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一松（ひとつまつ）　幾代（いくよ）か歴流（へぬる）
吹風（ふくかぜ）の
聲（おと）の清者（きよさは）　年深（としふかみ）かも

　　　　　　　　　　　　　第６巻　１０４２　　市原　王 （いちはらのおほきみ）

万葉集の花：　松　（まつ）
現代名：　　 　 松  （まつ）

山水にささやく

孤高にそびえる老松の姿には、威厳と風格があります。
根をはって津波に耐えた岩手県陸前高田市の一本松は、
ひとびとに希望と勇気をあたえてくれました。
人間もかくあれとメッセージを送ってくれたように思えてなりません。

つづく

花材：　苔松
花器：　双耳付鋳銅壷

この歌にであってから何年の歳月が流れたろうか。
清らかな聲を風に奏でられるように齢を重ねたいものです。