乗馬には、身体的効果と精神的効果があり、その相互作用の結果、活動性・発動性の向上につながる。身体的効果のみを追求しても「楽しみ」「安心感」などの心理要素が加わらなければ実際の活動には波及しない。

 趣向的要素を多分に含んでいるとして、乗馬が限定された人達の間でのみ行われてきたり、健常者や身体的に問題の少ない方々向けに行われ、乗馬の持つ性質、特性の調査が遅れていた。

 必要最小限の介助・支援に留め騎乗者(障害者)の持っている能力を引き出す工夫は、今後も見直されなければならないが、障害や疾病、比較的高齢であるために機能回復や予防に消極的であっても、乗馬が身近な身体機能回復や筋力獲得の手段として取り入れられるべきである。

 専門性の高い人材育成を図りながら、個別の騎乗スタイルを知的障がいを有する方々に提供し、騎乗中の表情や身体の変化と生活全般の状況から観察されるものが、これまで一般的に言われてきた治療的・療育的な結果に繋がるものか、または近づくものかを検証し、そして広義にそれらを情報として発信するために、療法的目的をたせた継続的な乗馬・騎乗機会の提供を試みた。

 その結果、一般的に広く認知されている健康維持増進としての療法の確立に向けては、関係する医学的なデータの集積ができず、今後に課題を残す結果としながらも利用者と支援されているスタッフのご協力により数多くの資料を初めとする客観的資料と騎乗前後の所感を収集することができ、知的障いを有する方々向けの乗馬提供下での目的ある時間の獲得」や「バランスと筋力の良化による乗馬技量の向上」など、外部からの刺激に対し何らかの印象を感じ取る『感性』や総合的基礎体力のレベルアップなどについては、一定の結果を導きだせると考える。これにより、障害のためや比較的高齢であるために活動が制限されていたりした方々に対し、乗馬を通して自らが主役となる時間を周囲の人たちと共有する喜びや基本姿勢への改善といったものが、他動的な行為で取り込めることになると考える。

障がい者乗馬について2

The challended also rides on the horse.

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2003/09

石巻市かもめ学園