ARARA -16
FLOWER COMMUNICATION
 (C) Copyright FLOWER COMMUNICATION. All Rights Reserved.
どる
雲景のあららARARA
2010年4月1日 (木)
あららARARA 疎密の奥には・・・。



気にかかって仕方がない言葉がある。

月に一度、他流派の先生がたと自主運営の勉強会に参加している。
先月のことである。

花材は、雪柳一種。
花器は、壷。
挿法は、抛入れ。(投げ入れではない)

大和花道家元・下田尚利先生が、ご指導の間に「濃淡疎密」とおっしゃった。
「疎密」の前に「濃淡」をつけた四字熟語に、ハッとした。
あらら、まるで絵画的。

「疎密」の関係は、いけばなを学んでいる人なら知っている。
「強弱」でもない。「濃淡」なのだ。
花の色が、濃いとか薄いとかの問題ではない。

山水画を思い浮かべた。水墨技法であれば、墨しか使わない。
墨だけで画家は、平面に奥深い山水の情景を画いてしまう。

一種類の抛入れで、どこまで「濃淡疎密」を表現できるのだろうか。

生けている内に、求めていた何かの一つに遭遇したような気持ちになった。
受け止めきれたか、と問われれば、自信はないが、面白い。興味津々。

先達の深いお言葉に感謝して、雲景の未熟さを反省した。
まだまだ・・・だ。

あなたがです。
づく