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−牛膓康則税理士事務所−
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届出に関する税務情報
届出に関する税務情報
< 開業時の青色申告の承認申請(法人編) −青色申告制度− >
 インターネットで青色申告を検索すると、個人事業(所得税)の青色申告については多くの事項が検出されてきますが、しかし、法人については、青色申告があたりまえというのが前提かどうかは知らないが、承認申請書の提出期限などが述べられているものが多いような気がいたします。
               (「検索方法が悪いんだよ!」と言われてしまえば、それまでなのだが・・・)

 会計事務所勤務時代から、新規設立開業法人の方が、決算日が到来してから「決算と申告をお願いします!」と、いらっしゃる事が多かったのですが、その時点において、青色申告の承認申請手続きをしている会社は、ほとんどなかったような気がします。
そのため、設立第1期事業年度の申告において、青色申告法人の特典である「欠損金の繰越控除」の適用ができないケースが多いために、いろいろ苦労させられた経験があります。

 そこでここで述べたいことは、これから会社の設立、新規開業をはじめようとする方々に、「会社を設立した時には、設立第1期について青色申告の承認申請を期限内に提出してくださいね!」ということなのです。

  <参考>設立事業年度の青色申告の承認申請書の提出期限
         設立の日以後3ヶ月以内と設立第1期事業年度終了の日とのうちいずれか早い日


 設立第1期においては、収入よりも経費が多く、多額の損失計上となることが多いと思います。
簡単に言えば、その損失について、翌期以降の利益から控除する事ができる「欠損金の繰越控除」の規定は、青色申告法人の特典となっています。
(注:実際の繰越欠損金額は、法人税法の規定により計算した金額となりますので、「損失金額=繰越欠損金額」とはなりません。また、収入・経費については、厳密には、益金・損金という用語を使い金額も違ってくるのですが、ここでは、簡単に収入・経費と表現しています。)

 つまり、設立第1期において、損失計上が見込まれる場合には、青色申告法人かそうでないか(白色申告法人)では、翌期以降の税額に大きく影響する場合があるということです。


−例− (税率は、単純に40%としています。)
      注:分かりやすくするため、単純に計算してありますので、ご了承ください。
  
  設立第1期 欠損金額 400
     第2期 欠損金額 100
     第3期 利益     10
     第4期 利益    200
     第5期 利益    300
  
 上記例では、設立第1期から青色申告の場合には、第5期から法人税額が発生してきますが、設立期から青色申告法人でなかった場合には、利益の発生した第3期から法人税が発生します。
また、第2期から青色申告法人となった場合には、第2期、第3期分の損失を繰り越すことができますが、設立第1期から青色申告をしている場合に比べ累計法人税額は大きくなります。
設立第1期の損失が大きければ大きいほど、累計法人税額の差が大きくなります。

会社設立登記をしたら、
    3ヶ月以内に「青色申告の承認申請書」を、提出することをお忘れなく!


 ただし、青色申告にはいろいろな特典がありますが、その代わり「帳簿書類の備え付け・記録・保存」などの義務も生じてきますので、お忘れなく!

 

                                           このページの最初に戻る!
第2期から青色申告法人
繰越欠損金 課税標準 法人税額等
第1期 切り捨て
第2期 100
第3期 90
第4期 110 44
第5期 300 120
164
白色申告法人
繰越欠損金 課税標準 法人税額等
第1期 切り捨て
第2期 切り捨て
第3期 10
第4期 200 80
第5期 300 120
204
青色申告法人
繰越欠損金 課税標準 法人税額等
第1期 400
第2期 500
第3期 490
第4期 290
第5期 10