放感でいっぱいで、そしていろんなものが身につくでしょう。過去、いろんな目をしかめられるようなことをしていたとしても、今が素晴らしく、みんなの尊敬を集めるようなものであれば、過去は、経験として輝きだすんだよ。未来によって過去の評価は決まるんだ。』


ある本に載ってた言葉がとっても印象的だった。


あの研修に行ったこと、今はとてもいい思い出として自分の中にあるんだ。いろんな人と知り合えて、今の自分があるのだから。今、この職場にいるのも、研修を受けたおかげ。このサイトを運営してるのも研修に行ったことが大きい。この職場で出会えた人も、このサイトで出会えた人も。そして、元の特定局時代の方々も、遊びに行けば、いまでも笑顔で迎えてくれるし、行事があると声をかけてくれるの。

中堅科時代のことを載せたからこのHPのお客さまが飛躍的に増えたのも事実だし。いまさらだけど、やっと、行ってよかったって思えるようになってきたよ。
(2004.1.4)