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< 「振り込め詐欺」の損失と雑損控除 >
振り込め詐欺も日増しに手口が巧妙になり、被害のニュースが絶えません。
たまに、「振り込め詐欺による損害は、雑損控除の対象となりますか?」と尋ねられることがありますが、
残念ながら、詐欺による損失は、雑損控除の対象となりません。
所得税法上、雑損控除の対象となる損失は、「災害、盗難または横領による損失」に限定されています。
税法は、被害者の意志に関係なく被る損失を対象としています。
詐欺による損失は、だまされたとしてもお金を支払うという被害者の意志が反映されているとみなされるため、雑損控除の対象とする「意志に関係がない損失」とならないことになります。
また、詐欺と同様に、脅迫による損失なども雑損控除の対象とはなりません。
「人を見たら、泥棒と思え!身内からの電話にも疑って注意!」という世の中にはなって欲しくありませんが・・・
− 平成17年1月 −
以前は「オレオレ詐欺」という名称でしたが、2004年12月に「振り込め詐欺」に警察庁等が名称変更したことにより、文章を一部修正しています。