「3つの感謝!!」



 目が見えなくなって、みえてくるというか感じるものがたくさんあります。
 何度か行っているレストランで、少し距離をおいて、どんな風に対応しようかな? とか、こんな風にしてみようかな? とか、いろいろ考えてもらえるお店があります。
 こうして欲しい!って、言わなくても不便さを感じていませんから、何を言うわけでもありません。
 そんな風に思って行動していただけるだけで、うれしくて感謝の気持ちでいっぱいです。
 なんだか視線は、ぼくに注がれっぱなしって感じ!

 「講演に行くんでしょう?」とたずねられて、「そうです」と答えたら、二の腕をギューっと握って歩き出す。
 そのあとの、ぼくの言葉なんかほとんど聞いてもらえない。
 周りの人たちに、私は手引きをして困った人を助けていますよ そんな風に感じてしまう
 違ったら、ごめんなさい(礼)
 視線は周りの人に向いてるって感じ!

   ラーメン屋さんに行ったときのことです。
 お店はちょうど食時どきだったので、店内はけっこう混んでいました。
 白杖とサングラスのぼくを見つけて、「テーブルまで案内します」
「水はテーブルの奥のほうに置いておきますね」
「なんになさいますか? 今からメニューを読み上げますね」
「ギョーザは右手の前に置きますね」
 忙しい時間帯にもかかわらず、うれしい気配りを自然にしていただきました。
 帰る際に、「視覚障害者に慣れてますね」と訊ねたら、「そうですかぁーー?」とサラーッと流されました。
 その方は、視覚障害者だけでなく、どんな障害をもたれている方がこられても、ごく自然にその人のことを考えて、行動できる人なんだなぁーーって、思いました。
 毎日いろんなところで助けてもらっていて、感謝の気持ちでいっぱいなんだけど、そのことをしっかりと声に出していきたいと思いました。



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