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< キャッシュフロー計算書 (C/F) −その1− >
一般的に、「決算書を用意して下さい。」といわれた場合、
ある時点(決算日)の財政状態(元手)を表す「貸借対照表(B/S)」と
一定期間(事業年度)の損益(成果)を表す「損益計算書(P/L)」を
用意することと思います。
会計処理では、商品を売買した時にその支払があったかとどうかといったお金の動きに関係なく、
収益・費用は認識(取引発生時に認識計上する方法で「発生主義」といいます。)され、
損益計算書に計上されることになります。
そのために、売買代金等の受取日・支払日の影響で、利益があがっているのにお金がない、損失計上なのにお金が余っているという、損益とお金の増減のタイミングが違う状態が生じます。
また、借入金の入金・返済の元金部分は、お金の増減には影響しますが、
損益取引でないため、損益計算書上には表現されていません。
そこで、お金の流れ(キャッシュとフロー)に注目し、数年前から「貸借対照表」と「損益計算書」の
両方から数字を調整して作成される「キャッシュフロー計算書」が制度化され、第3の決算書として注目されてきています。
基本的に、キャッシュフロー計算書は、営業活動・投資活動・財務活動に3区分し作成されています。
このキャッシュフロー計算書により、どのような活動によってお金が増減したかを判断し、
経営計画・対策を立てるために利用することとなります。
<次号に続く>