「当たり前? その2」



 電車が遅れていたせいか、雨が降っていたせいか、ホームにいつもより多くの人が集まっていました。
 入り口のそばにいたぼくのすぐ横をサァーっと風が通り抜けたように、、後ろのほうにいた人が乗り込んじゃいました。
 なんかいやだなぁと思いながら、電車に乗り込んで座ることができました。
 どんどん人が乗り込んできて、立っている人も多くなってきたときに、大きな声で「年寄りなんだから、座らせてやぁ」って、じたんだ踏んで騒いでいる人がいました。
2〜3度聞こえたように思えたのですが、目の前の人たちは何を言っているのやら、、よく聞き取れない感じだったのか、呆然としてました。
 少し離れたところにいた人が、見かねて席を譲りました。
 年寄りだから、席を譲ってもらうのが当たり前と思っているのだろうか?
 障害者だから、助けてもらって当たり前なんだろうか?
 当たり前だと思っているんだったら、大きな間違いだと思うんだけど・・・
 助けられたり、助けたり!
 大きな声で叫んでいたし、じだんだ踏むくらい足は弱っていなかったと思う。
 絶対できないことは助けてもらう。
 でも、できることは自分でやる。
 弱者を武器にしているみたいで、ものすごくいやぁーな電車に乗っちゃったなぁって、感じでした。
 ぼくも眼が見えないことで、当たり前と思って、いろんなことをしないようにしようと思ったし、周りの視線や空気が感じれるようにしたいと思いました。
 やっぱ、雨の日はなんかブルーですね。


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