一日のうちほんの少しでもいいから持ちたいと思っています。
<2004年>ふぁみりー通信12号より
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毎年毎年にぎやかな我が家 ♪
友人・知人家族の来訪、実習生、子どもの滞在などなど、やっぱり年末までにぎやかでした。フランスから実習に来たありさちゃん(フランス生まれ・育ちの16歳の日本人)いわく、我が家は働きすぎ〜とのことですが・・。うちが働きすぎなら他の農家は・・・??
家庭菜園を囲むようにいーちゃんが廃材などで作ってくれた「公園」のおかげで、子どもがいても、けっこう菜園仕事もはかどり、おまけに今年は近年にないあたたかさで、できもよく(にんじん200kg、ジャガイモ250kg、かぼちゃ約100個、キャベツ・レタスは収穫期ノルマ1日2個などなど・・約20種)、豆も作ればよかったなぁ・・という感じで、まだまだ毎日、メインディッシュは野菜〜の日々です。
子どもといっしょにイチゴやトマトをつまみながら、たまごをひろい、犬と遊んで充電し、また公園であそんで・・という毎日。収穫作業のときにだけ現れる正志夫婦などもいましたが、コロッケやカレーに加工して返してくれるあたりがにくいネ。
ちなみに公園には12月現在、ターザンロープ、滑り台、シーソー、ブランコ、鉄棒2種、バスケットゴール2種(幼児用と小学生以上用)、砂場、プール、動く馬のオブジェ、ミニバレー・バトミントン兼用コート、飛行機の風向計、ベンチ2種ですが、今後もまだまだ増える予定です〜。私達がいなくても、子連れで遠慮せずに遊んで、野菜収穫していってくださいナ♪
<2005年>
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もとをとった溶接機? ふぁみりー通信13号に掲載
酪農をはじめて5年ほど経った頃、溶接機があったら便利だろうな〜・・といいつつ、もとがとれるか・・と長らく悩んだ末に購入・・。牛の草置き場を作ったり・・とそれなりに使っていたのですが、本領発揮は、ここ数年充実しているうちの公園の鉄廃材利用の大型遊具。入植当時からある敷地内の鉄廃材などをフルに利用し・・。そんな我が家を見ていた昭二さんからは今年、トラックいっぱいの鉄廃材をプレゼントしていただき・・。まだまだ遊具が作れそう♪
☆ 1995年から使用の布ナプキン ふぁみりー通信13号に掲載
男の方が読むと「は?」という感じでしょうか・・。毎月の月経のたび、もーちゃんの場合、綿ネルの生地で作った布のナプキンを使っています。1995年に作ったものを今でも使っているので、かなりのコスト安。しかもごみが出ないし、むれないし。試してみたいという方には詳しい方法お知らせします〜♪ ちなみにもーちゃんは10年前、苫小牧のやよいさんから布ナプキンをプレゼントしていただいたことがきっかけで使いはじめました〜。
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できるだけ我が家で循環 ふぁみりー通信13号に掲載
牛を飼って出る糞尿は牧草地と家庭菜園に還元。家庭菜園は、糞尿と前年の家庭菜園残りの緑肥だけで栽培。農薬も使わないので虫にやられることもありますが、虫つきの野菜は鶏やひつじの好物。私達は、たとえばキャベツの外皮や芯などもいただきますが、くずが出たときには、これも、我が家の動物達に分配します。こういうわけで、あまり多くでない生ごみも牛の堆肥に混ぜてまた畑に戻します。
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冬の料理はストーブまかせ。 ふぁみりー通信13号に掲載
北海道では11月になると朝晩は氷点下。12月からはほぼ1日中氷点下。という日も出てくるし春は遅いので5月くらいまではストーブは欠かせません。そこで、ストーブをつけると同時に、料理も進行。
我が家では、土鍋で作る煮豆(基本的に味付けせず豆の風味のみ)が種類日替わりで乾燥豆で毎日2カップずつ。豆は戻さず、3倍量の水を入れて、土鍋のふたをして、ストーブの上においておくだけ。ストーブが切れても土鍋の効果で保温調理。黒豆もふっくらつやつやに仕上がります。
砂糖を入れないので家族4人で2カップが1日でちょうどなくなります。味噌にする乾燥大豆4キロも特大鍋でストーブの上で煮ます。ちなみに豆はひろふぁみりーと我が家の羊毛加工品などと物々交換。おでんやカレーや煮魚やチャーシューなどの鍋料理はこれまた土鍋利用。ぬれた新聞紙とアルミ箔でくるんだ芋もストーブに置いておくだけでおいしい焼き芋になります〜。
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台所は実験室!? ふぁみりー通信13号に掲載
我が家の場合、うちでとれる野菜や季節ごとに物々交換のようにいただく食材をいかに無駄なく飽きることなく料理するか・・がメインテーマ。つまり、料理を考えて食材をそろえるのではなく、食材を見て料理を考えるということ・・。
だいたいがもーちゃんは、料理の本を斜めに読んで、面倒なところはなるべくはぶこうとする方で・・。というわけで毎日、台所が実験室。オリジナルレシピも増えました〜。誰かいるときには、ヘルシーで簡単オリジナルレシピを披露するのが楽しみ。
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便利なちょこっと大工屋さん ふぁみりー通信13号に掲載
生活していると、あ〜ここがもうちょっとこうだったらなぁ〜と思うこともたびたび。そこで、あ〜ここがこうだったらなぁ・・といーちゃんにつぶやきます。そうするとあれこれ考え、ちょっと棚やかぎをつけてくれたりしてくれるわけ(これはいーちゃんの気の乗り方と緊急度に応じて、できあがるまでの期間には差がありますが〜)。ストーブがつかない、何かが動かない・・というときにも出動。これでけっこうリフォーム代と修理代を節約しているはず。一家にひとり、大工ちょこっとできる人は便利です〜♪ うちは夫婦でやる事が違うので、夫婦1セットで分業しあうと大変便利です。
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REDUCE、REUSEに力を入れて、RECYCLEも取り入れて ふぁみりー通信13号に掲載
REDUCE(リデュース=いらないものは買わない)、REUSE(リユース=再利用する・・ビールはビンで、ひつじの毛は編みなおし切れた糸は織物や詰め物に、廃物利用、循環させるなど)、RECYCLE(リサイクル=再生利用する)。
おさるがアルミの缶、車椅子になるからちょうだい〜と言うのですが、そもそも我が家ではアルミ缶なるものを基本的に買わないのです・・。ちなみに我が家でジュースといえば、シソか山ぶどうのこと・・。うちに来てシソジュースのピンクにつられて飲んでみて、しかめっ面をする子(きっと想像した味と大きく違ったんだろうなぁ)の多いこと・・。うちの子はこれしかないからニコニコ大好きになるけれど。
<2006年>
☆ 地域内 脱 ガソリン 自転車ライフのすすめ ふぁみりー通信14号 掲載分
ガソリン単価はこのところうなぎのぼりに価格高騰。3歳のかーきちが補助輪なしで自転車に乗れるようになった3月、かーきち用、もーちゃん用に自転車を購入。保育所通園(片道3・3キロ)、地域の用事は自転車で足すことに。車と違い、鳥の鳴き声がよく聴こえ、鳥や木の実など周りの風景がよく見えることに気がつきました。また、子どもの目線で楽しさ倍増。吹く風が心地よく、親子でいろいろ会話しながら、ときどき止まって、道端の雑草などを見たりさわったり。1回保育所に自転車で行ったら、環境に40円の貯金?? これぞスローライフ!? ゆとりのある人は、近所だけでも、自転車ライフしてみませんか? ただ、3歳の子の自転車運転は名物にはなりましたが、恐ろしい存在でもあるようで、追い抜いていく車は、対向車線まで大きく迂回して・・。皆さん心配かけてごめんなさい。ところが6月末から、通園路で頻繁にヒグマの親子が目撃されるようになり、学校がスクールバス対応となりやむなく中止に・・。結局、1〜2週間ごとに目撃情報があり、10月にはうちの放牧地の裏手でクマの人身事故も発生し、せっかくの自転車は敷地内だけ・・。クマに出会うとやっぱり危ないのでしょうか・・。
☆ 脱 灯油ストーブ ふぁみりー通信14号 掲載分
2003年、古い住宅を手壊ししてもらって大量の廃材が出て、去年、台風で何本か木が倒れ、今年、台風並みの低気圧で、牛舎の壁も破壊したのですが(釧路根室地方では屋根が飛ばされるなどかなりの被害がありました)、木も10本以上倒れ、「よし!」と、薪ストーブを購入。灯油価格も高騰の折、薪ストーブも、各種沢山あって迷うほどでしたが、ホーマック安売りの29800円の鋳物にしました。まきが割れない! 火がつきにくい! 煙突から変な音が! え?こんなに木が要るの? ・・小さなトラブルを乗り越えつつ、今日も、薪だけでやっています。パチパチという音と、暖かい火の明かりが、なんとも気持ちよく・・。薪割りはいーちゃんとかーきちと自作薪割機。糸紡ぎ・編み物・家事をしながら火加減をし、ストーブの上で料理をするのはもーちゃん。電気ボットもやめ、ガスを使うのは揚げ物、炒め物ぐらい。
<お金をかけずに作ったこんなもの ―ごみと思うか、宝と思うかー>ふぁみりー通信14号 掲載分
<生活編>
・ 幼児練習用自転車・・幼児車のペダルと車輪はずして、給餌車前後輪 0円・・ペダルをはずして、まずは遊びながらバランスのとり方をこれで覚えます。
・ ゴミ箱・・廃材、サイディング(増築に伴い出た廃材)、トタン(増築トタンの残材)、残ペンキ、トールペイント剤 500円・・子どもと絵を描きました
・ 羊毛染色なべ・・バケットミルカーのバケット 0円
・ 紡毛保管場所・・廃材、竹ボーキの柄 0円
・ かせ・・水道管 0円
・ かせくり機・・廃材 0円
・ ぴょんぴょんゲーム・・残階段材 丸棒 160円
・ 散髪・・かーきち、いーちゃんはもーちゃんがパチパチ 0円
・ 物干し・・廃材 0円
・ 子ども用踏み台・・まな板 0円
・ チーズ用具・・タッパ、アルミ板、釣り糸、塩ビ管、すのこ、衣装ケース、コンパネ、さらし 3000円程度
・ 羊毛品・・防寒くつした、くつ敷き、セーター、ベスト、マフラー、手袋などは、すべてひつじの毛を刈って、洗って、草木で染めて、紡いで、フェルトにして うちのひつじかもらい物のひつじの毛で 0円
・ ドアで手をはさむ防止ビニール・・破れた給水ホース 0円
・ 子どもの台所進入防止戸・・廃材 0円
・ Tパズル・・廃ダンボール、厚紙 0円
<2007年> ふぁみりー通信15号に掲載ほか
☆ 年中早寝早起き 太陽光と暮らす
酪農家はだいたいが早寝早起きで、我が家の場合は、朝の作業は子どもが寝ている間にすませて、夜は8時くらいにみんな一緒に寝る・・というパターンでした。が、なぜか、かーきちは陽が昇ると「朝だ!」と起きてくるタチ。北海道の夏の日の出は早く3時くらいになると空が明るくなるので「朝だ!」と起き、「明るいけどまだ夜だよ」と説明して寝かしつけるものの、4時過ぎに夫婦して起き出そうとすると「かーきちも牛舎に行く!」と又起き、「小さい子にはまだ早すぎるから寝ようね」と背中をトントンしていると又眠り・・。
ところが3歳を過ぎた頃から、寝たかと見えてもすぐ起きておさるをたたき起こし、激しいねぼけ姉弟バトルになり、インターホンからの叫び声を聞いたもーちゃんが家に帰って仲裁する・・日々の連続に。そこで発想転換。みんなで4時半起床に切り替え、一生のうちでこんな朝晩牛舎を手伝う経験もそうなかろう・・と共働生活しています? テレビはだいたい録画に・・。
1回搾乳の期間(12月〜1月の約2か月間)だけ夜10時ころまで起きています。
☆ 古着でパッチワーク
パッチワークというと、まず古着などをある一定のサイズに切りそろえそれからチクチク縫う・・というイメージで、まめさが足りないもーちゃんは手を出さずにいました。ところが子ども用を中心にシミがついておさがりにも出せないけれど柄がそれなりにかわいくて雑巾にするのももったいないし・・。
かーきちお気に入りのアンパンマンの服を中心にすえて回りもお気に入りだった服に靴下に帽子に手袋やついでにいろいろはずしておいたボタンやチャックまでつけて遊び感覚で開け閉めできるようにしてひざ掛けを作ってあげたところよろこんでくれました。ついでに、アンパンマンの服で、保育所のカバンをつくったら、喜んでもっていってくれました。また、おさるお気に入りのトレーナーをリフォームして裁縫セットに・・などなど・・。
家族全員まりちゃんの羊毛を紡いで編んだ靴下を愛用していますが難点はすぐ穴が開くこと。そこで転ばぬ先の・・で出来上がった靴下にあらかじめジーンズ古着のあてをしてみんなに配布。これで穴が開くまでの期間を相当に延長できるようになりました。同じく、穴の開いたジャージにもあてをして使っていますが、自分でズボンをつくるときなどにも、あらかじめ、おしゃれに?「あて」をしておくこともあります。
☆ 今年も健全。廃材利用のいーちゃんの製作
- 自転車置き場(3台分)・・レーキの支柱
- もーちゃんへの誕生日プレゼント・・ネジタくんセット。北海道でちょっとはやっているボルタくんに似たものですがかわいいです。ネジ、ナスカン、ウォーターカップのバネなどなど使用。使わなくなった金魚水槽に陳列してもらいました。
- ターザンロープを改修・・坐ってもできるようにしました。
- 藤棚・・集会所の木を処分するとのことでライラックやボケと共に藤も頂き、プレハブ廃材で藤棚を作りました。
私達夫婦は絵本が大好き。でももっぱら買う専門。表紙がしっかりと厚い絵本は上製本と言うそうですが、そんな絵本でも自分で作る事ができるよ・・と町の図書館職員の方から親切丁寧な指導を受け、自分ながら驚くような立派な絵本が完成しました。 「売っているような立派な絵本が自分でも作れるんだ〜」と感動した瞬間でした。おさるも挑戦。立派に仕上がりましたので、子どもでも大丈夫。おかげで世界に1冊の絵本シリーズ作りという楽しみが増えました。
ちなみに、こどもに贈った絵本「ふたりのおかあさんからあなたへのおくりもの」がいろいろあって出版されています。
→注文はこちらまでss7.inet-osaka.or.jp/~fureai/index.html
今年に入ってから、産んでいるはずの鶏の卵が一個もなく、その上、1〜2ヶ月に一羽ずつ鶏が変死し・・。それで監視を強化したところ、卵泥棒&鶏襲撃の犯人はなんと「クマネズミ」・・・。ネズミ捕りを仕掛けたりしたのですが、あいかわらずの状況が続き、3羽目の鶏がやられたときに、近所の、五郎さんに相談して鶏&ウコッケイをあずかってもらうことに・・。でもクマネズミを避けるような鶏舎の改築は難しく、当分鶏の飼育を断念することに・・。
ちなみに五郎さんちも、そのあと、きつねの襲撃を受け鶏やウコッケイが全滅し、預かっていたわが家のニワトリ達だけが別飼いにしていて無傷だったため、繁殖させて助かったとか・・。外敵の多い農場で鶏を飼うのはなかなか難しい・・。
今年から、清ばあちゃんの庭の梅を分けてもらえることになり、40キロあげると言われたのですが、そんなにできる自信がなくて、今年はとりあえず10キロ頂きましたが、うちの赤シソを加えてとてもおいしい梅干ができて来年は20キロの梅干作りに挑戦する予定。家族みんな、す〜っぱい梅干が大好きです。味噌は毎年、ひろふぁみりーから頂く大豆で作って、こちらも家族全員大好きです。
うちが薪ストーブを使い始めると、近所の方から、うちの敷地に倒れている木があるから持って行っていいよ・・と声をかけていただく事が多くなり(わざわざ運んでくださった秀喜さんどうも〜)、おかげさまで薪に使う木に困らない暮らしです。夏のあいだに薪用に加工してくれたいーちゃん、かーきちのおかげで、灯油なしで家はぽかぽかあったかしあわせです〜。
まりちゃんも歳で多少毛がぱさぱさしてきましたが、靴下にするととっても温かい。今年も30足ほど作りました。もちろん、転ばぬ先の・・で、あらかじめ古着であてをして。
酪農家をしている私達も、酪農ヘルパーをお願いし、家族旅行を楽しめる時代ですが、わが家の場合、2月〜10月の利用は難しく(2月からは牛の出産ラッシュ、5月からは放牧期)いつも11月下旬に申し込んで、1〜2日とって家族旅行をする・・というのがわが家の恒例。普段、遠出できない子ども達にとって年に一度の楽しみです。
夏になり、牛たちが、次々ゴホンゴホン・・と咳き込みはじめ・・我が家に新型インフルエンザ大流行か??と思いつつ、獣医さんを呼んでみると、なんと、新型ではなく、いまや原始の病気になりつつあるという「肺虫症」という寄生虫病らしく・・。
放牧のみだった昔にはよく見られていた・・とか。春に堆肥をまいたのが悪かったのか、放牧酪農をしながら駆虫をしない我が家が悪いのか・・はたまた牛が栄養不足だったのか・・。死亡する牛も出るそうですが、駆虫をしたところ、見事、ゴホンゴホンがおちつき重症化する牛もおらず一安心。我が家の家族もまだインフルエンザにはかかっていませんよ〜。
- まりちゃんはえらい!&子どもたちの思い出が詰まった人形作り
10歳を超え、商業的には価値が低いまりちゃんの毛ですが、けっこうふわふわとやわらかで、草木で染め、梳いてわたにし、紡いで、友人からいただいた原毛とあわせて、みんなのセーターやくつ下となって、私たちの生活を暖めてくれています。いつもお絵かきから始まって、編み目の割り出しをして編むのがもーちゃんのやり方でしたが、今年は、北欧ニットにはまり、編み目の楽しいくつ下作りに精を出しています。
また、シュタイナー教育で取り入れられている、もとは、スウェーデンで、身近にいるひつじの毛と、ありあわせの布などで作る人形作りとして広まった「ウォルドルフ人形作り」をしてみないか・・、かーこの3歳の誕生日プレゼントにどう?・・と、がつからもちかけられ、ちょっとめんどくさそう・・と思いつつはじめてみると、これがなかなか楽しく・・。
さらにめいっこにも40cmの人形を作り、もーちゃんの祖母、貞子ばーばの93歳の誕生日プレゼントに、知り合いに頼んで、ドールハウスで、みんなの団欒の間だった、昔の祖母の家の居間を再現してもらい、その中で暮らす、祖父母の人形を作って和装にし・・。近い将来、お正月の家族団らん風景を再現する予定・・。
もーちゃんの祖母、貞子ばーばは、神戸の長田の自宅で、長くお茶(表千家同門会茶道教授 福多宗貞)、お花(嵯峨荘厳華教授、豊翠斉未生御流生花教授、嵯峨流生花瓶華教授、福多貞甫)の先生をしていて、もーちゃんは小学生の頃から、となりに坐ってよく眺めては、お茶をご馳走になって、その時に、いろいろなお行儀を教えてもらい・・ふくささばきもならって、自分使いのふくさもいただいていました。
ばーばが点てると流れるような自然な手つきなのに、自分でやると、その風流さが全くなく・・。お茶のお点前は長年の歴史の中での洗練された芸術に近い動きなのだと今頃になって悟り、近くにいたあの頃、ばーばからお茶をきちんと習っておけばよかったな・・・と。
それでも、ばーばは、お茶は、楽しくおいしくいただくのが一番・・と言ってくれているので、ばーばからいただいた茶道具を使い、ばーばと家族とのお点前を撮ったDVDで、ばーばの手つきをみながら、毎日の自己修行をかねて、家族でお茶を楽しんでいます。ただ、今は、ばーばにめったに会えないので、わからないことがあってもなかなか聞くこともできず・・。近所で聞いたところでは、裏千家の教室ばかりで(裏千家がいやというわけでもないですが、やはりばーばから昔教わったやり方がいいなぁと・・)、もし、表千家の教室もあるよ・・という方がいらっしゃいましたら教えてほしいです〜。
また、以前より、自然土から作る陶芸にも興味がありましたが、この夏、すてきな陶器に出会い、しかも、時間がとれるようになったら、習いに来ていいよ・・と。これにはだんなや家族も大賛成。家族で使う食器や茶器を作るのが目下の夢・・。
今は、子どもと騒ぎながら、もーちゃんは梅干(今年は熊本の清おばちゃんの梅と、実家の庭先で摘んだ梅とで20キロ作りました)、味噌(ひろファミリーんちの青大豆で20キロ)作り、畑の産物の加工(しそやグスベリーのジュース、イチゴなどのジャム、北海道の家庭料理のイモやかぼちゃのだんごなど・・)、毎日のご飯作りなど、いーちゃんは廃材大工&溶接などを楽しんでいる毎日です。
もーちゃんは、小さい頃から、一から十まで習う・・ということが苦手。中学校ぐらいからは授業をただ聞くのがとてもいやで、その上、この勉強はいったい何の役に立つのか?なんて思っていたので、高校行かないで、働きながら、好きな勉強をしたい・・と思っていたほどで・・。
いまだに、羊の毛を刈ったり、染めたり、紡いだり、チーズや味噌や梅干などの手作りでも、ひつじや梅や大豆をいただいて何とかしなきゃとか、やりたいと思ったら、わからないところだけ、本を読んだり、友人・知人の中でこの人に聞けば、教えてもらえばわかりそう・・という人と話したり、見せあったり・・、道具がなければ使えるものを探し・・。友人の心地よく羊毛を紡いだり織ったりする姿やチーズを作る姿、ばーばの洗練されたお茶のお点前をみていること、点てている音に耳を澄ます・・などは大好きで、とても楽しく・・。かくしてますます個性的に?
今、学校では宿題はほぼ毎日。それ以外に家庭学習(小学校では学年×10分とか中学校では学年+1時間とか・・)が課せられますが、子どもたちは宿題もさっぱりやる気なし。うちらの頃は、宿題は学校で済ませて、ひたすら遊んでたね〜と夫婦で話しつつも宿題はとりあえずやりなさいと。何かやりたいことを見つけると熱中する我が家の子どもたちは、やりたくなったらするでしょう・・とそれ以上は・・。
いつかラジオを聴いていたら、神田山陽が、「感受性の最も鋭い中学校以上では、自分がやりたい勉強ばかりするべき。農業がしたかったら、農業をとことん調べ、現場に出向き、学校では、それぞれが極めたものの報告をして、話し合う場にすべき・・」と言っているのを聞き、そんな学校があったら行きたかったな・・と。世界を見渡すと、家には勉強道具をもって帰ってはいけないという国も多く、自分で好きなようにしていいよ、だけど、自分の責任は自分でとってねと子どもたちには話しています。
☆長い冬を楽しむ
居間を増築してどーんと広くし、中央に我が家2台目の薪ストーブを据え(ホンマの時計型ストーブは1万円ちょっとで相当優秀です。いーちゃんとかーきちが薪割り担当)、その上で、鍋がコトコト煮え、鉄瓶(「松風」と言われる風流な音が大好き)の湯でコーヒー(ミル当番はかーこ&かーきち)やお茶や抹茶をいただき、遊び、読書し、テレビを見、もーちゃんはおしゃべりしながら料理し、味噌作りや漬け物やおやつなど加工をし、糸を紡ぎ、靴下などを編み、着物をほどいては縫い・・これからの長い冬の暮らしを楽しんでいます。
近年、何人かの友人も逝き、いのちは無限ではないと、改めて考えさせられ、1日1日大切に送りたいなとすごすこの頃・・。
自然が好きだったもーちゃんの父&祖父・友人の遺影に花を添えたいな・と、5月から10月まで、いろいろな野の花を生けてみた。花もちのよい「オオバナノエンレイソウ」はもーちゃんの好きな花ですが、家族で人気があったのは「シモツケ科」「カタバミ科」「スミレ科」の花など。「花は野にあるように」「小さい花は根つきでな」「食卓の花は亭主に正面を向けて感謝するもんよ」などと貞子ばーばが教えてくれ、家に生けると花の細かい姿や変化もよくわかり、そのうち、子どもが学校帰りや、外に行ったついでに「これじいちゃんとこにどう?」と持ってきてくれて一緒に花の名前を調べたり・・。北海道には本州では見かけない野の花が多く、かわいい・・と実感した1年でもありました。
30年ぶりに訪れた父が育った田舎町、野上の家と周辺は全く変わらず住む人だけが年をとり、20年ぶりに訪れた私が育ったほどほどの都会、長岡京周辺は浦島太郎の気分・・というぐらい変化していて時代の流れを感じました・・。変わっていくものと、変わらないもの・・変わらないものに心を寄せることも多いこの頃です・・。
もーちゃんは医療職に長く身を置きながら、コンビニ受診のような現代の医療状況などに少々疑問を持っており、けっこうな病院嫌い。よほどでなければ病院に行かないし、子どももよほどのことがなければ病院に連れて行かない。
けれど先天性股関節脱臼からくる両側変形性股関節症と幼いころから同居し、臼蓋変形の程度が大きいので運動は色付け程度(見学の勧め)、手術は手遅れにならない早いうちに・・と言われ続けながらも、運動が大好きで外っ子でした。小学生の頃はポートボールやアタックナンバーワンごっこに熱中し父とともにテニスし、その腕力・体力で砲丸投げ・中距離走・テニスで京都府下大会に出場、九大体育会テニス部は1部リーグに所属し、全国を遠征し、社会人になってからも関西社会人大会で優勝したり、職場仲間と登山でアルプスなどを縦走したり・・と。しかもこれだけ運動しながら毎年のレントゲン所見に大きな変化はなく、しかも骨の変形を最小限に食い止めるコツをその都度教えていただいたのは実は病院。
ところがかーこが2歳になるころから、おんぶやだっこするとどうにも足の調子が悪く、鎮痛剤を常用し改善していたのですが、今年3月頃より、痛みのために夜眠れなくなり、整形を受診したところ、これ以上の鎮痛剤の常用よりは、手術を受けるか生活レベルを下げるか・・と言われ、ファーム存続の危機!に・・。
何とかならないかと珍しく3日連続でリハに通った。なるだけ重力をかけずに筋力は強化・・など、正志理学療法士さんから様々なことを教わり思い切って効かない薬をやめてみた。そうすると今まで薬で抑えられていた痛みが次々出てきて困った私は、6月にもう一度リハを訪ね、O理学療法士さんから、痛みのために硬直している筋の緊張をとるメニューなどいろいろ教わり実践した。そうして半年、3月から私を悩ませつづけた痛みからはずいぶん解放され、治療リハビリテーションの意味を実感し、いざというとき、プロの人は心強いなと感じた。一方で一時期杖が離せなくなった私を心配し、あちこちの方が、いろいろな医療情報を教えてくれ・・。病院嫌いだからこそアンテナを高くし、もしも・・の備えだけはしておきたいなと思っているので皆さんに感謝・・。
長年続けたテニスで全国を回り身についたことは、どんなに苦しくても、最後の最後まで絶対にあきらめないこと・・。あと、一点で負けてしまう、というところから、我慢して我慢して、相手にすきを与えず相手をよく見て、状況を好転させるために、粘り続け、個人で、団体で、逆転勝利した経験が何度もあった・・。そして勝てたのはチームみんなの応援があったから・・。そして、苦しくても顔色一つ変えずに頑張り続け、最後の勝負がついたとき、勝ったものも負けたものも泣いたりガッツポーズをしたり一気に喜怒哀楽を表現し、お互いの健闘をたたえあう・・。そんなスポーツ精神も大好きだったな。
去年、もーちゃんは素敵なお茶の世界と出会い、無言の中に込める思い、自分を控えめにして相手を思いやり心を尽くす世界にちょっとはまっている。それはかつて祖母の家で当たり前に経験していたことでもあり、なつかしい。そうしていただく抹茶は本当においしい。いーちゃんは言った。いーちゃんはコーヒー。私はミルク。ぐるぐるかき混ぜるとマーブルになってやがて溶けていく。そういう夫婦になりたいと。
- 最高のホスピタリティをもった、プロ級の緩和ケア・終末期のケアの実現に向けて&こんな葬儀を希望します ほか
もーちゃんの父が入院した北楡病院(札幌市)は父と家族の希望をよく聞いてくれた。激痛をこらえる父に代わり、モルヒネを積極的に使ってほしいとお願いするもーちゃんの希望を聞き、最後まで意識は失わないようにコントロールしてくれた。また、延命処置よりも家族の時間を・・という希望も全面的に受け入れて、血液病の最先端でありながら、面会制限をせず、宿泊室を提供していただき・・。意識が途切れ、呼吸が浅くなった時も、最後の脈が停止するまで、医療者は入室を遠慮してくれた。おかげで父は安らかに旅立った。
この界隈でも、最後の時に、息ができることに感謝しながら旅立てるような最高のホスピタリティをもった、プロ級の緩和ケア・終末期のケアの実現に向けて何かできることはないかな・・と思うこのごろ。そして、できれば、私達は、住み慣れた自宅で最期の時を過ごしたい。そして、葬儀も、結婚式と同じく平服であいさつ言葉は抜きにして、みんなのメッセージと家族が好きな曲と写真に囲まれて、自宅で、野のものに囲まれて、行ってほしい・・。
震災の今年、我が家では、子どもがブーブー言うのもかまわず、さらなる節電&捨てない暮らし&代々伝わる物たちが、タンスの肥やしにならぬようにひっぱり出す暮らしに励んでいます。廃ガスボンベから薪ストーブをつくり、祖父の筆と墨と和紙で手紙を書き、祖父の着物を着て歩き、糸にできないベリー羊毛をフェルトにして小物を作り、または、フェルト化した原毛でざぶとんを織り、はきふるした靴下をほどいた切れやすい糸でマットを作り、子どもの古着でざぶとん&ふとんカバーを作り、祖母が着物を縫った時に残した1pほどからの端布や、洗い張りした布のうち虫が食ったりしみがついたりしているものを使ってパッチワークをして日用品を作り親族に配り・・。
昔、京都芸大に進学したらどうかと言われたときに、「芸術では食べていけそうもない」と思い選ばなかった道だけど、このころになり、いつか京都に1か月ほど泊まり込みして、京都に古くから伝わる芸術に触れ、食べたい・・などと。今は、後悔しないため、ここでできるすべてを吸収すべし。
震災の今年、鎌田實著「希望 −命のメッセージー」(写真エッセイ集で印税は被災地のために使われるそうです)を皆さんに紹介します。中に六花亭のチョコも紹介されています。気が向いたら、買って読んで、六花亭のチョコも食べてみてください。 おいしいよ。そして、出不精な私たちに代わって、どうぞ、我が家に遊びに来てください。
「結婚しました」の案内から数えて今年で20号。来年で結婚&就農20年。
今までクリスマスに我が家のニュースとしてお便りをお届けしていましたが、
だんだん年をとって作業能率の低下を感じているこのごろです。
つきましては、この号を最後に、年賀状にシフトしたいと考えています。
ホームページの方は夫婦の体力と知力が続く限り、細々と更新したいです。
物心ついたころからテニスをはじめスポーツに没頭し、友人と遊びほうけ、
日記をつける習慣が全くなかったもーちゃんですが、
日事記録をいーちゃんより任命され、続けることもうすぐ20年。
その記録によると、
1994年は、我が家でランチや宿泊をする人がいなかった日がなんとゼロ。
毎日が宴会の日々。
子育てに忙しくなってからしばらくも、誰かがひっきりなしにランチし泊まり・・。
新婚生活抜きで過ごしてきましたので、今後はだんだん新婚生活に?!☆>゜))彡
今年は初めて1株だけ育てたスイカが6キロ2玉、5キロ2玉ほか大玉だけで6個と大豊作。
ジャガイモも豊作。にんじん、かぼちゃは並。一方キャベツなど葉物は虫にやられほぼ全滅。
玉ねぎは小玉ばかり。
畑も世の中もいいことばかりではなく、すでに世の流行には、ついて行けませんが、
便利なことは子どもたちなど若い人たちから教わりつつ、
「なにかいいことないかな〜」とアンテナピコピコ生きていきたいです〜。
すでに師走。12月30日は餅つきなど正月準備。31日はお節料理づくり。そして、
年越しそば&麻雀(素父の大学時代からの愛用品)。元旦は日の出ドライブ&初詣&温泉。
3が日はお節料理を食べて牛舎以外は遊びまくる・・が我が家恒例です。
酪農家の我が家では、毎年11月に行く、年に一度の家族旅行を、子どもたちはとっても楽しみにしています。おさるが高校に入り、初の連休旅行(今までは学校を休んで平日に行っていました(^○^))。今年96歳になる貞子ばーばとの時間を過ごし、人込みをぬって、子どもリクエストの京都食べ歩き(錦市場、高島屋地下街&レストラン街、都路里ほか)&海遊館&白浜アドベンチャーワールド(8月生まれの優浜ちゃんほか9頭のパンダが超かわいい&サファリパークのキリンさん、釧路市動物園にかしてほしい〜と思うほど友好的)&久しぶりの神戸屋パン&バームクーヘン&モノレールから万博公園&太陽の塔を見たり〜&釧路プリンスホテルのおもてなしもなかなか・・でした?