9.すり抜けて訪問販売

私は訪問販売や電話などのセールスが大嫌いです。
私でなくとも、こちらの都合はお構いなしのセールスを、
「いつでもOK！」と言える人は、まずいないでしょう。
しかし分譲でも、賃貸でも、戸建てでも、マンションでも、
また、個人宅だけでなく会社だって、
訪問販売の洗礼からは逃れられないこの世の中。
彼らにとって、新しい「カモ葱」が集う新築マンションは、
大変美味しい仕事場に違いありません。
内覧会での悪名高い新聞の勧誘から始まり、
鍵引渡しが済めば、もう彼らの天下です。
都合の良い事に、引越しや関連業者の出入りが激しい為、
オートロックは解除、裏口も開けっ放しという事が多いし、
ドサクサに紛れて容易に侵入可能なのです。

我が家も引越し準備中から何度も攻撃を訪問を受けました。
まずは定番の新聞勧誘人。
うちは新聞を変更する気はなかったので、
他社の（しつこい）勧誘人には、とっととお帰り願いました。
偶然にも内覧会の帰り際、ただひとり声をかけて来たのが、
（本編「26．息切れの指摘事項」）続ける予定の新聞だったので、
例の貰っても困る引越し用ハガキ付きで契約完了。
いっそ「こんなハガキいらない」と言いたかったのですが、
向こうはもっといらないだろうし、黙って貰っておきました。

オプション系の勧誘も多かったです。
出入りの業者なのか、飛び込みなのかは定かでありませんが、
オートロックの前ではなく、ドアの前のチャイムを鳴らして、
直接熱いアタックをかけて来ます。
この場合、もちろんドアを開けてはいけません。
インターホン越しに「もうオプションで済ましてます」と弾幕を張り、
やり過ごすのが一番です。
（本当にオプションでやっていようがなかろうが関係なし！）

しかしある夜、「浴室乾燥機の使用方法を説明に…」と来たのを、
私は何故か招き入れてしまいました。
「うちはしっかり使いこなしてもーん！受けて立つぞ！」
変な自信を持って身構える私ではありましたが、
その担当者（？）は一通り説明とアドバイスをすますと、
あっさり帰ってしまい、ちょっと拍子抜けです。
本物（？）だったのかなぁ？
と、そこに新たなる挑戦者がやって来たではないですか！
風呂場の防カビ処理、とか言っています。
もしかして、さっきの人は斥候？それとも単なる偶然なのか？
真偽は不明だけど、今度こそ訪問販売系に間違いないです。
当然“オプションでやった作戦”で断ろうとした、その時、
水周りにうるさい男・G3君が登場しました。
「浴槽のエプロン内部のカビが心配やったんや！」

そこは私の専門外です。下手に口出しする事も出来ず、
あれよあれよという間に話がまとまってしまい、
３人の作業員が機器などを持ち込み用意が始まりました。
時間的にも今日の仕事はうちが最後で、
残りの薬剤を使うから安くしとくとか言う事だけど本当？
作業員の一人がこそっと私に聞きました。
「うちのチーフ、幾らでやるって言ってました？」
「1万円です」
「ええっ、何考えてるんだろう、赤字ですよ！」

芝居くさーっ！
疑いの目で見る私には、用意された台詞にしか聞こえません。
案の定というのか、トイレの防カビ処理も勧められ、
（私が断る前にG3君が即決してしまった…）
お値段も倍に跳ね上がってしまいましたが、
水周りにうるさいG3君は嬉しそうでした。
「やっぱりカビがほとんど無くなったし、やってよかった！」
浴槽のエプロン内部は、ちゃんと効果あったみたいだし、
何より当の本人が満足しているのだから良しとしましょう。
そう、何事も本人の満足度なのです。
訪問販売を嫌う私だって、会社では引っかかってます。

ヤクルト・レディ＝いつの間にか長いお付き合い

ビフィールはエストのお気に入りだし、
ヨーグルトはランチ後のデザートにちょうど良し。

パンの移動販売＝情けをかけて一度買ったのが運の尽き？

無添加自然志向でちょっとお値段高めだけど、
食パン1斤・週1回だから、まあいいか。

置き薬＝会社で昔から置いているという富山の薬売り会社

置き薬だけでなく、キャンペーン商品の売り込みも。
時々泣き落としで健康食品をお買い上げ。
割引あるし、商品には一応納得してますが。

何事も本人が了解してれば仕方ない、っていうか、
根本的には私も騙されやすいタイプなのかも（;￣ー￣A 。
訪問販売は、気を付けていても隙間をすり抜けて来ます。
オートロックをすり抜け、人の疑いの心もかわし入り込んでくる、
それが訪問販売人のお仕事ですから。

とはいえ。
水周りに関しては、こだわりのあるG3君に任せてますが、
今度から浴槽エプロンの防カビ処理くらい、
自分で防カビスプレーを買ってきて吹き付け欲しいなぁ〜。
よろしくネ、G3君！