中堅科訓練を終了してから思ったことなど

〜これからいろんな訓練を受ける方々、そして、終了後受け入れる局の方々へ
研修所は、ある種特殊な場所です。

研究科、企画科、中堅科とあるその訓練でも、詰め込みのハードさ時間外のゆとりのなさで言えば、中堅科が一番きついと思います。これは、実際に、研究科や企画科の人と話したり、同じ係になって打ち合わせとかをしたときに感じたことです。そして、所内での生活を送っていて感じたことです。まあ、異論はもちろんあるでしょう。それに、現場に戻ったときには、中堅科が一番楽なのでしょうけどね。(^_^;)

でもね、どんなに研修がつらくても、それを乗り越えられたのも、知り合えたメンバーのおかげだと思ってます。この研修で知り合うことのできたメンバーは、かけがえのないものです。たとえ何年たとうとも、ずっとあっていなくても、あのころの時間を共有していたことは、自分にとって大きな財産です。

そしてまた、ここで学んだことも多いのです。いろんな大会を開催し、主催者側の段取りを学べたり、プレゼンテーションの仕方、偉い人をお招きするときのこと、そのほかいろいろなマナー、ルールについてや、多くの人を前にして発表やスピーチをする時に、堂々と人を納得させるような言い方、話法を身につけられたこと、そしてもの考え方が変わったことは、大きなメリットでもあります。

確かに、具体的な形では何も現れていないかもしれません。だから、『中堅上がりは使えない』などといわれてしまうのかもしれませんね。(>_<)『仕事について』のページでも少し書きましたが、課内の職員さんたちが、私に対して『ろくに仕事も覚えてないくせにいっぱしの口をきく』とか『中堅あがりは使えない』とか、聞こえるように言っているのをよく耳にしたものです。そのころは、ほんとに事務室内にいるだけで、胃がきりきりし、吐きそうになり、夜も眠れませんでした。これは、本当に自分の耳に聞こえてきたことです。

『中堅あがりは使えない』・・・多分、どこの職場でも影で言われてることではないでしょうか?確かに自分自身も、自分が訓練にはいる前まで、そんなふうに思っていた部分もありました。

でも、ちょっとまって、今までやってたこととぜんぜん違うことをしてるんだから、最初は聞かなきゃわかんないし、失敗もするし段取りだって悪いんです。使えないって言われたって、こまる。。。というのが本音。

中堅4ヶ月の訓練中に何勉強してきたの??って嫌味たらたら言われることもしょっちゅうでしたよ。

研修を実際に自分が経験してみると、4ヶ月間の研修で人格が変わるとかそういうことはないのです。実務的なことはほとんどやらないし。ただ、建設的なものの見方とか、多角的な捉え方、などの視点が変化するのは事実です。また、4ヶ月間だてに文章いっぱい書かされているわけではなかったな〜と。

その人の本質は変わらない。でも、『中堅科受けてきました』っていう焼印みたいなものは、どこにいってもしばらくの間ついてまわる。期待度も今までとは大きく異なります。

実際、色眼鏡で見られますよ。っていうよりも、この訓練を受けたことのない人たちは、そういった目で見るのです。『中堅科修了生』ということでね。どんなポジションに置かれても、自分の気持ちの持ちようですけどね。

現場に戻ると管理者は、中堅科修了生と言うことで過剰な期待をかけます。逆に、他の人々は、研修上がりの使えないやつが入ってくるとしか見ていません。最初のうち、自分の本質は見てもらえないのです。悲しいことです。新人さんと一緒ではないのです。

あくまでも、選抜試験によって選抜され、訓練を受けてきた職員としてみます。繰り返します。新人さんと同列に扱ってはもらえません。だから、とても苦しいのです。

でも、そんなのは、その後の自分の行動によって、いかようにもなるものです。4ヶ月の過酷な訓練に耐えられたのだから、そんなのへでもない、そういって笑える人もいます。そうでない人もいます。いろんな人がいます。

『そうでない人』を弱いとは思いません。

自分も実際のとこ、そうなりかけていたから。多分、このサイトとか作ってなかったら、多分願い出て、他の課へうつしてもらっていたと思うし。今は、ずいぶん立ち直ったけれど。

中堅科自体が14期の訓練で廃止されてしまいます。このサイトが、この方々のちょっとした参考にしてもらえたのだとしたらとても光栄です。そして、4ヵ月後、受け入れ先となる局の方々へ、お願いですから、その人たちの本質を見てあげてくださいね。

あと、訓練生の皆さま、訓練中はものすごく大変です。でも、本当は、訓練終了後のほうが大変なのです。心しておいてください。

(2002.8.11)