新型コロナウイルスの感染がなかなか止まりません

 皆さん、お元気でしょうか。緊急事態宣言も解除される前に、延期となりコロナ禍で茶話会は、残念ですが中止になりました。

 体験発表会

 令和3年7月17日に行いました。体験発表会の様子をお知らせいたします。今回は会員11名と苫小牧市役所の保健師さん2名を交え 13名でおこないました。
 ソーシャルデスタンスを確保するため、長机6個を輪に並べて参加者同士の距離を保つ配置にしてかつ、換気を行い手指の消毒をして、 お話しする時は、マスクを掛けたままで行い、時間も1時間一寸でお開きにしました。      

体験発表会の始まる前、思い思いにお話しをする皆さん


発表内容
Aさんは、当日体調が優れなく欠席しましたので、準備した発表原稿を参加者に配布した上で、事務局で代読しました。発表原稿を掲載 いたします。

「パーキンソン病に罹って」
                    Aさん          令和3年6月

 令和の初めに、右側の足が揺れ冷たい等の症状で、体調不良に気づいた。妹にも「何かおかしいので、病院で診てもらう様に」と言われ て、2019年3月22日に、王子総合病院を受診しました。入り口の看護師さんの問診で、神経内科に行くように言われて診察で、医師 は私の歩き方を診てすぐに、パーキンソン病と言いました。その後自宅で痙攣を起こして、救急車で運ばれ色々な検査をした結果パーキン ソン病と確定しました。
 令和2年9月に特定疾患受給者証を貰いました。
 王子総合病院へは、夫の運転する車で毎月通院しています。

 治療薬は
    ドバコール    朝・昼・晩 三回/日 服用          
    ランドッセン   夜1回服用                  
    ニュープロパッチ 2020年2月21日より 貼り薬 痙攣防止剤 

 王子総合病院の先生は、札幌から通っている先生で、次々替わり現在は三人目ですが、治療薬は変わっていません。現在は良くなった り、悪くなったりと体調が安定しない状況で、下半身が重だるくなり、腰も痛い、頭も痛い状態で、身体の内側から揺れている感じがしま す。これは体調が悪い時のサインです。言葉がスルスルと出てこない事もあります。歩くことは出来ますがゆっくりです。30分くらいは 歩けます。天気の良い日は歩いています。集中して物事を考える事が苦手になりました。家事などのストレスが原因で、夕方になると胃も 変になり、夕ご飯を食べると胃が痛くなリます。
 漢方の六君子湯を飲んでいます。多少は効いている気がします。現在は週1回デイサービスで「カラダラボ美園」に通っています。お友 達も出来て楽しくやっています。カラオケで歌ったり、体操をしたり家に帰ってからも、ラボから貰ったパーキンソン用の体操の、プリン トを見ながら身体を動かしています。主人は元気で色々と世話をしてくれていますが、でも高齢なので倒れたたどうしようと、心配してい ます。
                                                      完

 その後参加者の皆さんから、自分の体験について色々なお話しがありました。その中からBさんとCさ んの、お話を掲載いたします。


Bさんのお話
 Bさんは、パーキンソン病で介護をされているご主人と一緒に参加してお話ししてくださいました。現在王子総合病院で、通院治療を受 けています。療養施設、「しらかば」でデイサービスも受けています。
 昨年から、胃瘻を通して小腸までカテーテルを入れて、体外の注入器から直接小腸に治療薬を、症状に合わせて注入する装置「デュード ーパ」を使用していると発表が有り、実物を見せていただきました。この装置はまだ少なくて苫小牧では、2人しか使用して無く、全国で も千人くらいしか、使われてないとのことでした。体調に合わせて薬の量を増減出来るところが、良いとのことでした。ちなみに装置はレ ンタルとのことです。


Cさんのお話
 体験発表会で聞いただけでは、よく解らない所がありましたので、事務局で後日改めて内容を確認してまとめた物を掲載いたします。

「パーキンソン病の夫の介護体験」
                  Cさん  家族会員
                  夫    患者会員 (1948年生まれ)
2012年
夫が定年退職後、第2の職場(白老にある工場)で、働いていた頃に、右の手・足の痺れの症状が出て、夫が一人で苫小牧脳神経外科を受 診しました。医師からパーキンソン病と言われ、治療が始まりました。私は、夫から病名を聞いてびっくりしましたが、でも症状が酷くな かったので、のんびり構えていました。
2013年
 夫は通勤に自家用車を使用していましたので、薬の関係も有り交通事故が心配で、仕事を辞めるよう、お願いしてやめて貰いました。夫 の弟さんの紹介で、東京の病院に2週間入院しました。その時に難病患者受給者証を貰いました。
2015年
パーキンソン症状が出て、症状も進み、受診の度に私が付き添う様になりました。でも本人は犬の散歩などもしていました。
その時の治療薬は
   マドパー     朝/昼/夕  各1錠  震え・こわばりの改善
   エンタカポン   パーキンソン症状の改善
   ニュープロパッチ (貼り薬)
   ノウリアスト錠  パーキンソン治療薬
2017年
 家の中で転倒して、その時に首を痛めて、首が俯きになったままになりました。その後日常生活の全てに、介護が必要になりました。例 えば、着替え・洗面・トイレなどの介助が必要になりました。食事は自分で出来ましたが、飲み物にはストローが必要になりました。
2019年
パーキンソン症状が進行し、新たに認知症の症状も出始め、徘徊・記憶障害(デイケアサービスでお風呂に入っていても、入っていないと 言ったり、自分の物をどこかにしまい込んで、場所を忘れてしまい探すのが大変な事になったり等)
2018年
 苫小牧脳神経外科の先生から、「私では治療が難しい状態になった」との理由で、札幌パーキンソンMS神経内科クリニックに、転院を すすめられて、2019年1月から2月に、札幌パーキンソンMS神経内科クリニックを受診・通院しました。2019年3月から5月ま で、系列の北佑会病院神経内科に検査入院して、治療薬の適合を調べました。その後毎月、札幌パーキンソンMS神経内科クリニックに、 通院していました。その時の送迎は、息子がやってくれていましたが、息子の仕事のスケジュールと、医師のスケジュールの調整が大変で した。
 札幌パーキンソンMS神経内科クリニックの担当医師が、転勤になるので、この機会に通院が、大変な札幌から、苫小牧の病院への転院 を希望した結果、2021年7月より苫小牧市立病院へ転院しました。
 最近は症状が強くなり介護が大変になってきています。現在は、春日町「レッツ・ジム」に、毎週月・金曜午前中(9時から11時)に 行ってリハビリをしています。火・木曜日は8:20から15:30まで王子ライフケアのデイケアサービスに通い、リハビリを受けてい ます。月・水・金曜日は15:30から訪問看護師が来て排便介助をしてくれています。
 また、毎月一回2泊3日か3泊4日で緑樹園の、ショートステイを利用しています。私の健康維持のため、ショートステイの日数を増や す事を考えていて将来的には介護施設に御願いしなくてはならないと考えています。
 現在の治療薬は
   マドパー配合錠       朝/昼/夕             
   エンタカポン錠       朝/昼/夕/ 15時        
   ノウリアスト錠       朝                 
   ドネペジル塩酸塩OD錠   朝                 
   メマリーOD錠       朝                 
   クエチアビン錠       夕                 
   酸化マグネシューム錠    朝/昼/夕             
   アミテイーザカブセル    朝                 
   ニュープロパッチ                        
   トラゾドン塩酸塩錠     不眠時               
その他に肌のケア等の薬を使用しています。
朝は15錠・昼4錠・夕9錠の薬を飲んでおります。
今一番困っていることは、認知症の症状が酷くなっている事です。レビー小体型認知症で、妄想が出てきています。例えば、退職している のに「会社から呼び出しがあったから、出社しなくては」と出掛けようとしたりします。又俳諧しようとして玄関に行くと、チャイムがピ ンポーンと鳴るので、私が行ってなだめる事になります、そんなことで気が休まりません。すくみ足(前に出ようとするのだが、身体が前 屈みのせいか足の裏が、床にペタッと付いたようになり、動けなくなる)の症状も時々あります。私も10年位、ヘルパーとして介護に携 わった経験がありますが、家族としての経験は初めてなので、同じ介護でもヘルパーとして働くことと家族として介護する事では、雲泥の 差があるとしみじみ感じる毎日です。
                                                   完

会長の私記
 今回の、体験発表には仕事の都合により参加できなかった会長から「私記」が届いておりますのでご紹介いたします。
 私は、難病と診断を受けてから、33年になります。最近は、加齢と共に幾つかの疾患もあって、薬を何種類も飲んでいます。時々、減 らしたくなります。
 今までに、会員の皆様の体験発表を聞く度に、それぞれの病気と闘っている様子や、家族の介護生活などで、大変にご苦労されている状 況を感じる事が出来ます。
 私は、ハスカップの会会員の皆さんと、例会による交流で、情報交流が出来、励みとなっております。皆さん、病と上手に向き合い、ス トレスなども、できるだけ溜めない様にして過ごしましょう。                    

 苫小牧保健所からのお知らせ

       苫小牧保健所健康推進課
                           指導主任保健師
 苫小牧難病患者・家族友の会の皆様、いかがお過ごしでしょうか。新型コロナウイルスの感染が国内で確認されてから、1年半以上の 月日がたち、先日やっと第5波が落ち着いてきました。その間、新しい生活様式が国から提案され、旅行や外食を控え、人と会うこと に、気を遣わなければならない日々が続き、感染の不安の中で過ごさざるを得ない、ストレスはいかほどであったかと思います。その様 な中でも、地域の流行状況に応じて、感染予防に留意しながら会の開催を継続し、場を守ってこられた会の皆様のご尽力に敬意を表しま す。
 さて今回は今一度、感染予防の基本についておさらいし、冬に備えて行きたいと思います。このウイルスは、主に接触(ウイルスが付 いた手で口や目などを触る)や飛沫(会話や咳・くしゃみ等でのしぶき)で感染します。そのため、「手洗い」・「マスク」・「人との 距離」・「換気」が大切です。手洗いが難しい場合は消毒用アルコールの使用もウイルスには有効です。マスクの着用は、おしゃべりや 咳などによる飛沫の拡散を防いでくれ、自分も相手も感染から守ることに役立ちます。素材は不織布が望ましいです。マスクの着用の仕 方は、鼻と口の両方を確実に覆う事と、鼻とマスクの間に隙間が無いように、覆う事が大事なポイントです。人との距離については、2 メートル以上が目安です。特にお食事の際は真正面に座らず、斜めに座ることや、黙食などが推奨されています。そして換気です。密閉 された空間での感染拡大も報告されています。会合などの場合は、30分に1回以上、数分程度窓を開けること、なるべく2カ所の窓を 開け、空気の流れを作ることなどが、勧められています。以上簡単に予防方法のおさらいでしたが、これらの対策は、インフルエンザや 他の感染症にも、とても有効です。この他にも、主治医との相談の上でのワクチン接種や、症状がある時は無理せず仕事や予定をお休み して、受診することも重要です。
   対応に迷った際は、北海道新型コロナウイルス感染症相談センター
                    ☎ 0120-501-507(24時間対応)の活用ください。

 最後に、こういった時は、心を平穏に保つ事もとても大切です。不安だなと感じる情報からは少し距離を置き、心が安らぐ時間を作り ましょう。保健所も、皆様と一緒に頑張って行きたいと思います。それでは皆様、寒くなりますがお身体ご自愛ください。          

 事務局からのお知らせ

 皆様へのお願い(イオン黄色いレシートキャンペーンについて)毎月11日に、イオン苫小牧店で買い物をすると、黄色いレシートが発 行されます。そのレシートを店内に設置された「苫牧難病患者・家族友の会」のポストに入れていただくと、買い物の金額の1%が、苫小 牧難病患者・家族友の会に贈呈される、仕組みになっております。それは当会の貴重な、外部からの財源になっていますので、イオンでの 買い物の際には、ご協力いただけますよう、宜しくお願いいたします。皆様のお友達にもご協力をお勧め下さい。               

 会員の動き

      退会    患者会員 1名
                               永い間ご協力ありがとうございました。
(会員総数 51名  患者会員 32名 家族会員 13名 賛助会員 6名)

 編集後記

 朝晩めっきり寒くなりました。家庭菜園のトマトが終わり、キューリも種にする為に残した1本だけが、巨大になって、黄色く枯れた葉 と茎の間に、ゴロリと横たわっています。
 家の中ではストーブが恋しい季節になりました。新型コロナウイルス感染は、第5波が収束に向かっているようですが、これから寒さに 向かう季節、インフルエンザも虎視眈々と狙っている様です。そんな中で暮らしている会員の皆様、如何お過ごしでしょうか。風邪など引 いていませんか、無理をしないで、美味しい物を食べて、のんびりと過ごしましょう。
 さて、今号では体験発表会特集として、Aさんの「パーキンソン病に罹って」と、会場でお話しされた、B夫妻のお話、及びCさんのお 話を後日まとめた「パーキンソン病の夫の介護」を掲載いたしました。いずれの体験も、実際に経験した方の、お話しで真に迫る物があり ました。私も実際に体験した、妻を介護した頃の事を思い出し、久しぶりに複雑な気持になりました。
 次回の例会は医療講演会です。新型コロナ感染対策について、苫小牧市と苫小牧保健所に御願いしていますので、対策の最前線で活動し ている保健師のお話が、聞けると思いますので、ご参加ください。
                                                    事務局
                                     

会報は、個人情報保護のために写真にはぼかしを入れ、名前は単純にアルファベットにしています。

LastUpdate:2022-5-31 H.O Allrightreserver.