○診察は待合室○



 体の調子が悪くて、病院に行きました。
 初めての病院で、中はどんなふうになっているのか? まったくわかりませんが、タクシーの運転手さんが、「まっすぐ行くと1段あって入り口だよ」と、真ん前に止めてもらえました。
 一つ自動ドアを入って、少ししたらもう一つ自動ドアがありました。
 看護婦さんの声が聞こえないかと、キョロキョロしてたら、「受付はあちらですよ」と、やさしい声が聞こえてきました。
 受付をすますと、先ほどの声が、「こちらに椅子がありますよ」と、何気なく誘導してもらいました。
 二つ目の自動ドアのところに、靴を履き替えるらしく先ほどの声の主が、スリッパを持ってきてもらい、「右の1番下に入れて起きますね」と、靴を持っていってもらいました。
 そのしぐさはごく自然な何気ないものでした。
 うれしくて、頭の痛いのも忘れそうな気がしました。
 1時間くらいして、看護婦さんに誘導してもらい診察室やレントゲン室に行くときは、手を引っ張ったり、後ろから押されたり・・・
 なんでこんなに違うんだろうか・・・?  診察が終わるまでに、先ほどのやさしい声の主と目の見え方とかいろいろ話しをしていました。
 ぼくの診察が終わり、「お先です」と言って、出口のほうに向かっていくと「ほかに病気をしたらダメよぉーー!」と、背中に大きなやさしい声。
 頭が痛いのは治っていないけど、医療に従事している人、していない人。
 意識の違いなのか、なんなのか?
 待合室で心があったまったのは確かです。


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