10月になり、夏の暑さも和らぎ、秋らしい季節になってきました。
秋と言えば、読書の秋ではありませんが、ふとしたきっかけで読み始めた本があります。
専門書ではなく、SF小説で田中芳樹著の「銀河英雄伝説」という本で、
内容は銀河系を舞台にしたスペースオペラとよく解説されています。
なぜこの本を話題にするのかといえば、
この本の中の文章で「戦略」と「戦術」に関する内容があり、SF小説の文章ではありますが、
なかなかわかりやすく書かれています。
文章では、山登りにたとえられております。
( 徳間書店刊 田中芳樹著 「銀河英雄伝説」より )
政治 : 登るべき山をさだめる
戦略 : どのようなルートを使って登るかをさだめ、準備をする
戦術 : あたえられたルートを効率よく登る
これを「会社経営」という視点で読み直しても通用すると考えます。
「登るべき山」つまり
会社の目標(経営理念)を定めるのが経営者(=社長)。
進むべきルート(=経営方針・経営計画)をさだめ、準備するのが戦略。
そして、その経営方針・経営計画に沿って目的を達成するために効率よく進めるのが戦術。
司令官たる経営者は、
目標(経営理念)をたて、
戦略(経営方針・経営計画)を中心となって策定する。
その戦略を基に各部署(社員)が戦術を推し進めることにより、
初めて目標に達するものと考えます。
また、戦略(=経営方針・経営計画)がどのような目的(=経営理念)を基に策定されたかを、
各部署が理解していなければ間違った戦術を取り失敗することにもなると思います。
自社の社員の方は、自社の「経営理念」を知っていますでしょうか?
いま一度、自社の「経営理念」及び「経営方針・経営計画」を再確認するのはどうでしょうか。
ちなみに、当事務所の「経営理念」は、
です。
(近々、別な表現に代えたいとは思っておりますが・・・・)
最後に、先日聞いた講演で講師の方が、
「私の世代の松下電器の社員は経営理念を各人が覚えていて言える。」と話しておりました。
なぜ覚えているかというと名前は忘れてしまいましたが、ある重役が全社員の前で話すときは、
いつも同じ内容で自社の経営理念についてのみ話していたと言うことです。
他の重役はその都度話題を変えて話していたそうですが、
最終的に社員はこの重役の話した会社理念が一番記憶に残って覚えてしまったそうです。
(いわゆるサブリミナル効果でしょうか・・・)