それぞれの立場で


総務課に来て、もう何年目かなあ。たまにそんなことを考えます。

私は、総務課に来る前、特定局というところにいました。
そこから、中堅科訓練を経て、総務課に配属となったわけですけれど、こういう異動の仕方をしている人は、ごくわずか。ほんとに少ない。

私が特定局にいた年数は、そんなに、長い年月ではないけれど、それでも、両手で数えなきゃなぐらいの年数いたわけで、自分の仕事の仕方の基本は、ここでできたものだし。

特定局の仕事の仕方が、自分の仕事の仕方の基本となっている。それは今でも変わらない。だから、いろんな部分で、普通局のやり方に疑問を持つことも多い。

でもねえ、総務課に決まって、そして、もうすぐ○年たつからなのかな、たまに、元いた局とか、仲良い先輩(特定局)とかと話しすると、いろいろ部分で引っかかる。

何が引っかかるかってのは、まあ、いろんなことなのだけれど。数え上げればきりがないのだけれど。それでも、数点挙げるとすれば、、、、、

たとえば、あってはならないことですが、特定局で書留を普通郵便物の中に混入してしまうとかした場合、当然取り集め局の計画に電話かけるわけですけれど、普通局でそれを簡単に見つけられると思ってる。電話をして、簡単に言ってくる。それが、どんなことなのか、わかりますか?普通局に集まる郵便物がどれだけ大量なのか。ものすごい量ですよ。そのなかから、一本の書留を見つけ出すのがどんなに大変なことなのか。結束時間に間に合わすために、必死で区分している中から、それを探し出してくれということが、どんなことなのか。ほんとに解って言ってるのか非常に疑問。自分も特定局の窓にいたとき、これほど大変なことを頼んでいるとは思ってなかった。ものすごく反省すべき点です。

それから、他にもいろんなことがあるんだけど、特定局は、郵便・貯金・保険と全部の担務につくから、その感覚で普通局にも電話をかけてくることが多い。普通局は、課によって持ってる仕事、やってること違います。まあ、当然のことですが。切手の売りさばき所の関係とか、開設や廃止など諸々は、うちの局の場合は郵便課がおこないますが、日々の買受や手数料の支払い集計は総務課でおこないます。だから、売りさばき所の関係で教えてほしいといわれれば、うちの場合は、まず郵便課に電話を転送するんです。でもね、内容が手数料の関係だってことで、もう一度総務に転送されてくる。特定局の人は、内容言ったのにたらいまわしにしたと怒ってる。まあ、気持ちはわからないでもないけれど、、、、多分私も特定局にいたときは、間違いなく怒る対応だと思う。

こういったことは、普通局に来てみなければ、ぜんぜん実感できなかった。特定局にいたときに、当たり前のことと思っていたことが、ぜんぜん当たり前でなかった。いい意味でも、悪い意味でも。もちろん、特定局のここが良かったって部分、すっごく多いです。

でもね、いままで、当然と思ってたことが大きく覆されたのは、普通局で、そこで知り合った人々との会話によるもの。そして、普通局という今まで経験したことが無かった組織にいて感じたこと。

だから、良かったのかなって思う。一方からしか見えないこと多いよね。もう一方の立場に立ってみるとこんなにも違うんだと驚いたもの。

っていうのも、自分の考え方が『特定局的な考え方』から『中堅科生的な考え方』を経て、今は、『普通局的な考え方』『総務課的考え方』になってきているのかなって思うから。まあ、当然どの要素も自分の中から無くならずに、存在し続けているんですが。

なんていうのかなあ、うまく説明できないんだけど、○○的な考え方ってやっぱりあるでしょ?立場が違えば、見え方も違う。特定局の立場だったらどうなのか?普通局総務課の立場だったらどうなのか?計画サイドから見たときは?窓にいる人たちはどんなことを思うの?そういうことを考えてしまうのです。


・・・窓口の改修工事が済んで、お客さまフロアーに新しい机も搬入されました。窓口の人たちから、クレームがついたそうです。前のほうが使いやすかったと。気持ちはわかるぞ。私も、自分が窓にいたらそうおもってると思う。でも、今は、総務課の立場もわかるから。これは、自分とこで決めてやってるものでなく、上部機関からの指示でやることになっていることだから。

いろんな立場を経験できているということは、ある意味幸運なのかもしれない。でも、いろんな部分で、ジレンマを感じます。
2003.5.3

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