ARARA -14
FLOWER COMMUNICATION
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雲景のあららARARA
2009年11月28日 (土)
あららARARA こども教室 肌ざわりと舌ざわり
本日のいけばな教室の花材は、綿(わた)の木・槍鶏頭・ベアグラスを取り合わせました。
教壇のまわりに子供たちを集めて、わたを少しずつ引き出しながら、糸をよって見せた。
「この糸で織られる布が、木綿です。 木綿は汗を吸いやすい性質がありますから、
みなさんの下着やTシャツはこの綿から作られているものが多いですね。
布団のなかにも綿がはいっています。
お蚕さんって知っていますか? 繭(まゆ)からつくる糸は絹の布になります・・・・・」
説明をしている間に、子供がヒソヒソと話をしています。
聴き取れないでいると、すまいるスクールのS先生から声がかかった。
「お豆腐の木綿と絹はどうなのかと話しています」
あらら、どうしましょう。木綿豆腐は綿の木からつくられて、絹豆腐が繭からできていると
思い込まれたら大変です。
お豆腐やさんは、夜明け前から仕事をしています。都会ではスーパーから買ってくる
家庭も多いです。豆腐づくりの現場を見た事がない子供たちにとっては、「木綿」とか「絹」
の言葉は、布の肌触りよりも、舌ざわりの違いのほうが身近なようです。
いけばなの綿の説明を聞きながら、思いもよらない豆腐に連想が飛ぶなんてなんと柔軟な
頭なのでしょう。嬉しくなってしまいました。
自分の頭で考えたり、疑問を持ったりする力が少しづつ付いてきたかな ?
こども達よ、わからないことは恥ずかしがらないで何でも訊きましょう。
本当は、大人だって解らないことが沢山あるのですよ。
あなたが花です。
撮影: 群馬大学 青木繁伸教授 部分転載
綿: いけばな教室では、乾燥素材を使用