( 写 真 と 解 説 )
INDEX
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写真−1 |
写真−2 |
葉の先端が枯れています( ▼ 印 )。加里(K)欠乏です。 また、 新しく出た新芽の部分の緑色は何となく黄色味を帯びています。これはCa欠乏です(▼ 印)。 | 葉の先端が少し黄化しています。これはKが欠乏した場合に起こる症状です。そして葉の先端部は本来真っ直ぐの筈なのに少し上方に曲がっています。Bの欠乏による症状です。 |
写真−3 |
写真−4 |
Ca欠乏( ▼ 印 )が顕著に見えます。処が良く見て下さい、右上の株の葉に異状が少し認められます。
黄色というよりは少し白味がかった色が斑点( ▼ 印 )のようになっています。
(写真−12・13を参照) これをそのまま放置していました。すると・・・・・・ |
更に白味は酷くなってきて・・・・・ |
写真−5 |
写真−6 |
ついには、このように完全に緑色が無くなりました。この原因はCu欠乏が主因ですが、
それだけでなく他の微量要素が不足してきますとこのような症状になります。 農場主は全て引き抜いて廃棄する予定でしたが、これに有機酸微量要素の追肥灌水を試みる事にしました。 すると2週間後から次第に回復し始め、最終的には草丈約1Mで出荷をしたとの連絡がありました。 |
葉の先端は少し黄化しています。また葉脈間には黄色の斑点が入り、一見しますとバイラスにかかった様に見えます。葉の先端はK欠、バイラス症状はZnの欠乏です。 |
写真−7 |
写真−8 |
葉の先端のK欠乏がはっきり見えます。 |
B欠乏です。 B欠乏のまま放置しておくとこのように葉がねじれてしまいます。 |
写真−9 |
写真−10 |
この葉はバイラス症状になっていますが、写真−Eと同じZnの欠乏です。
このような症状はゆりが蕾をもち始めると、次第に症状がよりはっきりと出てきます。 Znという金属は成長ホルモンの形成に関与する重要な金属です。成長点は優先的にZnを要求しますから、 蕾が着けば圃場にZnが無い分、葉などから奪い取ろうとする訳です。 また、葉にもZnが不足してきたら、成長点は必然的に細く、且つ小さくなってしまう訳です。 |
中央の株の葉はK欠乏がはっきり見えています。更に左下の株を良く見ると先端に少し変わった葉を見ることが出来ます( ▼ 印 )。 この症状は初期症状ですが、何が欠乏しているのかと言うと、その判断の材料になるのが右端に見える葉( ▼ 印 )です。この葉の先端は黄化しています、それに加えて先端が鉤注−@のように上に曲がっているのが分かります。 これはBの欠乏です。つまり、この圃場は全体的にBが欠乏している圃場なのです。
注−@ 鉤(かぎ)・・・・物を引っ掛けたりする、先の曲がった |
写真−11 |
写真−12 |
葉の先端が黄化から白味を帯びた色に変わってきています。これはK欠乏が酷くなっただけでなくMnも欠乏して、 この白化をより酷くしています。KとMnの複合的な欠乏です。 | 石灰欠乏(▲印)が酷いです。葉の先端に鉤状(▲印)のものが見えます。B欠乏です。 |
写真−13 |
写真−14 |
この写真も石灰欠乏です。石灰欠乏は下葉に比べ、生長点付近の方に強く出ます。Caの特性として、植物体内での移動は遅く、一端固定されたものは動きにくい。 | ▲印は石灰欠乏です。これは通路に生えた雑草を写真に撮りました。 この雑草を何となく見てはいけません。放置した畑を耕して作物を植える場合、この圃場はどのような土壌養分の畑なのか? 予想をする一定の指針になります。同じように、土作りをして定植までに時間があります。その間でも雑草は生えて来ます。 その時の雑草の表情がその畑の養分状態を表していると言う事です。 |